なないろ猫物語Vol.13|「Rio」ー目の前にいる小さな命を見捨てられなくて

2019-10-10

猫ねこさん

なないろ猫物語Vol.13|「Rio」ー目の前にいる小さな命を見捨てられなくて

猫ねこさん
飼い猫との幸せエピソードをお届けする”なないろ猫物語”。今回ご紹介するのは3歳の男の子「Rio」。運命の出会いやお互いに幸せと感じる瞬間について、飼い主さんにお話しいただきましたよぉ。

運命の出会い

2016年8月12日。それが飼い主のみぃさん(@takakomon)とRioくんの運命の出会いの日だった。

もともとは「メインクーンの♂でキジトラ柄」の猫を探していたみぃさん。ペットショップにもそうリクエストしていたとか。

そんな時、ペットショップに持ち込まれたのがキジトラのRioくん。保護していた飼い主さんが飼いきれなくなり、ペットショップに助けを求めたとのこと。

ただ、ペットショップ側としてはこうした相談を引き受けるわけにはいかない。でも、キジトラ柄の猫が欲しいという話を聞いていた店員さんが機転を利かせ、みぃさんに連絡をしてきたのだ。

「メインクーンじゃありませんがキジトラの子が今うちに来ています。メインクーンの方が良ければ、うちとしても引き取れないのでお帰りいただくのですが…」と。

その日のうちにペットショップへと向かったみぃさん。Rioくんはもともと飼い猫だったようだが、最初の飼い主さんが飼いきれなくなって捨ててしまい…それを拾ったのが今の飼い主さんだったのだとか。

「もし、ここで私が断ったら保健所に持ち込まれるか、再び捨てられてしまうかもしれない…。そう思うと目の前にいる手のひらに乗ってしまうほど小さな命を見捨てることはできなかったのです。」

こうしてRioくんを引き取ることを決意したみぃさん。これは保護していた飼い主さんの最後のお別れの1枚だという。

Rio

みぃさんは以前にも猫を飼っていたことがあった。高校生の頃、花火大会に行って土手に捨てられていた猫2匹をお家に連れて帰って育てていたのだ。

実はその日がまさに「8月12日」だったそう。しかもRioくんと同じキジトラ柄。

「ペットショップからの連絡にはなにか運命的なものを感じ、そのまま見過ごすことなんてできませんでした。」

お家限定ツンデレ&CATSHOWデビュー

Rioくんを引き取ったとき、ちょうど開催されていたのがリオオリンピック。

「詩音(シオン)やLEON(レオン)、茶々丸などいろんなお名前候補が出ましたが、なかなか決められず…。『じゃあ猫ちゃんに決めてもらおう!』とひとつひとつ呼びかけて『にゃ~』と返事をしてくれたのがRioでした。」

そんなRioくんの性格はというと…??

「私にはツンデレ…他の人の前では猫をかぶっています(笑)」

生まれてすぐに捨てられてしまったからか、兄弟猫と遊んだ経験がないためか、最初は甘え方が分からなかったRioくん。
「私が何かしている時、音もなく背後から近づいてきて…左腕をガブッと噛んで逃げていくんです。はじめはそれが遊んで欲しい時のサインだと分からず、何度も噛まれました。」

でも噛むのはみぃさんだけ。みぃさん以外の人には一切手を出さないそう。
「知らない人にナデナデされても、足湯にいたおばあちゃんにペシペシされてもじっとしているので、『おとなしい猫だね~』とよく言われます。全然おとなしくはないんですけどね~^^なんで私だけ噛まれるのか、なんで左腕だけなのか…??いまだに謎です(笑)」

生まれた時からずっと猫と一緒に生活していたみぃさんだが、Rioくんのような子は初めてだとか。今もまだ試行錯誤の途中だという。

Rio

そんなRioくん、実は昨年の1月に、血統書がない猫や純血種同士のMIX猫のクラスでCATSHOWデビューを果たした。

この透き通るようグリーンアイは本当に魅力的♡
キャッテリーのオーナーさんからは「20代以内にチンチラの血統が入っているはず」と言われたそう。

「保護猫がCATSHOWに出られるなんて知らなかったものですから、そんな場所にRioを連れていって良いものか悩みました…。」
でも、初めてのCATSHOWながら見事BEST CAT(1位)を受賞!トロフィー&ロゼットのほか10kgの餌までもらったとか。

今年1月に名古屋ドームで開かれたわんにゃんドームのペットモデルにも声をかけられ、「保護猫でもお役にたてることがあるなら…」と参加したそう。

「Rioを通じて、”保護された動物が幸せに暮らしていること””血統書がなくてもCATSHOWやペットモデルとして活躍できるんだよ!ということ”を発信できたら良いなと思っています。そして、少しでも里親になることに興味を持ってもらえたら嬉しいです。」

毎日を後悔しないように過ごしていきたい

「他の猫ちゃんみたいにお膝に乗ったり、ゴロゴロと喉を鳴らして甘えたりというのはなく…。マイペースで自分の欲求に忠実な猫です(笑)でも、Rioの無防備な寝姿を見ているだけで幸せを感じるんです。」

Rio最後にみぃさんに「飼い主と猫のお互いの幸せ」について伺った。

「私はRioと一緒にいられるだけで幸せをもらっています。ただ、Rioにとっては路上にいた方が自由にお外で遊べてよかったのかな…お嫁さんも探せるし仲間もできたかもしれない…とときどき思います。避妊や去勢(TNRではなく家猫に対して)は人間のエゴなのかも?と考える時もあります。猫ちゃんに直接聞けたらいいのに~。。。」

さらにみぃさんは続ける。

「お互いの幸せ…う~ん、難しいですねぇ。これから2人で幸せ探しします!いつか来るお別れの時に私のところに来て幸せだったなって思ってもらえるように頑張ります!!それまでは、いろんなところへ出かけたり、いろんな体験をさせてあげられたらいいな♡Rioといられる毎日を後悔しないように過ごしていきたいです。」

一度は辛い思いをしたRioくんだけど…今ではこんなにも想ってくれるママがそばにいてくれる。あたたかく見守ってくれている。

一緒に過ごす時間はすべてかけがえのない大切な思い出に。ふたりのしあわせ時間がいつまでも続いていくことを願って。

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猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター

保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。

猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。