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「珈琲を通して猫に恩返しがしたい」調布・猫町珈琲研究所

猫ねこさん

新入所員ハッチくんを迎えて

そんなタナカ家に昨年10月、新しい家族が増えた。

こちらが新入所員のはっちくん。推定5歳の男の子だ。

ハッチ

クーちゃんと同じハチワレで、まるで合わせ鏡のようなおでこのライン。そして、チャームポイントの鼻の点々はまるでテトリスのようにぴったり^^(クーちゃんは真ん中に1ポチ、はっちくんはその少し上に2ポチ)

ハッチとクー

はっちくんは、「むさしの地域猫の会」という保護団体で保護されていた盲目のハチワレ男子だった。たまたまInstagramで見つけたはっちくんのビジュアルに、タナカさんは激しく心を揺さぶられたという。でも「クーちゃんもいるし・・・」と一度はスマホをふせ、見なかったことにしようとしばらく我慢したそう。

でも結局忘れることはできず、預かりボランティアさんにDMで相談。するとトントン拍子に話が進み、その1週間後さっそく会いにいくことに。

大家さんから2匹飼いの許可ももらい、こうしていよいよお迎えとなった当日のはっちくんがこちら。

ハッチ

▲お気に入りのトイレと共に婿入りしたはっちくん^^@necocorocoffee

今までおばあちゃん猫としか暮らしていなかったタナカさんは、はっちくんの活動範囲の広さに驚いたという。「すっごく元気で、本当に見えてないの?って思うくらいあちこち動き回ってました。最初は階段の上り下りもできなかったので、転げ落ちたりしないかハラハラでしたね。」

一方のクーちゃんはというと、ケージ越しの初対面では驚きを隠せずご立腹モード^^

クー

@necocorocoffee

しばらくは2階と3階に分けてお互いに存在を匂わせ、、、徐々に慣らしていったという。
「はっちは目が見えないから、クーちゃんの声に反応してずっとクーちゃんを見続けてしまうんですね。それがクーちゃんにとってはプライドを傷つけられた?感じで、ツンツンしてましたね、最初の頃は。」

でも、はっちくんがやってきた約2ヶ月後、ついに仲良く眠る姿が♡

はっちとクー

@necocorocoffee

そして今ではご飯も並んで食べるように。

ハッチとクー

@necocorocoffee

「はっちが来てくれて本当に嬉しいです!」そう言ってはっちくんを見つめるその表情は、とても優しかった。

オーナー

もともとは、警察署に落し物として届けられたというはっちくん。目が見えないという理由から、譲渡会でもなかなか貰い手がなかったそう。タナカさんと出会えて本当によかったね、はっちくん!

猫と人の優しい気持ちに寄り添う珈琲豆を

2020年2月2日、グランドオープンとなった「猫町珈琲研究所」。

外観

今こうしてお店をオープンできたのも、亡くなったシェリーちゃんがずっと見守ってくれていたからだという。

内観

▲陶芸教室「日月工房」の先生が作ってくれたという開店祝い。猫柄でとっても可愛い(=^ェ^=)

手作り市で出会ったお客様、SNSやブログをいつも見てくれているお客様、店舗の内装工事中から気にかけてくれていたお客様、、、そんなさまざまな方の温かい応援が、大きな励みになっているのだとか。

内観

「”美味しい珈琲で猫も人も幸せ”というお店のコンセプト通り、美味しい珈琲を提供できるように常に努力をし、、、そして猫好きの方と猫のお話をたくさんして、ほっとできる時間を提供できればいいなと思っています。末長く続けていけたら。」

内観

▲ギフト用ラベル。イラストモデルはシェリーちゃん♡

伝えたい想いはたくさんあれど、あまり身構えてしまうとかえって警戒されてしまう。まるで世間話のように、お店での自然なおしゃべりのなかで「保護猫のこと」を知ってもらいたいというのが、タナカさんの願いだ。

クー

「私はクーちゃんやはっちと暮らしてめちゃくちゃ幸せですよって言えるので、皆さんにもそういう出会いがあることを是非知ってほしい。幸せのおすそ分けができたらいいなと思いますね。」

クー

ふたりのためにも、まずは自分がしっかり生きて、猫たちが不自由なく暮らせるように。部屋の一番お気に入りの場所にいてもらえるように。

オーナー

猫と共に生きられる毎日に感謝し、限りある命を大切に精一杯生きていく。タナカさんの新たな人生はまだ始まったばかりだ。

取材協力:猫町珈琲研究所

■猫町珈琲研究所
住所|東京都調布市深大寺東町8-5-44
電話番号|070-5376-9857
営業時間|平日12:00~20:00/日祝10:00~18:00
定休日|水・木

猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター

保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。

猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフにした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。