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【獣医師監修】猫の耳の動きで気持ちが分かる!6パターンを徹底解説

2019-03-06

猫ねこさん

猫の耳の動きで気持ちが分かる!6パターンを徹底解説

猫ねこさん
ワタシたち猫は耳を動かすことでいろんな気持ちを表しているんですねぇ。耳の動きをよぉく観察してその子の気持ちをくみ取ってあげれば、今よりもっと深~い絆が生まれますよぉ。

べったり甘えてきたかと思えば、そっけない態度で逃げていったり…。
その子にもよりますが、マイペースで気まぐれな猫に「いったい何を考えてるの?」「どうしてほしいの?」と悩む飼い主さんも多いと思います。

実は耳の動きを見れば、猫の「ワクワク!」「イライラ」「怖い…」「幸せ~」などの気持ちが分かるんです!
言葉が話せなくても言いたいことがくみ取れれば、接し方も変わってきますよね。

今回はそんな猫の耳の6パターンの動きで分かる気持ちを徹底解説!

猫の耳の優れた点についても詳しく説明しますので、是非参考にしてください。

猫の耳のここがすごい!

猫は、五感(聴覚、視覚、嗅覚、触覚、味覚)のなかで聴覚が最も優れていると言われています。
まずは、猫の耳のいったいどこがそんなに優れているのか、見ていきましょう。

  • 片耳ずつ180度あらゆる方向に動かせる
  • 人には聞き取れない高い音が聞き取れる
  • 優れたバランス感覚を支えている
  • 感情を表現するツールとしても使える

片耳ずつ180度あらゆる方向に動かせる

猫の耳は27個もの筋肉から成っており、片耳ずつ180度あらゆる方向に動かすことができます。
この耳の構造のおかげで、猫は広範囲の音を効率よくキャッチできます。

特に、音のする方向を正確に聞き分ける能力は抜群!
人の場合4.5度の誤差が出てしまうのに対し、猫の場合わずか0.5度です。
自在に動く耳のおかげで、どこから聞こえてくる音なのか、そこまでの距離はどれくらいなのかをしっかり把握できるのです。

人には聞き取れない高い音が聞き取れる

猫の聴覚は人の4~5倍以上と言われていて、人には聞こえない高音(高周波の音)を聞きとることができます。

こちらはそれぞれの聞き取れる周波数です。

  • 猫:6~10万ヘルツ
  • 人:1.5万~2万ヘルツ

高周波の音であれば、猫はほんのわずかな音程の違いさえも聞き分けることができます。
猫のこうした能力は、獲物であるねずみが高周波の音を発していたことで養われたと言われています。

優れたバランス感覚を支えている

猫は優れたバランス感覚をもっていますが、このバランス感覚を支えているのも耳のおかげです。
猫は高いところから落ちてもクルッと体を回転させて上手く着地することができますが、これは耳の奥にある三半規管の能力によるものです。

感情を表現するツールとしても使える

また、猫の耳には「感情を表現する」役割もあります。
猫は、しっぽの動きでも自分の気持ちを表現しますが、耳でも感情を伝えているのです。

猫ねこさん
ワタシたち猫の耳がいいのは、人とは違って片耳ずつ自在に耳を動かせるからでもあるんですねぇ。
しっぽと同じように耳でも気持ちを伝えているので、よぉく観察してみるとオモシロイですよぉ。
ぼくたちってちょっとした音にも敏感ですもんねっ。おかあさんがおやつを取り出す時の音ならもう完璧にマスターしてます^^
クロベエ

耳の動きで分かる猫の気持ち

ここでは、6つの耳の動きで分かる猫の気持ちを紹介していきます。

  • あちこちにバタバタ動かす
  • ピーンと立てて前に向ける
  • 横に寝かせている
  • 後ろに寝かせて耳先だけ上に向ける
  • 頭につけるように後ろに寝かせる
  • 自然に前に向けていて全く動かさない
猫ねこさん
耳から分かる猫の気持ちをクロベエくんがご紹介しますよぉ~。

あちこちにバタバタ動かす

バタバタ動かす

  • 不安な気持ちで警戒している
  • 危険な音かどうか神経を集中させて判断している

耳を左右別々にあちこちにバタバタ動かしている時は、不安な気持ちがある時です。

猫は元々単独で狩りをしていた動物ですから、本能的にほんのわずかな音にも反応して警戒する習性があります。
「どこからか音がするけれど何の音?危険な音なんだろうか…」
そんな気持ちで神経を集中させて、一生懸命情報収集しているのです。

こんな時は、猫の様子をよく見て「どんな音を警戒しているのか」をまず探りましょう。
そして、「大丈夫だよ!」と声をかけて不安を取り除いてあげてください。

ピーンと立てて前に向ける

ピーンと立てる

  • 警戒している
  • 好奇心旺盛で興奮している

警戒している時や、興味深々で興奮している時によく見られる動きです。
耳をピーンと立てて少しだけ前に傾けることで、聞こえてくる音から情報収集しようとしているのです。

家の中で飼い主さんに向けてこの動きをしている時は飼い主さんの動きに注目して何かを期待していたり、ワクワクしている時などです。
黒目がちで目を輝かせ、ヒゲをぴくぴくと動かしている時はかなり気分が高まっています。

こんな時は、猫が警戒・興奮しているものが何なのかを探りましょう。
怖がっている時は不安を和らげてあげ、飼い主さんに興味を示している時はその気持ちをくみ取って寄り添ってあげてくださいね。

横に寝かせている

横に寝かせる

  • 安心してくつろいでいる
  • リラックスしている

飼い主さんに頭を撫でてもらっている時や、お気に入りの場所でリラックスしている時などによく見られます。
安心してくつろいでいる、リラックスしていると自然と耳も横たわるような形になります。

こんな時の猫は、まったりとした幸せ時間を過ごしているので邪魔せずにそっと見守りましょう。

後ろに伏せて耳先だけ上に向ける

後ろに伏せて耳先だけ立てる

  • イライラしている
  • 不満がある
  • 放っておいてほしい

後ろに伏せて耳先だけ上に向けている時は、何かに不満がありイライラしている状態です。
上から見るとイカに似ていることから「イカ耳」などとも呼ばれています。

「触らないでほしい…」「騒がしい」「おやつが欲しいのに…」などかなりストレスを感じているので、こんな時はなるべくそっとしておくことです。
何にいらついているのかしっかり見極め、原因を取り除いてあげることも大切です。

頭につけるように後ろにぺたんと伏せる

後ろにぺたんと伏せる

  • 怒っている
  • 恐怖を感じている
  • 降参(喧嘩中に耳が下方向に向いている時)

猫同士の喧嘩の際によく見られるのが、頭につけるように後ろにぺたんと伏せる仕草。
これは、相手に対して怒っていたり、怖いと思っているサインです。
喧嘩中に寝かせた耳を下方向に向けている時は「参りました!もう勘弁して…」という気持ちの表れです。

こんな時はかなりナーバスになっているので、決して体を触ったりしないで優しい声で諭してあげてください。
下手に手を出すと引っかかれたり噛まれたりすることもあるので注意しましょう。

自然に前に向けていて全く動かさない

動かさない

  • リラックスしている
  • 自然体

自然体でいるときには、猫は耳を動かしません。
まったりリラックスしていて、放っておけば寝そうな時はこのような状態ですね。
ウトウトしている様子であれば、静かに見守ってあげましょう。

猫ねこさん
ワタシたちは耳を動かすことでいろんな気持ちを表現しているんですねぇ。クロベエくんはピンと立ててるのをよく見かけますよぉ。。。ンフフ。
えぇっ!!気にしたことなかったですっ。たいていそんな耳の時は「ごはん!ごはん!」っておかあさんの前をウロチョロしてるときだと思います^^
クロベエ

まとめ

猫は耳でいろんな感情を表現しています。
耳の動きを見ながら気持ちを汲み取ってあげれば、今よりももっと猫とのコミュニケーションが楽しくなりますよ♪
スコティッシュフォールドなど折れ耳の子の場合は、しっぽやヒゲなどの動きにも注目してみてくださいね。

  • 猫は片耳ずつ180度あらゆる方向に動かせる
  • 人には聞き取れない高い音が聞き取れる
  • 優れたバランス感覚は耳の奥の三半規管の能力のおかげ
  • 感情を表現するツールとしても使える
  • あちこちにバタバタ動かす→警戒・不安
  • ピーンと立てて前に向ける→警戒・興奮
  • 横に寝かせている→安心・リラックス
  • 後ろに伏せて耳先だけ上に向ける→イライラ・不満
  • 頭につけるように後ろにぺたんと伏せる→怒り・恐怖・降参
  • 自然に前に向けていて全く動かさない→リラックス・自然体
猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター

保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。

猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフにした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。

獣医師 平松育子
【監修】獣医師・YICビジネスアート専門学校ペット科講師
平松育子

京都市生まれ
山口大学農学部獣医学科(現 山口大学共同獣医学部)卒業/2006年3月-2023年3月ふくふく動物病院院長を務める/現在は勤務獣医師として自分の可能性にチャレンジ中