譲渡会では3年間で約60匹の犬猫を譲渡
愛菜ちゃんは今も学校には通えていないが、塾に通いながら精力的に動物愛護活動を行っている。譲渡会では、3年間で約60匹もの犬猫の命を繋いできた。
▲屋島山上桃太郎茶屋で行った譲渡会。
▲譲渡会には犬だけでなく、たくさんの猫たちの姿も。
▲ねこカフェ肉灸にて定期的に行っている譲渡会。
可愛い犬猫たちの姿に、たくさんの方が足を止めて見てくれている。
譲渡会今日は16時までになりました。
— 学生愛護団体ワンニャン🐾ピースマイル (@wannyanpeasmail) July 14, 2019
子猫のちびゴンちゃん、トライアル決まりました。 pic.twitter.com/FbRPoREp0B
見て見ぬふりはせず、しっかり思いを受け取ってほしいというのが愛菜ちゃんの願いだ。
小さな命を救うことは決して簡単なことではない。ボランティアさんたちが保健所から引き出し、懸命にお世話をして譲渡に繋げていることも、活動を通して学んだことだという。
▲畑で保護された11匹の子犬たち。
▲マダニ駆除のお手伝いをする愛菜ちゃん。
▲生後まもない犬猫たちの命を救うには、こまめな授乳が必要。
地域の文化祭イベントに参加するなど啓蒙活動も積極的に行っている。
迷子札、猫ブローチ、猫イヤリングなどを作るワークショップも人気だそう。
▲迷子札ひとつで救える命がある。
伝えたいのは、”犬や猫にも人間と同じように大切な命がある”ということ。そして、その命を守るため、”最後まで責任を持って飼い続けてほしい”ということ。
飼い主としてごく当たり前のように思えることができておらず、多くの犬や猫が犠牲になっている現状を、もっとたくさんの人に知ってもらいたい。そのためにできることを、子どもたちは必死に考えているのだ。
支援の輪が広がり始める
そんなワンニャンピースマイルの活動に、今支援の輪が広がりつつある。
昨年6月、活動に賛同した各界著名人の協力により出来上がったメッセージソング「それが大事-命の応援歌 for 香川-」がYouTubeで配信された。
大事MANブラザーズバンド立川さんをはじめ、田中要次さん、馬場典子さん、大久保佳代子さん、いとうあさこさんなど、愛犬家・愛猫家で知られる豪華な顔ぶれが参加している。
また、活動をバックアップする企業も増えてきた。
電力会社のエネラボ株式会社は、2019年6月より電気代の一部がワンニャンピースマイルの活動応援費用等に充てられる「ワンニャンピースマイルでんき」というプランをスタート。
このプランに切り替えるだけで、保護犬・保護猫たちの支援になるという仕組みだ。
また、自動販売機の販売やサービスを行う株式会社ウエストアライアンスの協力のもと、2020年1月より、ジュースの売上の2%を県内のボランティアに寄付する「動物愛護支援自動販売機」も設置した。
ボランティアが各自持ち出しで捻出している医療費や餌代を少しでも支援できれば…そんな思いで実現した。
そして、活動は全国にも広まり、2019年11月ワンニャンピースマイル東京支部も発足。今後、東京でも譲渡会参加、募金活動、グッズ絵本販売、啓蒙活動などを進めていくという。
▲東京支部のミリヤちゃん。
こうした活動を支援できる仕組みとして、ワンニャンピースマイルのBASEショップも2018年10月にオープン。ショップには、子どもたちや団体保護者の愛情のこもった手作り品の数々が。売上の10%は絵本の増刷資金に充てられるという。
■BASEショップ→https://lemieuxroom.base.shop/
▲現在注文殺到中につき受注生産となっている犬猫柄マスク。小学校高学年~大人(女性)に対応。
▲こちらも注文殺到につき受注生産となっている猫耳つきマスク。猫耳なしも選べるそう。中のガーゼは6枚重ね。
▲ひとつひとつ丁寧に時間をかけて手作りしているブローチ(=^・^=)
▲支援してくださった方には手作り猫ブローチを(=^・^=)どれも本当に可愛い♡
犬猫人がニコニコ暮らせる社会に
こちらは愛菜ちゃんが保護した猫。保護時お腹の中にいた赤ちゃん5匹のうち、3匹は里親さんのもとへ。現在も親子3匹は愛菜と一緒に暮らしているという。
こちらは産まれた時からシルバーと仲の良かった愛犬・ミルク21歳。2年前の12月、21歳で虹の橋を渡ったという。
吠える元気もなくなり、自力でトイレをすることもできなくなり、夜中の徘徊。。。かわいいだけでは飼えないことをシルバーとミルクが教えてくれたと愛菜ちゃんは言う。
そんな愛菜ちゃんの今後の目標は、たくさん犬猫を保護できるシェルターを作ること。一匹でも多くの命を繋ぐため、自分たちにできることをひとつずつやっていく。
▲正式譲渡になった猫ちゃん。こんなにもリラックスして安心しきった姿を見せてくれている。
そして、将来は動物看護師になってたくさんの動物を助けたいという夢も。
▲穴吹動物看護カレッジオープンキャンパスでのトリミング体験
「犬も猫も人もニコニコ暮らせる社会になるように」ワンニャンピースマイルの活動はまだ始まったばかりだ。
取材協力:学生愛護団体ワンニャンピースマイル
シルバーが教えてくれた命の大切さ~殺処分ゼロを目指して~
※価格は購入するショップや時期によって変動する可能性があります。
- 愛犬の死から命の大切さを教えてもらった少女がみんなを動かす
- テレビや新聞、ラジオでも大きな反響、各界から応援メッセージが
- 絵本の収益やワンニャンピースマイルの活動費用に充てられる
価格 | 2,200円 |
発売日 | 2019/11/8 |
出版社 | リーブル出版 |
商品の寸法 | 25.7×18.2×2cm |
大型本 | 24ページ |
- この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。
猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフにした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。