- 猫を飼っていると「ゴロゴロ」と喉を鳴らしているのをよく聞きますよねぇ。嬉しい時以外に何かがほしい時、苦しい時なんかにも喉を鳴らして知らせているんですよぉ。喉を鳴らしている時は様子をよく見て、猫の気持ちに寄り添ってあげてくださいねぇ。
猫がゴロゴロと喉を鳴らして甘えてくる姿はとってもかわいいですよね^^
猫を撫でている時によく聞くかもしれませんが、実は他にもいろんな意味があるんです!
そこで今回は、猫がゴロゴロ鳴く4つの理由について徹底解説!
音が出る仕組みや効果についても紹介しますので、是非参考にしてくださいね。
猫が喉を鳴らす仕組み
猫のゴロゴロ音は喉(喉頭)の筋肉の動きによるものと考えられています。
猫が喉を鳴らす時、喉頭の筋肉は細かく収縮を繰り返しています。
この筋肉の動きによって声帯が振動し、ゴロゴロ鳴ると言われています。
猫がゴロゴロ鳴く理由
では、猫が喉を鳴らすのにはどんな意味があるのでしょうか?
その理由について見ていきましょう。
- リラックスしている、幸せを感じている
- 母猫と子猫のコミュニケーション
- 苦しい、緊張やイライラ、辛い
- 何かを要求している
リラックスしている、幸せを感じている
猫はリラックスしていたり幸せを感じている時に喉を鳴らします。
よく前足で毛布をフミフミしながら喉を鳴らしていることもあると思いますが、これは安心してリラックスしているサインです。
また、飼い主さんが家に帰った時にゴロゴロ鳴いてすり寄ってくることもあるでしょう。
これは「帰ってきてくれて嬉しいな~」という気持ちの表れなのです。
猫を撫でてあげた時にゴロゴロと喉を鳴らすのは、「飼い主さん大好き!」という愛情表現。
優しく話しかけたり撫でてあげて、猫の気持ちに応えてあげてくださいね。
母猫と子猫のコミュニケーション
ゴロゴロ音は母猫と子猫のコミュニケーションの音でもあります。
生まれたばかりの子猫はまだ喉を鳴らすことはできませんが、生後2日頃から鳴らせるようになります。
これは母猫に「元気だよ!」と伝えるためと言われています。
また、授乳時に子猫が喉を鳴らすことで「おっぱい飲めたよ」「お腹いっぱいだよ!」と伝えているとも考えられています。
一方、母猫が子猫に向かってゴロゴロと喉を鳴らす時は「ここにいるから安心してね」という意味です。
「おっぱいの時間だよ~」と知らせる合図とも言われています。
苦しい、緊張やイライラ、辛い
猫は苦しい時やイライラしている時、辛い時には、低めのゴロゴロ音を鳴らします。
怪我や骨折など痛みを感じている時には、辛そうな顔でゴロゴロ鳴きます。
本来体調が悪くても隠そうとする猫がしんどそうな表情で喉を鳴らしている時は、体調不良を疑った方が良いかもしれません。
メス猫の場合、出産時の痛みで喉を鳴らすこともあります。
また、ゴロゴロ音で自分の死期が迫っていることを知らせてくれる子もいるようです。
動物病院の診察台などでゴロゴロ鳴いている時には、ストレスで緊張している自分を落ち着かせるためとも言われています。
何かを要求している
「おやつちょうだい!」「遊んで!」など、何かを要求している時にもゴロゴロ音で知らせてくれます。
ここまでご紹介したゴロゴロ音は低めですが、要求する時のゴロゴロ音は高周波が含まれていて少し高めです。
この要求ゴロゴロ音は、私たち人間に緊急性を感じさせる効果があると言われています。
猫を飼っていない人が聞いても「応えてあげないと!」という気持ちになってしまう魔法の音なのです。
- 嬉しい時にゴロゴロ鳴くイメージがありますが、何かがほしい時や苦しい時にもゴロゴロ鳴くんですねぇ。いろんな意味があるので、鳴いてる時の様子をよく見てあげることが大切ですよぉ。
- こんなにいろんな意味があったなんて!たしかに、おやつちょうだい!って時にはよく鳴らしてるかも(*´ω`*)
猫のゴロゴロ音がもたらす効果
猫のゴロゴロ音は、猫自身の体や私たち人間に嬉しい効果ももたらすと言われています。
- 骨折の回復を早める
- 人間へのリラックス効果
骨折の回復を早める
猫のゴロゴロ音は骨折の回復を早めると言われています。
その秘密は周波数にあります。
ゴロゴロ音の周波数は20~50ヘルツの細かい振動です。
2003年の研究によって、この周波数は骨に含まれる骨芽細胞や破骨細胞を活性化し骨密度を高めてくれると明らかになっています。
猫の骨折が治るスピードは他の動物の3倍速いと言われています。
これはこのゴロゴロ音の細かい振動の効果なのです。
フランスでは、理学療法士によって人の骨折治療にも使われているようです。
人間へのリラックス効果
猫のゴロゴロ音は人間へのリラックス効果もあると言われています。
20~50ヘルツの低周波は人間の副交感神経を優位に立たせる働きがあると言われています。
副交感神経が優位になると、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌され、緊張やストレスから解放されます。
フランスでは「ゴロゴロセラピー」と呼ばれるストレス治療もあるほど…。
ストレスを感じている時には、猫のゴロゴロ音を聞いて癒やされてくださいね。
よくある質問
なかにはゴロゴロと喉を鳴らさない猫もいます。
理由についてはまだ明らかになっていませんが、人に慣れていない猫はゴロゴロ音を出さない傾向があるようです。
喉を鳴らさないからといって心配する必要はありませんが、まずはコミュニケーションをたくさんとることが大切!
絆が深まってきたら、徐々に喉を鳴らすようになるかもしれません。
「子猫の時はよく喉を鳴らしていたのに、最近あんまり聞かない…」ということもあります。
ゴロゴロ言わなくなるのには、いろいろな理由があります。
- 成長して甘えなくなった
- 音が小さくなり聞こえにくくなった
まとめ
猫がゴロゴロ鳴くのは、嬉しい時以外に何かを要求している時、苦しい時などがあります。
また、母猫と子猫のコミュニケーションにも使われます。
喉を鳴らしている時は、様子をじっくり観察して何を伝えようとしているのか考えてみてくださいね。
- 猫の喉の筋肉が動いて声帯が振動することでゴロゴロ音が聞こえる
- リラックス、幸せを感じている時
- 母猫と子猫のコミュニケーションの音
- 苦しい、緊張やイライラ、辛い時
- 何かを要求している時には高いゴロゴロ音で伝える
- ゴロゴロ音の低周波は骨の骨折を早める効果がある
- 低周波は副交感神経を優位に立たせる働きがあり、人間にリラックス効果ももたらす
- この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。
猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフにした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。
- 【監修】獣医師・YICビジネスアート専門学校ペット科講師
平松育子京都市生まれ
山口大学農学部獣医学科(現 山口大学共同獣医学部)卒業/2006年3月-2023年3月ふくふく動物病院院長を務める/現在は勤務獣医師として自分の可能性にチャレンジ中