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【イベントレポ】ミーシス×猫ねこ部「こども猫講座」を開催しました!

猫ねこさん

【イベントレポ】ミーシス×猫ねこ部「こども猫講座」を開催しました!

2020年2月15日(土)、横浜・関内にある猫カフェミーシスさんとの共催で、小・中学生を対象とした「こども猫講座」を開催しました。

初の試みとなった今回のイベント。その模様を写真たっぷりでお届けします♬

【ミーシス×猫ねこ部】こども猫講座~考えよう、猫と私たちの未来~とは

今回のイベントを開催するに至ったきっかけ、、、それは、ある動物病院の先生との出会いでした。

その先生とは、”飼い主のいない猫のための病院”「ふー動物病院」の亀田博之先生。猫ねこ部が毎月取材を行っている山梨県の保護団体「ねこねっと山中湖」と数年前から提携し、月に一回山中湖で分院を開いています。

分院開催時に行っているのは、野良猫たちの不妊手術(TNR)。TNRとは、猫を捕獲し(Trap)、避妊・去勢手術を行い(Neuter)、元の場所に戻す(Return)ことをいいます。

手術▲山中湖をはじめ、全国各地で年間3000件もの不妊手術を行っている亀田博之先生。

交通事故や猫同士の喧嘩、虐待、野生動物の捕食、、、野良猫たちの暮らしは常に危険と隣り合わせ。飼い猫のように暖かい部屋も十分なご飯もなく、いつも暑さ寒さに耐え、飢えと戦っています。

疥癬

▲疥癬(かいせん)の痒みから掻きこわしてしまった猫。手術の際には必ず適切な治療を行い元の場所へ戻す。

そして、殺処分の対象となるのも野良猫たち。亀田先生の不妊手術現場に立ち会わせていただいた際、こんな話を伺いました。

「最初は”可愛いから””お腹をすかせていてかわいそうだから”と餌をあげていた住民の方々が、野良猫の数が増えすぎると、今度は手のひらを返したように『いらないから持ってってくれ』と言うんです。ひどい時には、平気で生まれてきた子猫を海や川に捨てることも。」

スカイラー▲カラスの羽や骨と一緒に捨てられていた子猫。ボランティアさんたちのもとで手厚くケアされ、今は新しい飼い主さんの元へ。

こうして行政に持ち込まれた野良猫たちは殺処分の対象になっていきます。環境省の統計によると、平成29年度に全国の自治体で殺処分された猫の数は34,854頭。そのうちの約6割が子猫だといいます。

野良猫たちの命を1匹でも多く救うため、保護活動を行っている方々は日々レスキューに奔走し、その命を繋いでいます。でも、受け皿には限界があるわけで。。。

不幸な命をこれ以上増やさないために大切なのは、蛇口を閉めること。そのためにできることが「TNR」なのです。

不妊手術現場を目の当たりにし、実際にお話を伺うなかで、私たちは次第に「こうした野良猫の現状をもっと広めていかなければ」と思うようになりました。

こども猫講座チラシ

今回、小・中学生のお子さまを対象とした理由は二つ。

取材を通して聞こえてきたのは、野良猫に餌やり「だけ」を行う人の多くが高齢者で、行政やボランティアの方がいくら説明をしてもなかなか理解を得られないという声。ただ、強い信念があり普段は考えを曲げない高齢の方でも、「可愛い孫達の言葉であれば、すんなり受け入れてくれるのではないか」ーこうした思いから、まずは子ども達に知ってもらいたいと考えました。

また、今は”亡くなっていく命を食い止める(不妊手術を行う)”ことが一番の方法ですが、この先TNRが広まっていけば、次のステップ(不妊手術以外の)に進むためのアイデアを子ども達が考える時代がやってきます。「そうなれば、現状とはまた違った未来が作れるのかもしれない」という期待を込めて、次世代を担う子ども達向けのイベントにしようと思い至ったのです。

ミーシスの猫たち

今回、ご協力いただいたのは横浜・関内にある猫カフェミーシスさん。さまざまな経緯で行き場を失った猫たちや路上で暮らしていた猫たちが、ここで新しい飼い主さんとの出会いを待っています。猫ねこ部でも以前取材させていただいたのですが、店長・能勢さんの猫に対する思いにはとても共感できる部分が多く、、、またその優しい人柄にすっかり居心地がよくなってしまい、初対面にも関わらず、ついつい世間話のような感じで長居させてもらったのを今でも覚えています^^

「ここにいる猫たちはなぜ今ここにいるのか」実際に保護猫と触れ合うなかで、一匹一匹のストーリーに少しでも心を寄せてもらえたら、より深く理解してもらえるのではないか、、、こうした思いから、猫カフェミーシスでの開催に至ったのです。

猫ねこ部ディレクター木原によるのら猫授業

今回、「のら猫講座」の講師を務めたのは、我らが猫ねこ部ディレクターの木原。自身も保護猫2匹と暮らし、猫ねこ部立ち上げ当初、メディアとして発信していく上で、ペットの健康を考えるにはまず食事から、、という思いでペットフード販売士の資格をとるなど大の猫好き(=^・^=)

こども猫講座

イラストレーターでもある木原は、猫ねこ部の看板猫(!)猫ねこさんやクロベエの生みの親。ちなみに、Instagramでは、猫ねこさんとクロベエの新たな一面が楽しめる猫漫画も描いていますので是非チェックを♡→@kiharayukoch

今回猫ねこ部で作成したテキストも、もちろん随所に猫ねこさんやクロベエが登場^^お子さま向けのテキストなので、よりわかりやすく、より可愛らしいPOPなテイストに。

テキスト▲監修は前述の亀田先生。

今回参加してくださったのは、8組17名のみなさま。男女問わず、小学校低学年から高学年のお子さままで幅広くご参加いただきました。

約20分間の「のら猫講座」では、「のら猫ってなに?」「どうしてのら猫になったの?」という話からスタート。そして、増えすぎてしまったのら猫たちが人間の社会で起こすさまざまトラブルについても触れていきます。

こども猫講座

騒音、フンやおしっこ、感染症やノミ・ダニ、生ゴミ荒らし、、、人間にとっては困った問題ですが、そのどれもが猫にとっては生きていくために必要なこと。決して猫に罪はありません。でも、こうした問題をもつ猫は、保健所や愛護センターに連れていかれ、殺処分の運命をたどることもあります。

トラブルになる大きな原因は、のら猫が増えすぎてしまったから。では「なぜのら猫は増えるのか?」ーそれは人間が、安易な気持ちで猫にご飯「だけ」あげているからなのです。つまり、人間がご飯を与えることがのら猫たちを死に追いやる大きな原因となっているのです。

こども猫講座

▲おふぅねえさまもお勉強中^^

でも、「猫にご飯をあげることは本当に悪いこと?」とギモンに思いますよね。
そう、ご飯をあげたいというのは動物を救いたいという優しい気持ちであって、それ自体はとても素晴らしいもの。じゃあ、どうすれば良いのかというと「のら猫たちがこれ以上増えないように」すれば良いのです。

ここで、前述のTNRについて子どもたちへ説明。ティーエヌアールなんて聞くと一気に難しく感じてしまうかもしれないけれど、もっと簡単に言えば「のら猫を捕まえて、これ以上増やさないように手術をして、元にいた場所に返してあげる」こと。こうすれば、猫にご飯をあげても大丈夫なんです。

ミーシスの猫たち

▲不妊手術を受けた猫の耳は、さくらの花びらのようにカットされることから「さくらねこ」と呼ばれる。さくら耳=幸せの象徴。

少し難しい内容にも関わらず、真剣に聞き入る子どもたち。その姿からは、「大好きな猫のことをもっと知りたい!」「猫を救ってあげたい」という気持ちが伝わってきました。

保護猫たちはどうやって救われたの?~触って学べるふれあいタイム

さあ、ここでいよいよお待ちかねのふれあいタイム。子どもたちは思い思いに猫たちと触れ、遊び、一緒に寝そべり、、、猫との時間を楽しんでいましたよ♬

子どもたちのお膝に次々お乗りになる猫さまがた。

こども猫講座

ここにも同コンビ^^

ミーシスの猫たち

優しく撫で撫で♡

ミーシスの猫たち

▲そこそこ。そこ、最高であります~^^

そして、ときに思わぬ至近距離で見つめられたり。

こども猫講座▲あのー近いんですけどー。近くてドキドキするんですけどー^^

彼女の名前はしーちゃん。ミーシスを通じて結婚したご夫婦の旦那さんが2018年の海の日に保護。その当時から眼球がなく、病院で検査を受けたところ全盲だと判明。とっても人懐っこい猫だったので、きっと捨てられたんだろうな…と店長の能勢さんは思ったそう。「最後のうちの子にしよう!」そう覚悟を決めた能勢さんは、しーちゃんを引き取ることに。ハンディキャップはあるけれど、今幸せそうに過ごすしーちゃんの姿は他の猫たちと何ら変わらない。

ミーシスの猫たち

お膝大好きなごろり。ミーシスがオープンした2009年、横浜市内で保護されミーシスにやってきたそう。当初は里親募集をしていたけれど、どうしてもごろりちゃんを!を思ってくださる方とのご縁をつなぎたいという思いがあり、結局ミーシスのスタッフ猫に。今では、次々と入ってくる子猫たちのお世話役をかって出てくれる頼もしい男子に成長。

こども猫講座

「その子その子の個性を見て愛してほしい…猫はみんな可愛いけれど、みんな違うから。」そんな能勢さんの猫への”想い”に共感し、足を運ぶお客さんはとても多いといいます。

いろんな経緯をたどって今ミーシスで暮らしている猫たち。「ここにいる猫たちが、いったいどんな理由でお外で暮らしていたのか?」そんな想いを馳せてくれる子どもたちが少しずつでも増えていくと良いなと思います。