- 自由気ままな猫にケージは必要ない?なんて思うかもしれませんが、使い方次第ではメリットもたくさんある便利ツールなんですよぉ。ただし、入れっぱなしはストレスになるので自由に動ける時間を必ず作ってあげてくださいねぇ。
猫ねこ部ディレクターとして猫に関する様々な情報をご提供するなか、特に猫の健康に直結する食事に関する知識を深めるため、ペットフード販売士資格を取得。様々な種類の猫や状況などに合うフードの提案、情報発信を行います。
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ペットフード販売士:一般社団法人ペットフード協会が認定している認定資格で、ペットフードに関する様々な知識及び情報を習得したペットフードの専門家です。ペットの適正な発育と健康維持・増進に寄与します。
「猫にケージって必要?」
初めて猫を飼うときに迷うところだと思いますが、使い方次第では猫にとっても飼い主さんにとってもメリットがたくさんある便利グッズなんです♪
ただ、便利だからとずっと入れっぱなしにしてしまうのは厳禁!
ストレスを与えないように必要なときだけ使うようにしてくださいね。
今回は猫をケージ飼いする6つのメリットについて徹底解説!
猫をケージ飼いするときの注意点、暴れるときの対処法、ケージの選び方のポイントも詳しく説明します。
おすすめケージも紹介しますので、是非参考にしてくださいね。
猫をケージ飼いするメリット
猫は基本的に自由気ままでマイペースです。
「わざわざケージに入れる必要はあるの?閉じ込めるのはかわいそう…」などと思う飼い主さんも多いかもしれません。
しかし、上手く活用すればケージ飼いにはたくさんのメリットがあります。
ここでは、猫をケージ飼いするメリットについて見ていきましょう。
- 安全を確保できる
- 落ち着けるスペースを確保できる
- 安静が必要な時に安心して過ごせる
- 多頭飼いで初めて対面させる時のトラブルを防げる
- 住居スペースを区切ることができる
- 災害時でも猫がストレスなく過ごせる
安全を確保できる
ケージ飼いすることで、猫の安全を確保できます。
特に好奇心旺盛な子猫は、飼い主さんが少し目を離したスキに思わぬ行動をすることがあります。
以下、よくあるトラブルです。
- 盗み食いによる誤飲誤食
- 玄関や窓の隙間からの脱走
- 料理中やアイロンがけをしている時に近寄ってきて火傷した
- 電化製品のコードをかじった
- お湯を張ったお風呂への転落
- イタズラをして家具を倒した
- 高いところに登って落下
- 家具の隙間に入って出られなくなる
このようなトラブルから身を守ることができるため、留守番や旅行など長時間家を空けるときでも安心です。
落ち着けるスペースを確保できる
猫は警戒心が強く、縄張り意識の高い動物です。
ケージを用意することで、安心して落ち着ける自分だけの専用スペースができます。
安静が必要な時に安心して過ごせる
生活しているなかで、ときには運動を控えて安静にしなければならない場合もあります。
例えば、以下のような時です。
- 避妊・去勢手術後
- 怪我
- 病気(体調不良)
こうした時にケージがあれば、安心して過ごすことができます。
多頭飼いで初めて対面させる時のトラブルを防げる
多頭飼いを始める際、ケージを用意しておけば先住猫と新入り猫をスムーズに対面させることができます。
お互いにストレスにならないよう、徐々に慣らしていくとトラブルを防げるでしょう。
以下のような流れで対面させるとスムーズですよ♪
①新入り猫をあらかじめ用意しておいた大きめのケージに入れて生活させる
②新入り猫が環境に慣れてきたらケージ越しに対面させる
③ケージ越しでの対面に慣れてきたらケージ外で対面させる
関連記事:猫の多頭飼いについて
住居スペースを区切ることができる
ケージを置くことで、住居スペースを区切ることができます。
例えば以下のような場合、ケージで生活する場所を区切ってあげれば、飼い主さんのストレスも減り快適に過ごせるでしょう。
- 人間の赤ちゃんにちょっかいを出す
- 賃貸のマンションで抜け毛やニオイが部屋中に広がるのが気になる
- 認知症の高齢猫がトイレ以外の場所で粗相をしてしまう
掃除する場所が一箇所で済むのも嬉しいですね。
災害時でも猫がストレスなく過ごせる
地震や豪雨などの災害時、避難所では鳴き声やニオイに敏感な方や猫アレルギーのある方への配慮から、飼い主さんと一緒に過ごすことができません。
普段からケージ飼いに慣れておけば、避難生活でもストレスなく過ごすことができるでしょう。
関連記事:猫の非常袋・防災グッズ
関連記事:ペットの防災・避難生活
- 自由気ままな猫をケージにいれるなんてかわいそうと思うかもしれないですが、意外とメリットもたくさんあるんですねぇ。なによりもいろんな危険から身を守れるのが嬉しいポイントですよぉ。
- ボクみたいにイタズラざかりの子猫にはまさにぴったり。。。(*´ω`*)自分だけの特別な場所って感じで嬉しいですっ!
猫をケージ飼いするときの注意点
ケージ飼いには多くのメリットがありますが、注意しなければならない点もあります。
ここではケージで飼うときの注意点を見ていきましょう。
- 入れっぱなしにせず必要なときだけ使う
- 無理やり閉じ込めない
- ケージ内の環境を整える
- 快適な室温の場所に置く
- なるべく子猫の頃から慣れさせる
- 猫の足がひっかからないようにする
- 猫に首輪はつけない
入れっぱなしにせず必要なときだけ使う
どんなにおとなしい性格の猫でも、常にケージ内に入れっぱなしでは運動不足になりストレスがたまってしまいます。
ケージ飼いする場合でも、1日のなかで自由に部屋を動き回れる時間を必ず作ってあげましょう。
無理やり閉じ込めない
しつけのため、と無理やりケージに閉じ込めるのも禁物です。
無理やり閉じ込めてしまうと、極度のストレスがかかり凶暴化したり病気になる可能性があります。
また、閉じ込められることで恐怖心を感じ、飼い主さんに懐かなくなることもあるので絶対にやめましょう。
ケージ内の環境を整える
猫がリラックスして過ごせるよう、ケージ内の環境を整えることも大切です。
ケージ内には、以下のようなものを用意してあげましょう。
レイアウトにもこだわれば、猫の満足度もぐんと上がりますよ♪
- トイレ:一番下(掃除しやすい)
- 飲水:トイレから離れた場所
- キャットフード:トイレから離れた場所
- おもちゃ:ぶら下げタイプは高い場所に
- 爪とぎ:一番下(掃除しやすい)
- ベッド(毛布やバスタオル):なるべく高い場所
猫はきれい好きで神経質な面もあるので、こまめに掃除をして清潔にしておくことも大切です。
快適な室温の場所に置く
ケージ内で過ごす猫は、熱すぎたり寒すぎたりしても身動きがとれません。
そのため、ケージを置く場所の温度管理には十分注意しましょう。
特に夏場、直射日光が当たる場所にケージを置いておくと、熱中症になる危険性があります。
ケージ飼いする場合は必ずエアコンなどを使って快適な室温に調整してあげましょう。
なるべく子猫の頃から慣れさせる
長い間室内で自由に生活していた成猫を、突然ケージに入れようとすると暴れて嫌がることもあります。
そのため、なるべく子猫の頃から慣れさせた方が良いでしょう。
猫の足がひっかからないようにする
猫は狭い場所が好きなので、ケージの隙間に入りたがることも多いです。
ケージの柵に足がひっかかってしまうと骨折などの危険性もあるため、安全なベッドを置くなどしてなるべく隙間を作らないようにしましょう。
また、ケージの天井部分に足が挟まってしまう場合もあるため、天井部分にはケージと同じくらいの大きさの板を置いておくと良いでしょう。
滑り止め用として板の上に毛布などを敷いておくとより安全です。
猫に首輪はつけない
猫に首輪をつけていると、ケージに挟まって窒息してしまう危険性があります。
特に鈴がついているタイプはケージに絡まりやすいです。
窒息は命にもかかわりますので、ケージ飼いするときは首輪をつけないようにしてください。
- メリットも多いですけど注意点もたくさんありますよぉ。いくら便利だからってずっと閉じ込めるのは絶対にダメ!なるべくストレスをかけないように、自由に動ける時間もしっかり作ってあげてくださいねぇ。
- 基本、ボクなんて一日中走り回ってたいタイプだからずっとケージの中はムリですっ。。。きっとストレスでおなか痛くなっちゃう。。。(´・ω・`)
猫がケージで暴れる時の対処法
猫によっては、ケージの中でストレスや不安などを感じて暴れることがあります。
ケージの中で暴れると怪我をしてしまうことがあるため、注意が必要です。
ここでは、そんな時の対処法について説明します。
- 少しずつ慣らす
- 高さのあるケージにする
- ケージ内に猫がくつろげる小物を用意する
少しずつ慣らす
暴れるからといって無理やり押し込んだりするのは絶対に禁物です。
1日のなかでケージの中で過ごす時間を少しずつ増やしていき、徐々に慣らしていくことが大切です。
飼い主さんがそばにいる時は、ケージの入り口を開放して自由に出入りできるようにしておくと良いでしょう。
高さのあるケージにする
猫は上下運動が好きで、高い場所を好みます。
できるだけ高さのあるケージを用意してあげると、運動不足も解消され心地よい空間になるでしょう。
ケージ内に猫がくつろげる小物を用意する
「ケージ=落ち着ける場所」と認識してもらうために、ケージ内に猫がくつろげる小物を用意しておくのもオススメです。
ハンモックやキャットタワー、おもちゃ、お気にいりの毛布などを入れておけば、自然に慣れてくれるでしょう。
ケージの選び方のポイント
ひとくちにケージといっても種類も値段もさまざま。スペースもとるため、いざ選ぶとなると慎重になりますよね。。。
ここでは、ケージの選び方のポイントについて見ていきましょう。
- 飼育環境や猫の特徴・嗜好にあった高さ、幅、階数
- 簡単に移動できるキャスター付き
- 部屋のスペースにあった扉の位置と開き方
- 猫の成長や家族の変化にあわせてサイズを変えられる
- 頑丈な素材・安全な材質で剥がれにくい塗料
飼育環境や猫の特徴・嗜好にあった高さ、幅、階数
大前提として、あらかじめ設置する場所を決めて無理なく置けるサイズのものを選ぶことが重要です。
そのうえで、猫の特徴や嗜好にあったものを選びましょう。
子猫(小型の猫)の場合
- ケージの網の隙間が広すぎないものを選ぶ
- 月齢の低い子猫は1段のものや段差の低いものを選ぶ(ジャンプができないため)
運動量の多い猫・多頭飼いの場合
- 十分に動き回れるスペースのある3段タイプなどを選ぶ
お気に入りの箱やキャットタワーなどがある場合
- お気に入りの箱やキャットタワーなどが入る幅・奥行・高さのものを選ぶ
簡単に移動できるキャスター付き
掃除や模様替えなどの時に便利なのが、簡単に移動できるキャスター付きです。
キャスターがついていれば重たいケージの移動もラクチンですね!
ただし、猫がおもちゃなどをケージの下に押し込んでしまうことも多いので注意しましょう。
設置場所にあった扉の位置と開き方
扉の位置や開き方をチェックするのも選ぶときのポイントです。
扉の開き方は2種類あります。
- 引き戸タイプ
- 開き戸タイプ
スペースが狭い場合は、横にスライドするだけで扉を開けられる引き戸タイプの方が使いやすいでしょう。
組み立て時に右開き・左開きを選べるものも、設置場所を選ばないので便利ですね。
猫の成長や家族の変化にあわせてサイズを変えられる
縦や横に連結してサイズを変えられるケージを選べば、猫の成長や家族の変化にも対応できます。
例えば、子猫の時期は2段タイプの1段目だけを使用して、成猫になったら階数を増やして2段目も使うなど。。。
付属品を買い足すだけで自由に階数を増やせるタイプも使いやすいでしょう。
頑丈な素材・安全な材質で剥がれにくい塗料
何度よじ登っても簡単には壊れない頑丈な素材であることも大切です。
また、ケージの網部分を猫が引っ掻いたりかじったりすることも多いため、安全な材質で剥がれにくい塗料のものを選びましょう。
- ケージってほんとに種類が多いんですけど、一番大事なのは置く場所と猫にあわせた高さ、幅、階数のものを選ぶことですよぉ。成長にあわせてサイズを変えられるものなら長く使えますねぇ。
- 高いところ大好きだから、ボクなら絶対3段のものがいいです!ハンモック付きでぇ、ふわふわの毛布があってぇ、お気に入りのおもちゃいっぱい詰め込んでぇ。。。想像ふくらんじゃいますっ(*´∀`*)
よくある質問
猫の性格や飼い主さんの生活環境によっても異なりますが、生後3ヶ月頃から徐々にケージ外の生活に慣らしてみても良いでしょう。
室内でイタズラをしなくなったらケージを卒業しても良いですが、お気に入りの場所と認識してずっと使い続ける猫もいます。
利用方法によってはケージを使うメリットも多いため、自由に出入りできる状態にしてケージを残してあげても良いですね。
おすすめケージ
※価格は購入するショップや時期によって変動する可能性があります。
アイリスオーヤマ コンビネーションサークル 2段 ブラウン
- 猫の成長や家族の変化にあわせて、縦にも横にもつなげて増やせる
- 右開き、左開きが選べる
- 上下運動しやすい2段タイプ
価格 | 11,133円(税込) |
本体サイズ(幅×奥行×高さ) | 47×65×65cm |
重量 | 約16kg |
材質 | 線材/スチール(エポキシ粉体塗装)、トレー・バックル・ジョイント/ポリプロピレン、扉ロック/ABS樹脂、棚板/合成樹脂化粧パーティクルボード(メラミン樹脂)、ネジ・金具/スチール、キャスターストッパー/ポリエチレン |
マルカン キャットフレンドルーム スリム2段
- 狭いスペースにも設置しやすいスリムタイプ
- ケージ底トレイが「おしっこバリア機能付き」でお手入れしやすい
- 扉部分はWストッパー&ロングロックで隙間ができにくい
価格 | 5,980円(税込) |
本体サイズ(幅×奥行×高さ) | 79.5×50×131.5cm |
重量 | 11.4kg |
材質 | フェンス:スチール(粉体塗装)、ジョイントパーツ・フェンス固定パーツ・フェンス固定バックル・底トレー:PP、ロックパーツ:スチール(粉体塗装)・シリコンゴム、滑り止めシール:シリコンゴム |
アイリスオーヤマ ウッディキャットケージ ナチュラル 3段
- お部屋のインテリアに溶け込む木目3段タイプ
- スムーズに開閉できるスライド扉
- ゆったりくつろげるハンモック付き
価格 | 19,800円(税込) |
本体サイズ(幅×奥行×高さ) | 90×60×180cm |
重量 | 約28.7kg |
材質 | フレーム:合成樹脂化粧繊維板(塩化ビニル樹脂) 線材:スチール(エポキシ粉体塗装) 扉ロック:ABS樹脂 固定ピン:ポリアセタール 棚板:合成樹脂パーティクルボード(メラミン樹脂) 部品:ABS樹脂・ポリプロピレン トレー:ポリプロピレン ハンモック:ポリエステル100% |
アイリスオーヤマ プラケージ813 ベージュ 3段タイプ
- プラスチック製で錆びない、音が響きにくい
- キャスター付きでお掃除もラクラク
- 上面の扉からも出し入れできる
価格 | 17,800円(税込) |
本体サイズ(幅×奥行×高さ) | 82.5×56.5×175.2cm |
重量 | 19.55kg |
材質 | プラスチック |
ボンビアルコン ウッドワンサークル キャット 3段タイプ
- ナチュラルな木のぬくもりの3段タイプ
- 上下運動ができるハンガーベッド3個&ハンモック付き
- 重さ6kgまで耐えられる頑丈なつくり
価格 | 22,042円(税込) |
本体サイズ(幅×奥行×高さ) | 89.5×57×177cm |
重量 | 26kg |
付属 | フェンス:スチールロッド / ロック、ジョイント、ハンガーベッド:PP樹脂 / ハンモック:ポリエステル / 底トレー:ABS樹脂 / 木部:天然木、MDF材 |
まとめ
猫をケージ飼いするメリット、注意点、暴れる時の対処法、選び方のポイントについては以下のまとめを参考にしてください。
- 安全を確保できる
- 落ち着けるスペースを確保できる
- 安静が必要なときに安心して過ごせる
- 多頭飼いの対面に便利
- 住居スペースを区切れる
- 災害時でもストレスなく過ごせる
- 入れっぱなしは禁物
- 無理やり閉じ込めない
- ケージ内の環境を整える
- 室温管理も重要
- 子猫の頃から慣れさせる
- 足、首輪がひっかからないように
- 飼育環境や猫にあった高さ、幅、階数のものを選ぶ
- 簡単に移動できるキャスター付きが便利
- 設置場所にあった扉の位置と開き方のものを選ぶ
- 猫の成長や家族の変化にあわせてサイズを変えられると便利
- 頑丈な素材、剥がれにくい塗料のものを選ぶ
- この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。
猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。