- 富士山の麓にある一軒家サロン「ソラの家」の看板猫「ルカ」と「ラク」。サロンオーナーである飼い主の園子さんに、2匹との出会いや彼らへの想いをたっぷり取材してきましたよぉ。
今回ご紹介するのは、3歳の大猫コンビ「ルカラク」。
「彼らから教わることがたくさんある。」そう話すのは飼い主の園子さん。
園子さんいわく「師匠」と崇める彼らの魅力とはいったい??
猫を飼うという発想は1mmもなかった
富士山の麓にあるリトリートサロン「ソラの家」。入った瞬間からなんとも癒やされる香り。木のぬくもり溢れる温かな空間が広がっている。
出迎えてくれたのは看板猫の「ラク」と「ルカ」。3歳の兄弟だ。
「猫を飼うという発想は当時1mmもなくて。犬は飼っていたんですけど外飼いでしたし、動物を家の中に入れて一緒に住むっていう考えが私の中になかったんです。」
そう話すのは飼い主のサロンオーナー梶原園子さん。
でも、そんな園子さんの考えを一変させたのが、富士北麓地域で保護猫・犬活動をしているねこねっと山中湖さんとの出会いだったという。
「(保科)千春さん(ねこねっと山中湖・副代表)のお宅に伺って猫に対する印象が本当に変わったんです。本当にいい子たちで可愛くて可愛くて。いつのまにか、猫と一緒に住むためにはどうしたらいいのかみたいなことを周りの人たちにインタビューしてる自分がいました^^」
でも今まで猫を飼ったことのない園子さんは、なかなか一歩が踏み出せなかった。
「一人暮らしなので出かけたときに猫をどうしようというのもありましたし。色々考えて、絶対ムリムリムリムリっていう自分と、でも飼いたいな~みたいな自分と、、、ちょっと葛藤がありました。」
決め手はラク
こちらは3年前のルカ。
▲園子さんご提供
最初に園子さんが心惹かれていたのは、綺麗なブルーアイをしたルカだった。
「最初に千春さんの家に行ったとき、ルカはチョロチョロして全然近寄ってこなかったんですね、遊ぶのに忙しくて。そしたらラクが膝の上に乗ってきてずっと離れなくて。」
ルカとラクは3年前、想像を絶するほど過酷な環境で保護された。目はみんなぐちゃぐちゃ、頭には穴、、、そんな無残な状態で押入れの中に入れられていたそう…。
5兄弟のうち4匹は助かったけれど、ルカ以外の2匹は両目を失明。もう一匹は片目を失明して摘眼。
▲当時のラク(ねこねっと山中湖・保科さんご提供)
そんなラクは、園子さんの膝の上でずっとずっとグルグルグル鳴いていたという。
「もうすごい可愛いわけですよ。このグルグル、周波数というか波動ってこんなに気持ちいいんだぁって。」
でも、猫を飼った経験がなくお世話できる自信もなかった園子さんは、いったん家へ帰ったそう。。。
でもどうしても忘れられず、もう一度日を空けて行くと、、、
今度はラクのお顔スリスリ攻撃が(笑)
これが決め手となって園子さんは猫を飼うことを決心。
▲スリスリ攻撃なら誰にも負けにゃい。
いろんな人に話を聞いて、一匹よりも多頭飼いの方がいいよ、と聞いていたこともあり。
「えー、もう分かった!じゃあ2匹。兄弟だしね。一緒に行くか~って。」
こうしてルカとラクとの暮らしが始まったのだ。
かわいそうって思うこと自体がかわいそうなんだって教えてくれる
実際に飼い始めてみて、大変だったことは??と聞いてみると。。。
「それが何にもないんですよ。特に気を使うということもないですし、ご飯も置いておけば自分で食べるし、トイレも自分でできます。夜、私が寝ているとちゃんと布団まで来ますし。ベッドに上がってきて追いかけっこしたり。。。本当に普通なんですよね。」
目が見えないぶん他の感覚が優れているのか、不自由さを感じさせないという。
「彼自身、かわいそうなんてオーラは全然出さない。僕弱いの…みたいなそういうところもないから、こちらももう忘れちゃうというか。」
初めて会う方は、見た目に一瞬どきっとはするけれど、あっという間にその距離を縮めるというラク。
「かわいそうって思うこと自体がかわいそうなんだって、彼の存在自体が教えてくれている感じがするんです。」
ルカが教えてくれるサイン
そんなふたりの性格はというと・・・。
「ルカはわりとおっとりしているというか、鈍臭いですね。でも人大好きなのですぐにお腹を見せるんですよ。お客さんにもすぐにお腹を見せて撫でて~って^^」
▲ぼくが鈍臭いですって!!そんなはずにゃい。
「施術をしているとベッドの上に乗ってきて足と足の間に入り込んで一緒に寝たり^^」
そんなルカは、無意識にお客さんの体に足をポッと置くことがあるそうで。
「これは私の勝手な解釈なんですけど。。。その方によってルカの足を置く場所が変わるんですよね。いつの頃からかこれは何かのサインだなと思うようになったんです。施術後に、お客さんから『ルカがね、お腹の下のあたりを押さえたでしょ』って言われて。『あのときさ、ずっと忘れてたんだけど、そういえば膀胱炎だったことを思い出して』と。」
「ルカにとってはただただ気持ちよく寝たいっていうただそれだけだと思うんですけど、すごく不思議だなぁって。ヒーリングに一役も二役も役立ってるんです、彼は。」
寝る時はふたりに包まれて
対するラクはとっても甘えん坊。ずーっとついてまわるし、寝るときも必ず一緒。
彼らは同じ格好で寝てたりじゃれあったり。まるでレスリングみたいになることもあるけど、1分と持たないそうで^^
「ギャーって噛み合ったりしてるんですけど、すぐ舐めに入る(笑)」
「最初は布団が毛だらけになるのが嫌でケージで寝かせていたんですけど、途中からニャーニャー出せ出せって鳴き始めちゃって。かわいそうだなと思って出したんですよね。そしたら一緒に寝るのが当たり前みたいな感じになって。」
ふたり同時に胃腸炎になり弱ってしまった時を境に、園子さんのベッドに入れることにしたのだそう。
「この子たち、私の頭の両サイドに寝るんですよ^^いつもゴロゴロゴロゴロ言ってるので、すごい癒やされて本当に気持ちよく眠れるんですね。それからはむしろ一緒に寝ましょうと(笑)」
二匹の大きな猫たちにはさまれて、まっすぐ眠れないという嬉しい悩みもあるとか。「同じ方向に寝てくれないから、私がもうくの字になって。」
こんなに幸せな睡眠時間があるのなら、いつでもくの字になりたいかも^^