なないろ猫物語Vol.29|「くろまめのクーちゃん」~生きづらい生活環境からこの子を守るため

2020-01-30

猫ねこさん

なないろ猫物語Vol.29|「くろまめのクーちゃん」~生きづらい生活環境からこの子を守るため

猫ねこさん
飼い猫との幸せエピソードをお届けする”なないろ猫物語”。今回ご紹介するのは「くろまめのクーちゃん」。地域猫が産んだ子猫を過酷な生活環境から救うため、一緒に暮らし始めた飼い主さんにお話を伺いましたよぉ。

地域猫が暮らしにくい環境のなかで

その鋭い目力。見れば見るほど美形なお顔立ち。ひそかな黒猫マニアの私が一瞬で心奪われてしまった猫さま。その名も”くろまめのクーちゃん”。

くろまめのクーちゃん

「息子と娘でヒソヒソ話していると思ったら、いきなり『名前決まったぁ!くろまめにしよっ』と言ってきて。理由は黒くて小さいから^^それだけ?(笑)と思いましたが採用し、今ではくろまめはどこへやら家族全員でクーちゃんと呼んでいます。」そう話すのは、飼い主のkahiruさん。

kahiruさんには地域猫として可愛がっている猫がいた。クーちゃんはその猫が産んだ子なのだという。

でも、kahiruさんの住む地域は、猫への残虐な行為が繰り返されるなど、地域猫にとって決して住みやすい環境ではなかったという。そうでなくても、産まれたばかりの小さな子猫にとって外の世界はとても過酷な環境…。厳しい暑さや寒さ、飢え、感染症、交通事故、野生動物の捕食…いつ命を落としてもおかしくない。そんな環境のなかで生き抜いていかなければならないのが野良猫の暮らしの現実なのだ。

2匹の犬を飼っているため、猫と一緒に暮らすことをずっと躊躇していたkahiruさん。でも、そんな生きづらい環境に心を痛め「どうしてもこの子だけは救いたい!」と、クーちゃんを家へ迎え入れ一緒に暮らすようになったのだとか。

気が強いけどとっても甘えた~先住犬とも仲良しに

kahiruさんのお家には、16歳のダックス・サスケさんと12歳のミックス・モコちゃんという先住犬がいた。「果たしてクーちゃんはワンちゃんたちと仲良くなれるのか?」これが一緒に暮らしていくうえで最大のテーマだったという。

モコちゃんとは3ヶ月くらいで朝会うと鼻ちゅ~するほどの仲に。でも16歳のサスケさんとはそう上手くはいかなかったようで、最初の頃はクーちゃんが近づいただけでも噛もうとするほどだったとか。

「でも、最近になってやっと一緒にいることを許してもらえたみたいで。昨日みんなでひなたぼっこをしていました。クーちゃんがやっと落ち着いて暮らせる日が来たんだと思うと嬉しくて。クーちゃん、良かったね!」

くろまめのクーちゃん

嫌なものは嫌というハッキリタイプのクーちゃん。初めてのワクチン接種では、獣医の先生に呼ばれて体重を測るまではおとなしくしていたものの、いざ注射になったとたん先生をキッとにらみ「にゃ~」と怒りをぶつけたとか^^

でもそんな気の強さを見せる一方で、実はとっても甘えたさんな一面も。

「夜、2階にあるクーちゃんのお部屋に行くと、とても愛おしそうにゴロゴロ言いながら甘えてきます。」kahiruさんは、そんなクーちゃんから毎晩幸せをもらっているのだそう。

幸せな時間

「『クーちゃん寝るよ~』と言うとトコトコ歩いてきて膝の上に。別に呼ばれたから来たんじゃないよって顔をして^^そっと撫でると目をつぶって幸せそうにしています。そのまま私は寝てしまうのですが、クーも必ず寝ています。記憶はお互いないのですがとても幸せな時間です。」

くろまめのクーちゃん

もし、あの時kahiruさんがクーちゃんを家に迎え入れていなければ、その小さな命は消えていたかもしれない。

あたたかいお部屋、美味しいごはん、清潔な飲み水。そしてどんな時も寄り添ってくれる家族の存在。クーちゃんには今”落ち着ける居場所”がある。もう安心だね、クーちゃん!

外で暮らす猫の環境は想像以上に過酷だ。小さな子猫たちの多くは、飢えと病気に苦しみ命を落とす。猫の数が増えれば増えるほど地域の野良猫トラブルも増す。これ以上外で暮らす不幸な子猫を増やさないために、そして人も猫も暮らしやすい環境にするためには、しっかりと避妊・去勢をし地域全体で一代限りの命を見守っていくことが大切だ。

なないろ猫物語 エピソード一覧

猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター

保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。

猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフにした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。