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猫好きが作った「猫も人も幸せになれる家」Cat Casa(キャットカーサ )清瀬

2020-03-31

猫ねこさん

不幸な猫を一匹でも減らすことが喜びに

現在水野さんのお家にいる猫は、ててぃん(12)、ケッタ(5)、ういろう(2)でぃでぃ(1)の4匹。今の家に移り住んでからこれまでたくさんの猫を飼ってきたそうですが、現在は男子校状態だとか^^

こちらのケッタくんは地元の保護団体から譲り受けたという猫。

ケッタ

譲渡を機に、水野さんはボランティア活動も行うようになったという。

水野さんの住む地域は猫殺処分ゼロを8年間継続している地域。18年ほど前から野良猫の避妊去勢を進め、一代限りの大切な命を地域全体で見守っているという。保健所や警察に捨て猫の情報が入ると、すぐにボランティアへ連絡が入り、すぐさま現場へ急行。必要な医療にかけ、献身的なケアを行い、譲渡につなげているのだとか。

区役所で猫の譲渡会を行ったり、飼い主のいない猫の避妊去勢手術費用・保護猫の治療費への助成を行うなど、外で暮らす不幸な猫を一匹でも減らすために、地域住民・行政・ボランティアが協力して成功している数少ない地域なのだそう。

地域猫

でも、「ここは猫の殺処分ゼロだから」とわざわざ区外から猫を捨てにくる人もいるそうで・・・。実はケッタくんもそのひとり。

ケッタ

水野さんは現在もボランティアとして、地域の野良猫の捕獲活動を行っているという。

「ひとつでも多く猫可物件を作ることが、猫の福祉につながると私は思っています。賃貸物件のなかで犬猫可の物件はわずか10%。賃貸で猫を飼える物件がもっと増えれば、それだけ多くの保護猫を救えるんですね。ボランティアに携わる者として、不幸な猫を一匹でも減らすことが私の喜びにもなっていると思います。」

ただ猫が好きというだけでなく、猫全体の幸せまで考えて行動する。その優しさと行動力が、猫の未来を変えていくのだ。

介護経験を通して

猫を愛するがゆえに、住まいづくりに、ボランティア活動にと精力的な活動を行っている水野さん。活動はそれだけにとどまらない。

ふう

2年前、急性膵炎になったというふうちゃん。

「膵炎の治療は基本絶食なんですけど、そうするとどんどん痩せていってしまうんです。そこで獣医さんに相談して、圧力鍋で1時間半煮込んだ栄養たっぷりのスープをお水代わりにあげることに。」

フード

ちょっとでも食欲のわくものを、と水野さんは試行錯誤したという。

こうした経験を通して、子猫のときからできるだけ体にいいものを食べさせて、少しでも健康寿命を長くしてあげたいと強く思うように。「健康ならちょっとくらいいたずらしてもいいから、って思いますね。」と水野さん。

辛い介護経験を通じてより身近に感じられるようになった「猫の健康」。自分にできることをと、現在、獣医さんとともに開発したキャットフードの販売に向けて準備を進めているという。

ういろうとでぃでぃ▲仲良しな若手コンビ、ういろう&でぃでぃ。

また、無類の食器フェチである水野さんは、猫の食器にも並々ならぬこだわりがあるそうで、今まで数々のメーカーの食器を試してきたそう。

「高齢になってくると手脚の筋力が衰えてくるので、食べやすい食器の形状も若いときとは変わってくるんですね。おばあちゃんになるとそこらじゅうにご飯をボロボロこぼしますし。」

そんな猫たちの食事風景を見て、「もっと楽に食べさせてあげられる食器があれば」と、現在、食器の開発も進めているのだとか。週末になると、若手作家さんとの打ち合わせで、備前や美濃まで足を運んでいるそう。

猫好きさんが集まるイベントスペースを作れたら

でぃでぃ▲一番の若手、でぃでぃちゃん。こう見えて男の子^^昨年、名古屋の保護団体から譲り受けたという。

猫のためにとさまざまな企画をたて、それを実現してきた水野さん。最後に今後の目標について伺った。

「いずれアパートの一角を、猫好きの方に楽しんでいただけるイベントスペースにしたいと思っているんです。まだまだアイデア段階なんですが、例えば保護猫カフェのように、譲渡を待つ猫たちが過ごすスペースにして、ご入居様みなさんでお世話をしていただけるようにしたり。猫に関するさまざまなワークショップもやってみたり。使わないときは、保護団体の譲渡会会場としてお貸し出しできるようにできたらとも思います。」

ういろう

▲先住猫を亡くしペットロスになっていた時に出会ったういろうくん。過去に2回も捨てられた悲しい経験を持つが、今は水野さんに愛情深く育てられている。

「猫友さん同士で深い話をする機会ってなかなかないと思うんですが、猫を通してもっと人の輪をつなげていきたいなと思いますね。ただ猫と暮らせるお家を提供するだけじゃなくて、猫を飼っている人同士が素敵な関係を築けるよう、大家が音頭をとって手助けしてあげたいなと。

猫が病気になって亡くなってしまったとき、誰かと話を共有できるだけでずいぶん救われるものです。猫を飼っている人だからこそ気持ちに寄り添ってあげられる。ちゃんとした慰め方ができるんですよ。

何かあった時に気軽に相談できて、ときにはみんなで集まってたわいもない話をする。ご入居者さん同士でそういうことが気楽にできる関係性を作ることができたら、もっと楽しめるんじゃないかなと。転勤、結婚などで部屋を出るとき、楽しい思い出をもって卒業できたら、とても素敵ですよね。」

ててぃん▲シンクロするててぃん&ケッタ。ててぃんくんとは、新婚旅行で訪れた小田原の梅の木の下で出会ったとか♡

猫についての深い知識と経験があるからこそ、生み出されるさまざまなアイデア、そして行動力。水野さんの一言一言に、猫への深い愛情を感じる。

猫ブームは長らく続いているとはいえ、まだまだ追いついていない住宅事情。一匹でも多くの猫が幸せになれるように、Cat Casa 清瀬のような「猫にも人にも優しい家」がもっと増えていけば、と願うばかりだ。

取材協力:@catCasaKiyose

猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター

保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。

猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。