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猫好きが作った「猫も人も幸せになれる家」Cat Casa(キャットカーサ )清瀬

2020-03-31

猫ねこさん

猫好きが作った「猫も人も幸せになれる家」Cat Casa(キャットカーサ )清瀬

猫ねこさん
猫も人も幸せになれるお家って理想ですよねぇ。今回は、猫好きが興じて猫と住めるアパートを作った女性、水野さんにお話を伺いましたよぉ。

「ペット可住宅と謳っていたのに、住んでみたら猫にも人にも優しくない・・・!」

今回は、そんな自身の苦い経験から、猫仕様のアパート「Cat Casa 清瀬」を作った大の猫好き・水野直子さんへインタビュー。

日々の暮らしのなかで猫たちが教えてくれたことを活かした、こだわりの部屋とは??
猫への深い愛が詰まった「猫も人も楽しく暮らせる」お部屋をたっぷりとご紹介します!

猫好きが作った、猫と飼い主が毎日楽しく暮らすための家「Cat Casa(キャットカーサ)清瀬」

東京都清瀬にある猫専門アパート「Cat Casa 清瀬」。

表札

このアパートを運営しているのは、長年猫まみれ生活を送っている生粋の猫好き女性、水野直子さん。

「猫も人も幸せになれる家を作りたい!」猫との暮らしを通じて得たノウハウを少しでも生かせればと、自身の持つアパートの空き部屋を猫仕様にリフォームしたという。

最寄り駅は、池袋駅から急行でたったの2駅!18分という近さの清瀬駅。清瀬駅から徒歩3分と立地も良く、近くにはコンビニやスーパーも軒を連ねる。

子供から大人まで楽しめる自然豊かな公園、ふらっと行ける日帰り温泉施設、地元新鮮野菜をお買い得価格で買える直売所など、暮らしやすさが魅力の街。

今回は、その「Cat Casa 清瀬」を立ち上げた水野さんにインタビュー。物件のこだわりはもちろん、水野さんの猫まみれライフについても詳しくお話を伺ってきました。

小さな頃からいつもそばには猫が

ケッタ

水野さんが猫と初めて出会ったのは3歳の頃。公園で捨て猫を見つけ、「やだ絶対!うちに連れて帰る~」そう駄々をこね、家に連れて帰ってきたのが初代の猫だったとか。

猫好きのお姉さんとともに、その後もたくさんの捨て猫を拾ってきては家でお世話をしていた水野さん。

当時は、”猫も外へふらっと出ていってはかえってくる”そんなゆるい飼い方が主流。あるときは、庭へやってきた猫がご飯を食べたついでに家に入って昼寝をしていったり。また、ある時は外へ遊びにいった猫が、ネズミや鳥、トカゲを捕まえて家へ持ち帰り、水野さんが朝起きると枕元へトカゲの死体が置かれていたり!^^

まさに猫まみれの日々。水野さんにとって猫は「いつもそばにいるのが当たり前」な存在だったのだという。

一人暮らしで初めて気づいた「猫と暮らす」ことの難しさ

そんな水野さんが親元を離れ一人暮らしをすることになった時、初めて「猫と暮らす」ことの難しさに気づいたという。

「まず、猫を飼える賃貸物件自体少なかったんです。しかも、家賃が驚くほど高かった。敷金は3ヶ月分、クリーニング代もしっかり請求されますし。お手頃な価格のお家を見つけても駅からかなり遠かったり、犬はOKだけど猫はダメだったり・・・。」

当時の水野さんの収入からすると、あまりにもハードルが高かった猫可賃貸物件。しかたなく、しばらくは猫と暮らすことを諦め、セキセイインコとともに暮らしていたという。

ペット可住宅の落とし穴

猫との日々を夢に描き、仕事に邁進していた水野さん。ひとり暮らしを始めて14年、ようやく十分な収入が得られるようになり、ついにペット可の家で暮らすことに。

念願の猫との暮らしで初めて迎えた猫は、ノルウェージャンフォレストキャットの「ふう」ちゃん。

ふう

台風の日に出会ったので「風」と名付けたそうですが、想像以上のおてんばぶりにかなり手を焼いたとか。

まさに台風のごとく、新築の家を次々に破壊。壁紙は下地が見えてしまうほどバリバリに破かれ、障子やふすまは見る影もない姿に。そしてフローリングもあっという間に傷だらけに・・・。「見るだけで心がすさむような状態になっちゃいまして^^」と水野さん。

ふう

水野さんが買った分譲マンションは、「猫可」と謳われているものの、「全然猫仕様じゃない」マンションだったのだ。でも、それに気づいたのは、水野さんが実際に暮らし始めた後のことだったという。

あまりの惨状に水野さんはリフォーム会社を経営している友人へ相談。猫がよく爪とぎをする場所に、少しだけペット用の壁紙をはってテストしてもらったという。そして「この生地なら大丈夫」と確認した後、家じゅうの壁紙を張り替えることに。

さらに、引っかき傷から守るためフローリングをコーティング、障子は猫が爪をたてられないプラスチック仕様に、キッチンでの水遊びを防ぐため扉を設置するなど、次々リフォームを行ったのだとか。

ふう

また、猫可物件であるにも関わらず、猫にとって安全な家とも言えなかったという。

ある時、水野さんがベランダで洗濯物を干していると、ふうちゃんが横をするりと通り抜けてベランダへ。そんなふうちゃんに気付かず窓を閉めてしまった水野さん。なんと、ふうちゃんは3階下のバルコニーに落ちてしまったのだとか。幸い命はとりとめたものの、両前足骨折の大怪我を負ってしまったそう。

「ベランダに猫落下防止策をしていなかった私のミスでもあるんですけど…。何の対策もしていないベランダは、猫にとってとても危険な場所になるんです。」と水野さんは言う。

「猫も人間も暮らしやすい部屋」とは、猫が安全に楽しく暮らせて、かつ飼い主が心地よく暮らせるような猫仕様の対策が施されている部屋。でも、現実は理想とは程遠い状況だったのだ。

猫も飼い主も毎日楽しく快適に安全に、幸せに暮らせる部屋を作りたい!

はな

▲仕事で留守にすることが多かったため、ふうちゃんのお友達にと迎えた「花」ちゃん。

こうした自身の経験から、「猫も飼い主も毎日楽しく快適に安全に、幸せに暮らせる部屋を作りたい!」と思うようになった水野さん。

そんななか、お父様が亡くなり、運営されていたアパートを継ぐことに。水野さんが継いだアパートは、清瀬にある築41年の物件。都心ならともかく、郊外の場合は一度空きが出ると2~3年は入らないこともざらだという。「なんとか再生させなきゃいけない」そう思って、まずは空いた部屋から猫仕様の部屋にリフォームしていこうと決めたのだとか。

「毎日の暮らしのなかで、猫はたくさんのことを教えてくれました。どんなものに興味を持ちどんな危険行動をするのか、どんなことをすれば猫が喜んでくれるのか。私が猫との暮らしで培ってきたノウハウを生かして、猫を飼っている人・猫をこれから飼いたいと思っている人のための部屋を作ろうと思ったんです。」

こうして生まれたのが「Cat Casa 清瀬」。それではさっそく、水野さんこだわりの部屋をご紹介しよう。

お手入れ楽チン!粗相もさっと拭き取れる丈夫な床

床

まずは猫飼いさんのお悩みのひとつ、フローリングの傷問題に着目。

ペット可賃貸物件で、フローリングにコーティングを施している部屋は少ないという。

「猫は走って立ち止まるときに爪が出るんですね。ですから、我が家のフローリングも爪痕だらけでボロボロになってしまって。それと、猫はしょっちゅう吐きますから、そこらじゅうに吐いた跡も・・・。」

こうした経験から、猫が粗相をしてもサッとふき取ってお手入れしやすい、かつ丈夫な店舗用のクッションフロアやフロアタイルを採用

これならどんなにやんちゃな猫がお家の中で大運動会を繰り広げようと心配なし!傷ついたフローリングを見るたび切ない気持ちになることもなく^^安心して暮らすことができる。

クローゼットの扉は猫が絶対に開けられない折戸に

CatCasa清瀬

そして、猫を飼っている人なら「あるある」なドア開け問題。

「うちの猫はとても器用だったので、引き出しは開けるわ、ドアは開けるわ、で。普通のドアノブなら、ぴょんと飛んで両手をかけて簡単に開けてしまうんです。ウォークインクローゼットに入って中の洋服やバッグを引っ張りだして、挙句の果てに中で粗相をされてしまったことも・・・」

いくら猫が可愛いからといって、大切な洋服やバッグが毛まみれ、おしっこまみれというのでは飼い主さんも困ってしまう。そこで、水野さんが考えたのは「猫が絶対に開けられない折戸」。このタイプならどんな猫でも開けることはできない。

猫のいたずら防止になって飼い主さんも安心して住める、そんな嬉しい工夫がされているのだ。

1Fには専用庭!2Fのバルコニーには落下防止対策を

CatCasa清瀬

脱走対策も万全に。1Fには専用庭を設けて、猫が自由に行き来してお外の空気を吸えるようになっているのだとか。これなら、飼い主さんも安心して洗濯物を干したり、庭でお茶したりできる。

そして、2Fのバルコニーには落下防止のために鳩よけネットを。思わぬスキに猫がベランダへ出てしまって不慮の事故が起きないよう、十分配慮されている。

ベランダ

もちろん、玄関にも脱走防止扉をつけて。

CatCasa清瀬

猫が楽しめる仕掛け満載!部屋全体をぐるりと囲んだキャットウォーク

猫には犬のように広い平面のスペースは必要なく、上下運動ができるスペースが必要。そんな猫のために、部屋全体をぐるりと一周できるキャットウォークが設置されているのも魅力のひとつ。

CatCasa清瀬

ナチュラルな色合いがとても素敵なキャットステップ。

CatCasa清瀬

キャットステップはゆったり幅で作られているので、猫も安心してお昼寝できる。

CatCasa清瀬

隠れることが大好きな猫のために、猫だまりBOXも設置。

CatCasa清瀬

1Fのお部屋には隣の部屋へ行けるキャットドアが。

CatCasa清瀬

猫たちがワクワクして走り回る姿が目に浮かびますね^^

CatCasa清瀬

猫を通じた素敵な出会い~住人同士の交流会を開催

ふうとちゃんすけ

▲ふうちゃんのお婿さんとして迎えた「ちゃんすけ」くん。でも残念ながらふうちゃんは人間男子にしか興味なし^^

そして内装の工夫だけにとどまらず、住人同士が交流できるような仕掛けも。

「年に2回ほど、ご入居者様にお声がけして交流会を開催しています。みんなでおしゃべりしながらご飯を食べて、お酒を飲んで。そうするうちにだんだんと距離が縮まるんです。住人同士仲良くなることで、留守の時はキャットシッターをしあったり、困ったことがあったら相談し合えるように。」

シェアハウスのような密な距離感ではなく、パーソナルスペースのある程よい距離感を目指しているのだとか。

住人同士で助け合うことができたら、今よりもっと保護猫を迎え入れられる人も増える。「男性の一人暮らし、60歳以上の高齢者は譲渡不可」こうした保護団体の設ける譲渡条件を見て、猫を迎え入れることを諦めてしまう人も少なくない。でも、ご近所さん同士でしっかり行き届いたお世話ができるなら、救える命がもっと増えていくのではないだろうか。