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フリスキー「ドライ バランス かつお・チキン・野菜入り」の原材料・評判・安全性を徹底調査

2018-11-07

猫ねこさん

フリスキー「ドライ バランス かつお・チキン・野菜入り」の原材料・評判・安全性を徹底調査

猫ねこさん
フリスキー「ドライ バランス かつお・チキン・野菜入り」は、スーパーやホームセンターで手に入りやすい安価なキャットフード。かつお、チキン、野菜などの厳選素材のおいしさを食べやすい小粒にぎゅっと詰め込んでいますよぉ。
猫ねこ部編集室 ディレクター 木原優子
【監修】ペットフード販売士
猫ねこ部編集室 ディレクター

木原優子

猫ねこ部ディレクターとして猫に関する様々な情報をご提供するなか、特に猫の健康に直結する食事に関する知識を深めるため、ペットフード販売士資格を取得。様々な種類の猫や状況などに合うフードの提案、情報発信を行います。
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ペットフード販売士:一般社団法人ペットフード協会が認定している認定資格で、ペットフードに関する様々な知識及び情報を習得したペットフードの専門家です。ペットの適正な発育と健康維持・増進に寄与します。

「ねこ大好きフリスキー」のCMでもおなじみのキャットフード「フリスキー」。
ピュリナワン、モンプチなどを販売している「ネスレ」が手がけるブランドで、5つのドライフードを販売しています。

今回は、安価で手に入れやすい「フリスキー ドライ バランス かつお・チキン・野菜入り」についてご紹介します。

基本情報と特徴

※価格は購入するショップや時期によって変動する可能性があります。

フリスキー

フリスキー-グラフ

  • 安価で手に入れやすい
価格587円(税込)/1.8kg (1kgあたり約326円) 
原産国タイ
第一原料穀類(とうもろこし、コーングルテン、小麦)
主な成分たんぱく質:30.00%以上
脂質:10.00%以上
粗繊維:4.50%以下
エネルギー:339kcal/100g
穀物類とうもろこし、コーングルテン、小麦
酸化防止剤自然由来
ミール、副産物など家禽ミール、ミートミール、大豆ミール
人工酸化防止剤なし
香料・着色料食用赤色2号、食用黄色4号、食用黄色5号
セルロースなし
賞味期限未開封:製造から18ヶ月
開封後:1ヶ月目安
販売元ネスレ日本株式会社

原材料と成分

穀類(とうもろこし、コーングルテン、小麦)肉類(家禽ミール、ミートミール)、豆類(大豆ミール)、植物性油脂、たんぱく加水分解物、魚介類(まぐろパウダー、かつおパウダー)、野菜類(野菜パウダー)、着色料(食用赤色2号、食用黄色4号、食用黄色5号)、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン)、ビタミン類(A、D、E、K、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、コリン)、アミノ酸類(メチオニン、タウリン)、調味料

たんぱく質30.0%以上
脂質10.0%以上
粗繊維4.5%以下
灰分10.0%以下
水分11.0%以下
マグネシウム0.13%(標準分析値)

安価で手に入れやすい

「フリスキー ドライ 」は、非常に安価なキャットフードです。
スーパーやホームセンターでもよく見かける定番商品で手に入りやすいのは嬉しいですね。

かつお、チキン、野菜などの美味しさを食べやすい小粒にぎゅっと詰め込んでいます。

たんぱく質は30%以上と適量ですが、炭水化物が多く、主原料のコーングルテンミールは植物性たんぱく質です。
猫の必須栄養素は動物性素材にしか含まれておらず、一番多く必要なのは動物性たんぱく質です。また、吸収率も動物性たんぱく質に劣ります。
愛猫の健康維持を考えると肉や魚が主原料の方が嬉しいですね。

また、動物性素材は家禽ミール、ミートミールのみで、これらは定義上問題ありませんが、どのような肉を使用しているかわかりません。低価格であることから、肉副産物(※)である可能性もゼロではないかもしれません。

※肉副産物・・・哺乳動物の毛・角・歯・蹄・肉を除いた部位(内臓や骨を含む)食用に適さない部位、粗悪な肉が含まれる可能性がある

猫ねこさん
多頭飼いの方にも嬉しいお値段なのですが、主原料は植物性たんぱく質のコーングルテンミール。。。たんぱく質がしっかり入っているように見えて、実は私たちに必要な動物性たんぱくは少ないんですよぉ。
フリスキーって有名なブランドですしスーパーなんかでも必ず見かけるので買いやすいですよね。
でも、お値段が安いぶん、お肉やお魚の量が少ないのは残念ですっ。
クロベエ

家禽ミール、ミートミール使用・穀物アレルギーの猫は注意・炭水化物が多め・コーングルテン、大豆ミール・たんぱく加水分解物・人工着色料・公開情報が少ない・リコールあり

以下「フリスキー ドライ バランス かつお・チキン・野菜入り」の気になる点です。

  • 家禽ミール、ミートミール使用
  • 小麦、トウモロコシを多く含む
  • 炭水化物が多め
  • コーングルテン、大豆ミール
  • たんぱく加水分解物
  • 人工着色料
  • 公開情報が少ない
  • リコールあり
家禽ミール、ミートミール使用

家禽(かきん)ミールは、AAFCO(※1)の定義では鳥類の清潔な肉と皮をレンダリング(※2)した乾燥肉です。
骨は含まれている場合がありますが、羽毛・頭・足・内蔵は含まれていません。

また、ミートミールは、AAFCOの定義では種類が限定されていないさまざまな哺乳動物をレンダリングした乾燥肉です。
ただし血液・毛・蹄・角・皮・糞尿・胃・第一胃の内容物は除きます。

これらは定義上で危険性はありませんが、全てのペットフードメーカーがこの定義に沿って製造しているとは限りません。
中には粗悪な肉を使って製造されているフードがある可能性もゼロではありません。

※1 AAFCO・・・米国飼料検査官協会
※2 レンダリング・・・脂肪を溶かして油脂を抽出する

小麦、トウモロコシを多く含む

小麦、トウモロコシが多く配合されているので、穀物アレルギーのある猫は注意が必要です。

炭水化物が多め

炭水化物がたんぱく質より多めです。
猫が多く必要とするのは動物性たんぱく質や脂肪ですので、炭水化物は少ないものが良いでしょう。

コーングルテン、大豆ミール

コーングルテン、大豆ミールは植物性たんぱく質です。
これら植物性たんぱくが多く含まれているためたんぱく質量は増えますが、猫に必要な必須アミノ酸は植物性たんぱくには含まれておらず、吸収率からしても動物性たんぱく質が多いほうが好ましいでしょう。

たんぱく加水分解物

たんぱく加水分解物とは、たんぱく質を分子レベルまで小さく分解したものです。
いくつかの生成方法のうち酸分解をした場合のみ微量な発がん性物質が発生する可能性があると言われています。
フリスキーの生成方法は不明のため、安全性にはやや不安が残ります。

人工着色料

着色料として、食用赤色2号、食用黄色4号、食用黄色5号を使用しています。
これらは発がん性の可能性も指摘されています。
使われているのは微量ですので危険度は低いですが、視覚より嗅覚の鋭い猫にとって着色料はあえて使う必要のないものでしょう。

公開情報が少ない

公開情報が少なく、オメガ3とオメガ6のバランス、カルシウム・リン・マグネシウムのバランスなどが分からないのは少し不安です。

リコールあり

フリスキー製品のリコールを含め、製造会社であるピュリナ社の他ブランド製品で4回ほどリコール報告があります。

生産者情報

「フリスキー」を製造しているのは、アメリカのペットフードメーカー「ラルストン・ピュリナ社」です。
1894年、ロビンソン・ダンフォース・コミッションという飼料メーカーとしてスタートし、1902年に現在の社名に変わっています。

1956年、世界初の粒タイプのドッグフード「DOG SHOW」、また同年にはアメリカ初のドライキャットフード「Friskies」も発売。
現在主流のカリカリタイプのフード製造を可能にしたのは、ラルストン・ピュリナ社が開発した「粒を製造するための押し出し成形技術」です。
まさに、世界をリードするペットケアカンパニーと言えますね。

2001年、ネスレ社とラルストン・ピュリナ社は合併し「ネスレ ピュリナ ペットケア」が誕生。
その後2010年にネスレ日本株式会社と統合されています。

ピュリナが目指すのは「健康寿命を延ばせる毎日のペットケア」です。
ペットフードの専門家である栄養士が栄養設計、さらに行動学者による運動アドバイスをフードづくりに活かしています。

現在、研究施設と生産拠点は世界30ヶ所以上。
500人以上のペット専門科学者が開発に携わり、2500以上のペット関連特許を得るなど、活躍の場は世界に及んでいます。

ライフスタイル、サイズ、味、栄養面に応じた品揃えの充実が魅力のひとつ。
また、グローバル企業ならではの強みを生かし、国や地域のニーズに応えた商品展開を行っているのも世界中のペットーオーナーに愛されている理由です。

リコール情報

フリスキー製品のリコールを含め、製造会社であるピュリナ社の他ブランド製品で4回ほどリコール報告があります。

  • 2011.7 サルモネラ菌汚染(対象:Friskies Grillers Blend Dry Cat Food )
  • 2012.5 ビタミンB1(チアミン)不足
  • 2013.9 サルモネラ菌汚染
  • 2016.3 ビタミン・ミネラル不足

いずれも海外でのリコールではありますが、リコール回数が多いのは不安ですね。