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動物の心の声を聞けば今よりもっと幸せに〜アニマルコミュニケーター前田理子さんインタビュー

猫ねこさん

動物の心の声を聞けば今よりもっと幸せに〜アニマルコミュニケーター前田理子さんインタビュー

猫ねこさん
皆さん、アニマルコミュニケーションって知ってますかぁ?どうやら私たち動物の気持ちを受け取って言葉にする、そんなすばらしい方法があるそうですよぉ。

「亡くなったあの子はどんな風に思ってくれていたんだろう?」
「突然夜鳴きがひどくなったのはなんで?」
「治療で苦しむ姿を見るのが辛い…本当はどうしたいのかな?」

一緒に暮らす猫たちの声が聞けたらどんなにいいだろう・・・
自分でもどうしていいか分からなくなった時、こんな風に思いますよね。

今回はそんな動物の心の声を通訳する「アニマルコミュニケーション」についてのお話です。現在、その普及に務める「キキのテーブル」前田理子さんにお話を伺ってきました。
今、愛猫のことで悩んでいる方に是非読んでいただきたいロングインタビュー記事です。

■キキのテーブル|前田理子さん■


【略歴】
1996~わんにゃんシッター開業
2005~保護猫との間で不思議な体験をすることが増える
2006~アニマルコミュニケーションの勉強を開始
2007~個人で保護活動を開始
2009~飼い猫の高齢化に伴い看病生活に専念
2012~中断していたアニマルコミュニケーションの勉強を再開
2014~キキのテーブルHPを開設

公式Facebook→@ririnoac
公式Twitter→@kikinotable1
公式サイト→キキのテーブル
公式ブログ→4×6-キキのテーブルブログ-

ペットロス~自分にはもう動物を飼う資格はない

前田理子

今は生粋の猫派だが実はずっと犬派だったという前田さん。小学4年生のときに初めて雑種の犬を迎えて以来、いつもそばには犬がいた。

そんな前田さんが初めて室内犬を飼うことになったのは結婚後のこと。

ご主人の転勤で当時住んでいた宮城から東京へ引っ越すことになった時、友人からこんな相談を受けたという。「マルチーズが欲しくて東京の方から譲り受けたのだけど、どうやら水頭症という脳の病気のようで…。東京に行くなら前の飼い主さんにこの子を返してもらえないかな?」と。前田さんは犬を預かったものの、その犬の気持ちを思うととても返すことはできず、そのまま自分で引き取ることにしたのだとか。

「小太郎」と名付けたその犬は心臓が弱かったこともあり、3年の闘病を経て10歳という若さでこの世を去った。愛情をかけて育ててはいたけれど、小太郎くんの「最期」に正面から向き合うことができず、いよいよ…という時に結局病院に預けてしまったそう。その翌日に小太郎くんは亡くなった。

「最後まで責任を持って面倒をみることができなかった…」そんな後悔の思いから、深いペットロスに陥ったという。2年間泣き暮らし、「私にはもう動物を飼う資格がないんじゃないか」とまで思うようになったそう。

動物にとっての幸せって?ペットシッターの経験を通して感じたこと

あまりの悲しみに、しばらく犬と暮らすのを避けていた前田さん。でも、一方で犬と触れ合いたくて仕方ない気持ちもどこかにあったという。

そんなある時、テレビで「ペットシッター」という仕事があることを知った。世の中はちょうどダスキンが家事代行を始めた頃。”他人に家の鍵を預け聖域であるキッチンを掃除してもらう”というサービスは当時の奥様方にはかなり画期的に映り、次第に広まりつつあったそう。そんな家事代行と同じように、ペットの面倒を見る代行業がアメリカから入ってきたと紹介されていたのだ。

前田さんは「これだ!」と思った。「あんなに辛い別れは二度と経験したくないから飼うことはできないけど、これなら犬と触れ合える」と。

大きく心を揺り動かされた前田さんは、思い立ってわずか1年足らずでペット・シッター「わんにゃんシッターWith」を開業したという。

前田理子

ペットシッターとしてさまざまな家を訪れるたび、動物に接する「人」の姿が次第に際立って見えてくるようになったという前田さん。

「どんなにお金持ちの家でも、部屋に入った途端良くない感じがする家もありますし、そういうところの猫ちゃん・ワンちゃんの表情はどこか優れないです。例えば動物のものは同じキッチンで洗わないで洗面台で洗ってくださいとおっしゃる方がいたり…。動物にとってはこっちの方がいいんじゃないかなと思っても絶対曲げない…そういう方は動物を自分の思い通りにしたがるんですね。かと思えば、それほど裕福ではなくても、動物のことを本当に家族と思って接してくれるお家もあるんです。」

”お金持ちだから幸せ、貧乏だから不幸”動物にとっての幸せはそういうことではないのだ。

飼い主によって動物への接し方は全然違う。それはまるでいろんな国に行っているかのような感覚だったとか。一歩玄関を開ければ、そこにはまったく違う世界が広がっていたという。

飼い主の気持ちが優れないときは動物の表情も優れなかったり、夫婦でいつも喧嘩していると動物がしっぽを振るようになったり…飼い主の姿は動物にしっかり反映される。前田さんはペットシッターの経験を通して「あぁ、やっぱり”人”なんだな。」と肌で感じたそう。

頻繁に野良猫に遭遇~私は猫のことを誤解していた

ずっと犬派だった前田さんにとって、猫は犬に比べて「愛想がない」「冷たい」イメージだったとか。でも、ペットシッターとしていろいろな猫をお世話していくにつれ、それは自身の勝手な思い込みだったことに気づいたという。

不思議なことに、なぜかその頃から前田さんは行く先々で頻繁に野良猫に遭遇するように。そして猫を見かけるたび、「私は今こうやって暖かい部屋で寝ているけど、あの子はあのままゴミを漁ってるのもしれない…」と見て見ぬふりをすることが辛くなり、猫を保護するようになったそう。

そんな時、お客さんの家の前に捨てられていたという猫を一時的に預かって、一緒に里親を探すことに。けれど、結局手放せなくなり家族として迎えたという。それが前田さんと猫との初めての暮らしだった。

「その時35歳だったんですが、35年間すごく損したような気がしましたね。こんなに猫って可愛いんだなって。私は猫に対してすごく誤解していていました。猫はそもそも単独で生きていく生き物だから、犬とは感情の出し方が違うんですよね。一緒に暮らすうち、猫は本当は愛情深くてとっても繊細だということに気づいたんです。」

いるだけで癒される、いるだけで許される存在。そんな猫との暮らしは前田さんにとってこのうえなく心地良いものだったとか。こうして猫の魅力にどっぷりとハマっていき、今に至るという。

現在、前田さんのお家にいるのは3匹の保護猫たち。

こちらは茶トラ男子チャーくん。推定8~10歳。

チャー

近所のTNR(※)現場にある日突然現れたチャーくん。無類の臆病な性格だったけれど、その弱さが功を奏し家猫の道へ。今ではときどき外に出て好きな時に家に入る、一番良い待遇で怖がりも激減したとか。

※TNR・・・外で暮らす猫を捕獲し(Trap)、不妊手術を行い(Neuter)、元の場所に戻す(Return)一連の活動のこと。

クリクリのつぶらな目でカメラを見つめるのは、6歳の女の子クゥちゃん。

くう

生後2ヶ月頃、母猫とともにいるところに遭遇し、ご飯をあげるも全く慣れる気配がなく、1ヶ月がかりで捕獲。当初は里子に出すつもりだったそうだが、成長とともにますます人見知りになり断念。家族として迎えることに。

そして、ブルーの瞳がとてもお美しい彼の名前はドン。4歳の男の子だ。

ドン

母猫のお腹にいるときに保護された猫。とある会社の敷地でご飯をもらっていたそうだが、猫嫌いの社長が「保健所に持ってけ!」と一喝し保護にいたったという。知人を介して前田家の末っ子に。オレ様末っ子気質だけど、憎めないところがあり、夫婦ともに溺愛中だとか。

アニマルコミュニケーションを始めるきっかけとなった野良猫「キキ」

猫と暮らすようになってから次第に動物愛護の気持ちが高まり、保護活動を本格的に始めた前田さん。最初は愛護団体を訪ね手伝うことからスタートしたが、動物に対する考え方の違いを感じることも多く、結局自分にできることをやろうとひとりで活動することを決めたという。

TNR、里親募集、譲渡…。保護活動は前田さんにとっても初めての経験だったので、全てが手探りの状態だったそうだが、TNR活動をしているお客さんと連携、情報交換しながら精力的に動いたという。

ハウス

▲不妊去勢が済んだ猫たちのための発砲スチロールハウスはお手製。

最初の頃「人間と動物は違うので、自分たちの思っていることを勝手に擬人化してはダメ」だと思っていた前田さん。でも、保護活動を続けていくうち、動物も人間と同じくらいいろいろなことが分かっているんじゃないかと思い始めたという。

そんな時、慶応大キャンパス近くで出会ったある一匹の猫が、前田さんの人生を大きく変えた。当時、ある飼い主さんからの依頼で犬のお世話に通っていた前田さん。そのワンちゃんを散歩させていたときに、口からよだれをたらした手のひらほどの大きさの小さな成猫に出会ったという。そう、またしても「出会って」しまったのだ。

その猫は、前田さんが「戻ってくるからここで待っててくれる?」と言うと、驚くことに毎回きちんと待っていたそう。最初は偶然かも…と思った前田さんも次第に「この子はちゃんと分かってる、偶然なんかじゃない」と思い始めたとか。

キキは先天的な奇形や原因不明の疾患を抱えた猫で、地域の人から「かわいそうな猫」という目で見られていた。「この猫は私達には捕まえられないのよ」地域の人はその猫のことを指差して口々にそう言っていたとか。

前田さんは、その猫にこう語りかけたという。「私あなたのこと保護したいと思っているんだけど、今度キャリーバッグを持ってくるから入ってくれる?」と。すると翌朝、その猫はちゃんとそこで待っていてくれた。地域の人がどんなに頑張っても捕まえられなかった猫を、前田さんはいとも簡単に捕まえることができたのだ。こうして家へ連れ帰った猫を、前田さんは「キキ」と名付けたそう。

キキ

難治性口内炎の痛みから、ご飯もろくに食べられなかったというキキ。そんなキキの症状を少しでも改善させようとたどりついたのが、「プレマ動物ナチュラルクリニック」という統合医療(※)専門の病院だったそう。そこで先生にキキとの出会いの経緯を話していたところ、話を聞いていた奥様からこんな言葉が。

「この子、私はみんなにかわいそうと指差されるような猫じゃないって言ってます。でも、この人だけは私のことをそういう目で見なかったので、この人の力になろうと思って一緒について来たの。」と。

前田さんは奥様の言葉にびっくりして、なぜ分かるのかと尋ねたそう。なんでも奥様は小さい時から動物や虫の声を聞くことができたそうで、それを「アニマルコミュニケーション」と呼ぶのだと教えてくれたのだ。

今までずっと、動物はいろんなことが分かってるんじゃないかと思っていた前田さん。そこで初めて「やっぱりそうだったんだ!」と点と点が繋がったという。

※統合医療・・・西洋医学と代替医療を組み合わせて行う治療