- みなさんのお家の猫さまは、抱っこさせてくれますかぁ?
「うちの猫抱っこ拒否派」という飼い主さん、SNSなどで発信される「猫が抱っこされまったりしてる悶絶ショット」に憧れちゃいますよね~。
でもなぜ「抱っこ拒否派」と「抱っこ平気派」がいるのでしょうか?兄弟だったり、同じ環境で育てているにも関わらず、です。抱き方が悪いのか?いざ病院に連れていきたい時に困るな…なんて不安になってしまいますよね。
さて今回はそんなみなさんへ抱っこ嫌いの理由と、克服するポイントをご紹介!
みなさんの「抱っこでもふもふすりすりさせて~」そんな小さな願いが叶いますように。
猫が抱っこを嫌がる理由
猫を抱っこすること…それは飼い主の「我が子を愛でたい愛でまくりたい」という普通の願いではありますが、実は猫の安全に繋がることでもあります。
抱っこすることでケガや体調の変化により気づくことができたり、万が一避難などをする状況の際に行動しやすくなったり。でも実際は抱っこ嫌いな猫ってわりと多いんですよね…。ではその理由を見ていきましょう。
- 性格的なもの
- 過去に抱っこされて嫌な思いをした
- 抱っこの仕方が不慣れ
- 抱っこする人の臭いが苦手
- 体に痛みがある
- 今はそんな気分じゃない
性格的なもの
自立心旺盛なクールビューティー系の性格の猫さまは、人とべったりが好きではないため、抱っこ嫌いが多いと言われています。自由気ままに過ごすことを好むため、たとえ短時間であっても抱っこにより拘束されることを好みません。
また臆病であったり、物音に敏感な繊細さんも抱っこ嫌いが多い模様。逆に甘えん坊で寂しがり屋は抱っこ好きが多いと言われます。
過去に抱っこされて嫌な思いをした
抱っこ嫌いの理由には過去のトラウマも考えられます。
過去に、抱っこされ→落とされてびっくりしたり痛い思いをした、抱っこされ→病院に連れて行かれ嫌だった、抱っこされ→薬を無理やり飲まされた、などなど。
「抱っこ」=「なんかとってもイヤ…」とインプットされてしまうと、克服するのがなかなか難しくなってしまいます。
抱っこの仕方が不慣れ
抱っこの仕方が不慣れで安定しないと「え、なんかしっくりこないんですけど」と嫌がられてしまうことも。
安定する抱っこの仕方などは後述するので、それをもとにまずはイメージしてみてくださいね。
抱っこする人の臭いが苦手
傷つかないでください…克服するためにはっきり言いますと…「臭いが苦手」なのかもしれません!香水、整髪料、ハンドクリーム、たばこなどなど…。
他の人は抱っこ平気なのに自分だけ嫌がる~といった場合は特に匂いが原因の可能性が高いでしょう。猫は特に柑橘系の強い匂いが苦手と言われています。
体に痛みがある
体に痛みがある場合は抱っこを嫌がることが多くなります。どこかにケガはないか、痛がる部分はないか、また内臓疾患などの病気が隠れていないかなど、しっかり様子をみてあげてください。
今はそんな気分じゃない
そもそも「今はそんな気分じゃない」という時には抱っこさせてくれません。遊びに夢中な楽しい時、なんだか興奮している時は特にNG。逆に自分の世界に浸ってまったりゴロゴロしている時も全力で拒否されるでしょう。
しかしおなじのんびりタイムでも、人に甘えたそうにしているタイミングはねらい目ですよ^^。
抱っこ嫌いの猫を抱っこするには?
抱っこ嫌い克服のポイントは以下の5つ。
- まずはコミュニケーションから~すぐに抱っこはNG
- 座って膝の上に乗せてみるところからスタート
- そっと支えて安定させ、慣れてきたら縦抱っこに
- 抱っこ=いいことがある時間に
- 嫌がったらすぐにやめる
まずはコミュニケーションから~すぐに抱っこはNG
まずはコミュニケーションをしっかりとることから始めましょう。たくさん話しかけて、好きな場所を撫でてあげて…それを根気よく繰り返すことで、そばに寄り添うことに慣れさせていきましょう。
そのうちに「ぴったりくっつきタイム」を許可されるかも。でもすぐに抱っこはNG。側でのんびり落ち着いて過ごすこと、そして甘えてくるタイミングをひたすら待つことが大切です。
座って膝の上に乗せてみるところからスタート
「ぴったりくっつきタイム」が許可されたら、まず「抱っこ」というよりは膝に乗ってもらうことを意識してみましょう。いきなり立って抱っこはレベルが高すぎるので、撫で撫でしながら…ご機嫌をとりながら…なんなら膝を踏んづけて頂くイメージで。
ブランケットなどを膝に掛けておいても◎。「膝なのかブランケットなのかよく分からない作戦」です。ひょいと乗ってくれるかもしれません。
そっと支えて安定させ、慣れてきたら縦抱っこに
膝乗せに成功したら猫の体をそっと支え、安定させてあげましょう。この時に強く支えると拘束されている気分になってしまい、また逆に不安定だと不安な気分になり、ではこれにて!と去られてしまいます。そっと優しくが肝心ですよ。
慣れてきて持ち上げることができそうなら、飼い主の片手を猫の脇下に入れてすくいあげ、お膝の上にちょこんと座らせて縦抱っこをしてみましょう。もう片方の手は脇腹あたりを支えつつ…撫でつつ…です。
可愛らしい「お腹見せの仰向け抱っこ」などはかなりの上級テク。下手に挑戦し失敗すると今後抱っこ完全拒否になる可能性があるので、ここは焦らず慎重に、まずは縦抱っこで成功としましょう。
抱っこ=いいことがある時間に
「抱っこ」=「なんかいいことがある~」とインプットして貰うのもいい方法です。
抱っこされるとなんだかすっごく褒められる~いっぱい撫でてもらえる~とご機嫌な時間が過ごせることが定着してくると自分からお膝に乗ってくることも。必殺「お膝でおやつ」も◎。
嫌がったらすぐにやめる
無理やりはもちろん、嫌がったりするそぶりが見られたらすぐに離してください。離すときは優しく。
お膝に乗ってくれるようになっても、さらに自分から抱っこに来てくれるようになっても、猫さまは気まぐれにぷいと急に退場することが。それでこそ猫さま。猫さまの思うままに、心のままに、が大切です。
なかには抱っこ好きの猫も!
抱っこが好きすぎるロシアンブルーさま。
自ら飛びつく突進系。
抱っこ好きと言われている猫種
甘えん坊な性格の猫は抱っこ好きが多いと言われます。また落ち着いた性格の猫も。さて抱っこ好きと言われている猫種は?
- たれ耳がたまらない「スコティッシュフォールド」
- ぬいぐるみですか?「ラグドール」
- 人懐っこさナンバー1「アメリカンショートヘア」
- 元気な愛され屋さん「シャム猫」
- 頼れる温和チャンピオン「メインクーン」
- 従順な相棒さま「ソマリ」
- ベストおっとりニスト「ブリティッシュショートヘア」
- トップオブ上品穏やかさん「ヒマラヤン」
- 人が大好きなユーモラスっ子「スフィンクス」
- 心も体もビッグです「ノルウェージャンフォレストキャット」
よくある質問
猫が噛む理由は「それやめて」の意思表示の場合と、裏腹に「もっとかまって」の場合あり。また歯が痒かったり、ハンターとしての本能という理由も考えられますが、抱っこ練習の時だけ噛むのなら「本気拒否なのか甘えモードなのか」を判断する必要があります。甘えた様子ならじゃれているのかもしれませんが、しっぽパタパタや急に体を伸ばすしぐさがでたら「不快です。キックしますよ。」の信号かも。すぐに離してあげましょう^^:。
関連記事:うちの猫なんで噛むの?噛む理由や対処法、しつけ方を大調査
多少の好き嫌いはありますが、一般的に猫が喜ぶポイントは…鼻筋から額にかけて親指で優しくつつ~っと、耳の付け根や肩をさすってマッサージ、頭から腰まで毛並みに沿って手のひら全体です~っとさする、手足の筋肉をゆっくりほぐす、などです。
- 歯ブラシで撫でるなど「刺激系」を好む子も案外多いんですよねぇ。それぞれの好みを見つけてうまくお膝に誘導するといいですよぉ。
- えっとぼくは、おやつが貰えるなら誰のお膝にも飛び込むタイプですっ!
まとめ
さて今回は猫の抱っこ嫌いの理由や、克服ポイントをご紹介しました。
基本的に猫さまは自由気ままでいらっしゃるので、私たちは猫さまの気分に合わせるのみ。好みやご機嫌を探りながら距離を縮め「念願の抱っこでもふもふデビュー」を果たしちゃいましょう!
- 抱っこ嫌いの理由…性格、過去のトラウマ、抱っこに不慣れ、臭いがNG、体が痛い、気分じゃない。
- 抱っこ嫌い克服法…まずコミュニケーションを、膝に乗せるところから始める、安定させ縦抱っこにトライ、抱っこ=いいことがある時間に、嫌がったらすぐに離す。
- 抱っこ好きの猫種…スコティッシュフォールド、ラグドール、アメリカンショートヘアなど。
- 抱っこ中に噛まれる…不快か甘えてるか判断が必要。「しっぽパタパタ」「背伸びビヨーン」は不快の合図。
- 猫が喜ぶ撫でポイント…鼻筋から額、耳の付け根や肩、頭から腰をさする、手足の筋肉ほぐし。
- この記事を書いた人
ほりえかよこ
猫ねこ部編集室 ライター猫のお役立ち、猫との暮らすための記事など「ニャイフスタイル」記事担当。
猫と暮らすためのヒントや飼い主さんのお悩みに寄り添った記事などを楽しくお届けするほか、キャットインストラクター坂崎清歌さんや猫カフェへの取材も行う。
主婦の視点を生かし、「猫×ライフスタイル」により共感がわくアイデアづくりを目指している。
- 【監修】
一級建築士 株式会社ネコアイ代表取締役
清水満「ねこ検定」監修者 「ぺット共生マンションの適正化推進ガイドライン」監修者
愛猫との路上での運命の出会いから、猫と幸せに暮らす住宅の必要性を感じ「猫専門建築士」として従事する。
「クロワッサン」「週刊朝日」「猫びより」など雑誌掲載多数、NHK「もふもふモフモフ」TBS「サタデープラス」等に出演。
現在は猫専門の総合コンサルタントとして猫用品開発や猫イベントの企画運営など広く活動している。愛猫は4匹。