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保護猫のなかには個性的で面白い子がたくさんいるんだよ♪〜くまお&こぐま母インタビュー

猫ねこさん

初めてづくし

こうして鎌田さんのお家へやってきたくまおくんだが、最初の1ヶ月ほどはソファの下に隠れて、ほとんど姿を見せなかったという。

「保護猫も初めてだったし、大人の猫も初めてだったし、ビビリの猫っていうのも初めてでもう初めてづくし。今思えば、くまおはケージを用意してあげなきゃいけないタイプの猫だったんですよね。自分の身の安全を確保できる場所を与えてあげないといけなかったんです。」

くまお

@kumaokamako

みうさんがいなくなった後、部屋がすごく静かになり、その静けさがたまらなく寂しかったという鎌田さん。くまおくんを迎えることになって、また猫のいる賑やかな生活になるんだな、と楽しみにしていたそうなのだが。。。

「シーンとしてました^^同じリビングにいるはずなのに気配すら感じないっていう。うち猫迎えたよね?という感じで(笑)」

くまお

@kumaokamako

迎えて数日後、ようやく寝静まった後にトイレに行ったりご飯を食べるようになったという。

くまお

@kumaokamako

でも、日中はほとんど姿を見せることはなく、ソファの下をのぞいて安否確認をする日々…。猫じゃらしで遊んだりするようにはなったものの、ソファ下限定^^

くまお

@kumaokamako

「3週間くらいはめちゃめちゃ夜泣きもしていましたね。私がベッドに入ると、リビングの通気口に向かって夜泣きするんですよ。『僕はここにいまーす!助けてくださーい!』みたいな感じで、一生懸命外の匂いを吸い込んで(笑)」

くまお

▲くまおさま必死のSOS発信^^@kumaokamako

でも、そんなくまおくんのペースを鎌田さんは優しく見守った。そして少しずつ少しずつ、その距離を縮めていったのだ。

くまお

▲初めて目の前でくつろいでくれた記念日。@kumaokamako

直感を信じて~「この子ならくまおと上手くやっていけそうな気がする」

くまおくんがやってきて約4年後。2017年のクリスマスイブに正式譲渡になった「こぐま」ちゃん。

くまおこぐま

@kumaokamako

「くまおと一緒に住める生き物がいたら飼いたいとは思っていて。でも独特(な性格)なので、猫は難しいだろうと。でも犬だとうざがられちゃうかなとか…。じゃあ亀とかうさぎかなと(笑)ただ、シャイな性格なので、どこかで無理だろうなとも思っていたんです。」
でも、そんなある時インスタグラムでフォロワーさんから「くまおくんに似ている猫ちゃんがいる」とメッセージをもらったという。

こぐま

▲個人でTNRされている方に保護されたこぐまちゃん。保護主さんにつけてもらったお名前はごましお子ちゃん。@moko_gacha

写真を見た瞬間、直感で「この子ならくまおと上手くやっていけそうな気がする」と思った鎌田さんは、すぐさまご主人に相談し問い合わせたそう。

でも、くまおくんの性格をよく知る周囲からは反対の声が。。。
「やめた方がいいんじゃない?ってみんなに言われて。でも唯一前向きな意見をしてくれたのが主人だったんです。」

ご主人に背中を押され、自分の直感を信じ、ついにこぐまちゃんを迎え入れることを決めた鎌田さん。でも、対面させるまでは「どうしよう、どうしよう…」と毎日心配で胃が痛かったという。特に迎え入れ方には一番不安を感じていたことから、獣医師さんにも相談し、入念に段取りを決めていったそう。

そしていよいよご対面の日。くまおくんは予想外の反応を示したという。

「こぐまをケージに入れてくまおの前に出したら、すっごい優しい顔でケージを覗きに行って。普段お客さんが来ても一切姿を見せないですし、何時間でもずっとこもり続けるタイプなので、たぶん隠れて出てこないと思ったんですよ。だから本当に意外だったんですよね。」

くまおがこぐまを育ててくれた

こぐまちゃんがやってきて、鎌田さんは今まで知らなかったくまおくんの一面に気付かされたという。

「ちょっと高いところでこぐまが遊んでると、そっと見守っていたり。かと思えば、壁をガリガリすると『ダメ!』って怒りに行くんですよ。こぐまは噛み癖がすごかったので私も最初はすごい噛まれたんですけど、それも『ダメ!』って止めてくれたり。こんな教育係いる?(笑)と思って。」

くまおこぐま

▲やんちゃ娘をたしなめるくまお先生。@kumaokamako

くまおこぐま

▲見守るその優しい表情はまるで兄♡@kumaokamako

「くまおとこぐまの中で上下関係がしっかりできていて。最初から、くまおは自分がちゃんと教育しなきゃって責任感を持ってくれていた気がしますね。」

くまおこぐま

@kumaokamako

くまおくんの優しさが感じられるこんなエピソードも。

「くまおはオスなので、縄張りをすごく大事にしていたんですよね。最初は寝室にこぐまを一歩も入れさせなかったですし。でも、こぐまはめちゃめちゃ打たれ強いので、いくらダメって言われても何回も寝室に入って行って。何度もやるうちに、くまおももういいよって諦めたみたいで^^寝室に入るのはOK、でもベッドだけはダメとなり、、、で、そのうち、ベッドの上も隅っこならいいよってなって。今、くまおの唯一のスペースはグレーのクッションの上だけです(笑)」

▲こんなはずでは。。。@kumaokamako

そして、こぐまちゃんを迎えて1年を迎える頃、夢のような光景が。猫団子ならぬ幸せのくま団子🐻

くまおこぐま

@kumaokamako

「人間が幸せじゃないとペットも幸せじゃない」SDGsの活動

もともと、大阪にいるご主人に向けて「日々のくまおの報告」として更新していたというインスタグラム。今では39,000人を超えるフォロワーをもつ人気アカウントに。

ご飯のことから、猫の迎え方、介護のお悩みにいたるまで、さまざまな質問が日々DMで寄せられるという。

くまおこぐま

@kumaokamako

くまおくんとの生活をSNSで発信することで、たくさんの方に保護猫のことを知っていただければ、とゆるく活動をしてきた鎌田さん。徐々にイベントなどでも、保護猫と暮らす楽しさや終生飼育の大切さについて直接お話する機会が増えていったという。「くまおの話をするとみなさんとても楽しそうにしてくださるんです」と鎌田さんは嬉しそうに話す。

そんな鎌田さんは、2018年6月6日に「一般社団法人くまお」を設立。

「自分の発信した内容に責任を持ちたいと思ったのが一番のきっかけで。本気でやりたいというのを自分自身に言い聞かせるためにも法人を立ち上げました。」

くまおこぐま

▲くまおがきっかけで始めた活動なので、法人名にも”くまお”の名前を。@kumaokamako

最初の頃はただパネルを展示しグッズを2.3点販売するのみだったとか。保護猫のことをしっかり伝えられていなかった、と鎌田さんは振り返る。

「くまおがなんで耳が欠けているのか分からないまま帰られる方も多くて。きちんと伝えるにはどうしたらいいんだろうと考えた時に、しっかり法人化していろんな地域でお話する機会を増やしていけたらと思ったんです。」

そして2018年12月7日、「ネコもSDGs(エスディージーズ)」プロジェクトをスタート。

sdgs

@kumaokamako

  • SDGsとは・・・2015年に国連加盟国193ヶ国によって全会一致で採択された、2030年までの共通目標「持続可能な開発目標」。17の目標と169のターゲットがある。
  • ネコもSDGsとは・・・2030年に人もネコも住みよい社会にするために、今からできることを考えて楽しく取り組みましょうというプロジェクト。

以前から鎌田さんは猫の問題を聞いたり、保護活動をされている方達と直接話をするたび、「猫のことだけを考えて発信していても問題は解決しない」と感じていたという。
人間社会の中で暮らす猫。飼い主さんの抱える問題や家庭の問題、未来の子供達の問題、高齢化や環境の問題など、さまざまな問題を解決することが結果として猫の問題の解決にも繋がっていくのだと考えていた。

そんな時、SDGsのことを知り「まさにここに全て集約されている!」と思ったのだそう。

飼い主のいない猫の問題を解決するためには、ボランティアやNPO法人の方だけが動くのでは限界がある。獣医さんがいくら献身的に動いてくれたとしても、それだけでは問題は解決しない。また、地域の行政や国だけが形だけ取り組んでも上手くはいかない。
SDGsは行政や企業「だけ」が参加するのではなく、私たち市民一人一人が考えることが何より大切。行政、企業、そして市民が一緒になって目標に向かって取り組むことで、ヒトもイヌもネコも安心して暮らせる世界になる、というのが基本的な考え方だ。

「人間が幸せじゃないとペットも幸せじゃないと思うんです。SDGsのなかには、人間が幸せになるために考えなきゃいけないことや、将来猫が安心して暮らせるために今やらなきゃいけないことが詰まっていたんです。」

くまおこぐま

@kumaokamako

2019年は計11回ものイベントを開催。猫のイベントが集中する月には、ひと月に3回ものイベントを行うときもあったとか。

イベントで話す内容は、終生飼育の話、TNRの話、ネコもSDGsの取組、命と向き合えるような猫との付き合い方などさまざま。地域や会場に合わせて毎回内容を変えているというが、来ていただいた方に楽しんでもらいたいという想いから、普段SNSにあげていない2匹の画像や動画、鎌田さんが写っているものなどを多く取り入れているそう。

イベントに足を運んでくださった方からは、普段見れない2匹の日常が分かって嬉しいという声もあれば、SDGsのことを知れて良かったという声も同じくらいあるのだとか。

SDGsは2030年までの目標。でも、鎌田さんはこの活動を決してトレンドで終わらせないよう、長く続けていきたいと話す。