- 食べてはいけないものを食べてしまったときは、すぐに病院を受診!自己判断は禁物。獣医さんには、食べたものや量、時間などをしっかり伝えてくださいねぇ。病院では薬や点滴などの治療が行われますよぉ。安易に毒物を吐かせようとすると喉に詰まることもあるので、必ず獣医さんの指示に従いましょう~。
猫が食べてはいけないものを食べてしまったときは、早急に病院を受診することが大切!
絶対に自己判断は禁物です。
食べたもの・量・食べた時間や症状が出始めた時間について、なるべく詳しく獣医さんに説明しましょう。
今回は猫が有毒なものを食べてしまったときの対処法を徹底解説!
猫が食べてはいけないもの、病院での治療方法についても詳しく説明します。
猫が食べてはいけないもの
人間にとっては害のないものでも、猫にとって有害なものはたくさんあります。
下痢や嘔吐などの体調不良だけでなく、なかには死に至る危険性のあるものもあるため、危険な食べ物を猫に食べさせないことが大切です。
猫の誤飲症例の多いもの
- ビニール類
- おもちゃ
- 紐
- ゴム手袋
- 首輪の鈴
- 葉
猫が食べてはいけないものについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
関連記事:【獣医師監修】猫に食べさせてはいけない食品【保存版】
食べてはいけないものを食べてしまったときの対処法
ここでは、食べてはいけないものを猫が食べてしまったときの対処法について説明します。
自己判断をせず早急に病院を受診する
中毒症状を起こしている場合、早急に病院を受診することが大切です。自己判断は絶対に禁物です。
深夜・休日などかかりつけの病院が空いていないときには夜間病院を利用しましょう。まずは電話で状況を説明すれば、最適な指示を受けられるでしょう。
食べたもの・量・時間について獣医に詳しく説明
受診の際は、以下の点を詳しく獣医さんに説明しましょう。
- 食べたもの
- 食べた量
- 食べた時間や症状が出始めた時間
家庭で出来る対処法
まず、食べ物・薬品・洗剤などは日本中毒センターのサイトで確認してください。
絶対に吐かせてはいけないものの例として、石油製品(灯油、マニキュア、除光液、殺虫剤など)や漂白剤、トイレ用洗浄剤などがあります。
自己責任になりますが、体重あたり2~3mlのオキシフルを水で2倍希釈して飲ませます。
ただし、濃度が高い場合は、消化管が潰瘍を起こします。
- とにかく大事なのは一刻も早く病院に行くことですよぉ。夜間でもみてもらえる病院を日頃からしっかりチェックしておいてくださいねぇ。
- 命にかかわることもありますもんね。飼い主さんもパニックになっちゃいそうですけど、そういうときこそ落ち着いて伝えないとなんですねっ。
病院での治療方法
病院では状況や猫の状態に応じて治療を行います。主な治療方法は以下の通りです。
- 薬を使って毒物を吐かせる
- 全身麻酔による胃洗浄
- 便と一緒に排出させる
- 点滴
以下、それぞれの方法について説明します。
薬を使って毒物を吐かせる
毒物を食べてそれほど時間がたっていない場合、薬を使って胃の中の毒物を吐かせることがあります。
吐かせるくらいなら自宅でも簡単にできそうと思うかもしれませんが、猫の状態によっては嘔吐物が喉につまる可能性もあるため、必ず獣医さんの指示に従ってください。
全身麻酔による胃洗浄
以下のような事情で毒物を吐かせることができない場合もあります。
- 意識が混濁している
- 暴れる
- 持病があり薬を使えない
上記のような事情があって吐くことができない、かつ毒物を食べてそれほど時間がたっていない場合は、全身麻酔をして胃洗浄を行います。
また、胃で消化できず腸で詰まる可能性の高いスモモの種などは、内視鏡を使って取り除くこともあります。内視鏡で取り除けるものには限りがあり、場合によっては取り除けず開腹手術になることもあります。
便と一緒に排出させる
毒物を食べてから時間が経過し、すでに胃から腸に毒物が移動している場合は便と一緒に排出させます。
薬や麻酔などで自然排泄を促したり、動物用活性炭で下剤や毒素を吸着させて排出させたり、状況に応じて治療を進めていきます。
点滴
毒物を食べて時間が経過し、 すでに毒物が消化されてしまったときは、点滴で解毒効果を高めます。
まとめ
猫が有毒なものを食べてしまったときの対処法については以下のまとめを参考にしてください。
- 自己判断は禁物、早急に病院を受診
- 食べたもの・量・時間について獣医に詳しく説明
- 病院では状況や猫の状態に応じた治療が行われる
- 毒物を食べて時間がそれほどたっていないときは薬で胃の中の毒物を吐かせる
- 猫の状態によっては嘔吐物が喉につまることもあるため自己判断はNG
- 吐かせることができないときは全身麻酔をして胃洗浄を行う
- 毒物を食べて時間がたっているときは便と一緒に排出させる
- 毒物がすでに消化されているときは点滴で解毒効果を高める
- この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。
猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。
- 【監修】獣医師・YICビジネスアート専門学校ペット科講師
平松育子京都市生まれ
山口大学農学部獣医学科(現 山口大学共同獣医学部)卒業/2006年3月-2023年3月ふくふく動物病院院長を務める/現在は勤務獣医師として自分の可能性にチャレンジ中