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【獣医師監修】猫の腎臓ケア・腎臓病対策におすすめのキャットフード5選

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目的別おすすめキャットフード

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猫ねこさん

猫の腎臓ケア・腎臓病対策におすすめのキャットフード5選

猫ねこさん
腎臓は一度壊れてしまうと元に戻せないんですねぇ。慢性腎臓病になると病気の進行を遅らせることしかできないんです、、、しかも症状が出る頃にはかなり進行していることがほとんどで、かなり厄介な病気なんですよぉ。特に10歳以上の老猫がかかりやすいので、高齢になったら普段から腎臓に負担のかからない食事を与えましょう~。
ふくふく動物病院 院長 平松育子
【監修】獣医師・YICビジネスアート専門学校ペット科講師
平松育子
ふくふく動物病院 院長

特に10歳以上の高齢猫がかかりやすい慢性腎臓病は、病気がかなり進行するまで症状が出ないやっかいな病気。
一度発症すると腎臓が元に戻ることはないので、日頃から猫の体の異常サインを見逃さないようにするのがポイント。
水を飲む回数が増えたり、トイレに行く回数が増えたりしたら要注意です。

慢性腎臓病の治療は進行を遅らせることがメイン。
薬や輸液治療、食事療法などの治療は一生続くので治療費も高額に・・・。
少しでも病気を防ぐために、腎臓に負担をかけない食生活を心がけましょう。

腎臓ケア用キャットフードを与えるのも効果的◎
「たんぱく質が多すぎない(少なすぎはダメ)」「リンの含有量が少ない」「オメガ3脂肪酸配合」のものがオススメ。
ただし、療法食、維持食は必ず獣医さんの指導のもと与えてくださいね。

今回は腎臓ケア・腎臓病対策用キャットフード選び3つのポイント、おすすめフードをご紹介。

腎臓の働き、猫の腎臓病、腎臓病の種類・慢性腎臓病の症状・治療方法・治療費・慢性腎臓病を防ぐための日常生活の注意点についても詳しくご紹介します!

腎臓ケアにおすすめキャットフード

目次

腎臓の働きとは

まず、腎臓はどのような働きをしているのかについて説明します。

腎臓の構造

猫の腎臓は背中側に左右2つあります。1つの腎臓は、ネフロンという部分が20万個集まってできています。

腎臓構造

引用:腎援隊

主な働きは体内の老廃物を外に出して血液を綺麗にすること

主な働きは、血液のろ過です。

血液がネフロンの糸球体という部分を通る際、アンモニア(たんぱく質が分解されてできる)などの老廃物は「原尿」としてこし出されます。老廃物が血液中にたまると、体内に毒素がまわり猫の命にかかわるため、血液は常に綺麗に保つ必要があります。

腎臓ろ過

引用:腎援隊

体内のイオンバランスと水分量を調整

糸球体でこし出された原尿は尿細管を通りますが、その際体に必要な成分や水分は再吸収され、体内のイオンバランスと水分量を調整します。

例えば人間で言うと、しょっぱいものを食べた翌日に体がむくんでも時間がたつとおさまるのは、腎臓がしっかり働いている証拠です。また、お酒をたくさん飲むとすぐにトイレに行きたくなるのも、余分な水分を排泄しようとする腎臓の働きによるものです。

ホルモンの産生

また、骨髄での赤血球の産生を促すエリスロポイエチン、血圧をコントロールするレニンなどのホルモンを産生する働きもあります。

猫ねこさん
腎臓のメインのお仕事は、いらない老廃物を追い出すことなんですねぇ。だから腎臓がしっかり働いてくれなくなると、体に悪いものがどんどんたまっていってしまうんですよぉ。
腎臓がなきゃ、ぼくたちの血液ってどんどんいらないものだらけになっちゃうんですね!体が毒素まみれ、、、考えただけで怖いですっ。
クロベエ
腎臓ケアにおすすめキャットフード

猫の腎臓病とは

ここでは、猫の腎臓病とはどのような病気なのか説明します。

腎臓病とは機能が約70%以上失われた状態

腎臓病とは、ネフロンが壊れてしまい、老廃物のろ過や体に必要な成分・水分の再吸収などがうまくできなくなる病気です。

一般的に、腎臓病は「腎臓の機能が約70%以上失われた状態」と言われています。

猫がかかりやすいのは慢性腎臓病

腎臓病には、老化にともない腎機能が低下する「慢性腎臓病」と、ある日突然腎機能が低下する「急性腎障害」があります。猫がかかりやすいのは慢性腎臓病です。

その種類については、次項で詳しく説明します。

腎臓病の種類

前述のように、腎臓病には以下の2種類があります。

  • 慢性腎臓病
  • 急性腎障害

慢性腎臓病

老化にともない、ゆっくりと症状が進んでいく病気です。特に10歳以上の高齢猫がかかりやすく、全体の約30~40%の猫がかかると言われています。

原因ははっきり分かっていない

人間の場合、腎臓病の原因として塩分のとりすぎ、糖尿病などが考えられますが、猫の慢性腎臓病の原因ははっきり分かっていません。ネフロンの数が年齢とともに少なくなる、もしくは「免疫複合体」と呼ばれるものが腎臓に結合するからとも言われています。

病気が進行して初めて症状が出る

慢性腎臓病になっても、病気がかなり進行するまでは症状が出ません。ネフロンが壊れて元の半分以下になるまで目立った症状が見られないため、早期発見のためには、日頃から猫の体の異常サインを見逃さないようにする必要があります。

一度発症すると回復することはない

一度発症すると、残念ながら腎機能が元に戻ることはありません。そのため「いかに病気の進行を遅らせるか」が治療のポイントとなります。

急性腎障害

元気な成猫、若い子猫などが突然体調を崩し腎機能が低下する病気です。

急性腎障害に多い原因は下部尿路疾患や毒物の摂取

急性腎障害の主な原因は以下の通りです。特に、尿路結石などの下部尿路疾患、毒性のある食品・薬品の摂取などによるものが多いと言われています。

  • 腎臓への血流不足(貧血、脱水、ショック、心筋症、熱中症など)
  • 細菌やウイルスへの感染
  • 腎臓で作られた尿が排泄されない(下部尿路疾患など)
  • 毒性のある食品・薬品の摂取(ブドウ、ユリ科植物、エチレングリコールなど)

急性腎障害は回復する可能性もある

急性腎障害の場合、まずは体の老廃物を外に出す治療を行います。また、急性腎障害を引き起こした原因が病気の場合、その治療も同時に行います。これらの治療によって、腎臓の機能が回復する可能性は十分にあります。

しかし、急性腎障害の原因や診断時の猫の状態によっては、腎臓の機能が完全に元に戻らないこともあります。

初診時に慢性腎臓病か急性腎障害かは判別しづらい

初診の段階で慢性腎臓病か急性腎障害かの判別は難しいと言われています。

腎臓病は、症状が進んでから気づくことがほとんどなので、症状が出て受診した際、突然腎機能が下がったのか、ゆっくり腎機能が下がっていって今に至るのかが分からないのです。
臨床症状が急激に起こったか、徐々に起こったかで判断することが多いです。

慢性腎臓病が進行した状態が慢性腎不全

慢性腎臓病と慢性腎不全では意味が異なります。慢性腎臓病が進行し生存が困難になった状態慢性腎不全と言います。

症状が全く出ていない場合は、慢性腎不全とは言わず慢性腎臓病と言います。

猫ねこさん
病気が進んでからでないとなかなか症状が出ないのが慢性腎臓病の怖いところですよぉ。しかも一度病気になると元に戻らないというのも怖いですねぇ。
歳をとるとかかりやすい怖い病気なんですね。。。先輩が病気にかからないよう、ぼく毎日先輩を見守りますっ。
クロベエ
腎臓ケアにおすすめキャットフード

 慢性腎臓病の症状

猫が慢性腎臓病になった場合、半分以上腎機能が失われて初めて症状が出ます。以下、慢性腎臓病の主な症状です。

  • 水を飲む回数や量が増えた
  • トイレに行く回数や量が増えた
  • 尿の色が薄くなった
  • 尿の臭いが普段と違う
  • 食欲減退
  • 元気がない
  • 毛艶が悪い
  • 頻繁な嘔吐
  • 低体温
  • 体重減少
  • 脱水
  • 口臭
  • 貧血
  • 【危険】尿が出ない

尿が出ていないことに気づいたら一刻も早く受診

なかでも危険なのは、尿が出ない状態です。結石が尿道を塞いでしまうと排尿できず、尿毒症を引き起こします。最悪の場合わずか3日で死に至ることもあるため、尿が出ていないことに気づいたらすぐに病院に連れていきましょう。

腎不全と判断された後、尿が全く出なくなる状態を「無尿」といいますが、この状態は腎機能がほぼゼロに近いことを意味し、一般的に予後不良と判断されます。

慢性腎臓病の治療方法

慢性腎臓病になると、腎臓の機能が元に戻ることはありません。そのため、治療は病気の進行を緩やかにすることがメインとなります。

ここでは、治療方法について詳しく説明します。

腎機能検査と画像検査、猫の症状や年齢などから総合的に判断

慢性腎臓病が疑われる場合、まずは検査を行います。検査は、以下の腎機能検査と画像検査に分けられます。

  • 腎機能検査:Cre(クレアチニン)、BUN(血液尿素窒素)、SDMA、尿比重、UPC(尿中たんぱくクレアチニン比)
  • 画像検査:レントゲン検査、超音波検査

慢性腎臓病のステージ

猫の慢性腎臓病は、血中のクレアチニン濃度により4つのステージに分類されます。さらに、血圧、UPC(尿中たんぱくクレアチニン比)によってより細かなサブステージに分類されます。

以下は、各ステージの検査結果、腎機能が働いている割合、主な症状、治療法についてまとめた表です。

  血清クレアチニン濃度(mg/dl) その他検査結果 腎機能 症状 治療法
ステージ1 1.6未満 尿比重低下(尿検査)
腎臓の形がいびつ(超音波検査)
100~33% 多飲多尿 経過観察(高血圧、たんぱく尿を除く)
ステージ2 1.6~2.8 - 33~25% 療法食開始
降圧剤(高血圧、たんぱく尿の場合)
ステージ3 2.9~5.0 BUNの高値 25~10% 多飲多尿、嘔吐、食欲不振 ステージ2の治療+点滴、貧血治療、制吐剤
ステージ4 5.0以上 BUNの重度の高値 10%未満 尿毒症の状態(食欲不振、嘔吐、むくみ、意識低下、痙攣) ステージ3の治療+強制的な栄養補給
※透析・腎移植の検討

これらのステージ分類で行われる検査は、前日夜の絶食、当日午前の検査、2度の測定とされていますが、猫の環境や性質、検査費用などの面から実際はなかなか難しいようです。猫への負担も考えたうえで、獣医と相談の上、検査を受けるようにしましょう。

治療は進行を防ぐのがメイン、ステージ3.4では猫の生活の質の向上も重要

慢性腎臓病は回復することのない病気なので、進行を遅らせることが治療のメインになります。また、ステージ3.4では、猫の痛みをとりのぞき、より心地よい生活ができるようサポートすることも大切です。

治療方法はさまざまですが、病気の進行を防ぐ保存療法や、猫の症状を軽減する対症療法が中心です。

主な治療方法は以下の通りです。特に食事療法は効果が大きいと言われています。

  • 食事療法(たんぱく質・リンの制限)
  • 血圧コントロール(アムロジピン、ベナゼプリル、エナラプリル、テルミサルタン(セミントラ)など血圧を下げる薬剤の投与)
  • 脱水改善(静脈点滴・皮下点滴)
  • 貧血治療(エリスロポイエチン製剤、鉄分や葉酸などのサプリ)
  • 血中リン濃度コントロール(レンジアレン、カリナール1などのリン吸着剤)
  • 胃腸炎治療(ファモチジン、スクラルファート、オメプラゾールなど)
  • カリウムの補正(フィトケア、点滴へのカリウム添加)
  • 活性炭製剤(コバルジン、ネフガード)

新しい腎臓病の薬「ラプロス」は単独で病気の進行を抑えることができる

2017年春に東レから発売された新しい腎臓病の薬、ベラプロストナトリム(ラプロス)薬だけで病気の進行を抑える効果があると証明されています。ラプロスには「血流の回復」と「慢性炎症を抑える」働きがあり、ステージ2.3の猫に効果があると言われています。

 

猫慢性腎臓病治療薬 ラプロス®の製造販売承認取得について

腎臓ケアにおすすめキャットフード

慢性腎臓病の治療費

猫の慢性腎臓病は、他の病気と違って回復することはないため、治療は一生続きます。そのため、治療費は、猫の寿命やステージによっても大きく異なります。また、病院によっても治療費は大きく変わってきます。

血液検査の項目が多いほど高額、定期的な血液検査が必要

以下は、実際に必要となる検査費用の目安です。

■検査費用
【初診時】

  • 血液検査・・・約3,500円~15,000円(項目数による)
  • 尿検査・・・約1,000円~2,000円
  • ウイルス検査・・・約4,000円~13,000円(必要に応じて)
  • レントゲンまたはエコー検査・・・約3,000円~8,000円(必要に応じて)

【定期検査】

  • 血液検査・・・約3,000円~12,000円(BUN・Creなど)

主な検査は、BUN(血液尿素窒素)やCre(クレアチニン)などの血液検査です。項目が少なければ検査費用は3,000円程度で済みますが、多項目の血液検査になると10,000円以上かかる場合もあります。血液検査は最初に受けたら終わりではなく、定期的に行って数値を追う必要があります。

輸液にかかる費用は病院によって大きく異なる

以下は、薬や輸液治療、食事療法にかかる費用の目安です。

■薬・輸液費用
【輸液治療】

  • 老廃物を体外に排出する薬(ソルラクトなど)・・・約1,500円~3,500円(1週間分)
  • 輸液・・・約1,000円~3,000円(皮下補液:自宅での治療)
  • ホルモン剤など・・・約1,000円~5,000円

■食事療法費用

  • 療法食・・・約1,500円(ドライ500g/メーカーにより異なる)

病気が進行してくると、脱水症状が見られるようになります。腎臓内の老廃物を排出するには、輸液治療を行う必要があります。

輸液治療には薬代と治療費がかかりますが、輸液にかかる費用は病院によって大きく異なります。猫の状態によっては週3回~毎日行わなければならない場合もあります。例えば、1回の輸液治療費が3,000円の場合、週3回通うとすると、1ヶ月3,000円×12=36,000円と高額になります。

症状が悪化した場合は、入院して点滴治療を行うこともありますが、その場合は入院・点滴費約7,000円~15,000円/日がかかります。

また、慢性腎臓病になると食事療法を行いますが、療法食の費用も必要になります。猫が療法食を食べてくれない場合は、いろいろなメーカーの療法食を試すことになり、場合によっては月10,000円くらいの負担になることもあります。

サプリや水素水などの負担

また、進行を少しでも防ぐために、サプリや水素水などを用意するとその費用もかかります。

猫ねこさん
慢性腎臓病になると治療は一生続きますから覚悟しなきゃいけませんよぉ。進行を抑える薬が出てきたのは嬉しいですねぇ。
あくまで進行を遅らせる治療ということですね。。。この先、腎臓病が完治するような薬もできてほしいですねっ。
クロベエ
腎臓ケアにおすすめキャットフード

慢性腎臓病を防ぐための日常生活の注意点

慢性腎臓病を予防する方法は残念ながらありません。規則正しく生活している猫でも発症することはあります。

しかし、少しでも病気にならないようにするために、日常生活のなかで以下のような点を意識すると良いでしょう。

  • 水をしっかり与える
  • 良質なキャットフードを与える
  • 定期健診を受ける

以下、それぞれの注意点について説明します。

水をしっかり与える

水はいつも新鮮なものを用意し、できればフードと離れた場所にも水飲み場を用意すると良いでしょう。また容器は小さすぎず、猫が飲みやすい平らなものが良いでしょう。猫によっては流れる水を好む場合もあるため、ウォーターファウンテンという循環装置を用意するのもひとつの方法です。また、水分量の多いウェットフードを取り入れるのもおすすめです。

良質なキャットフードを与える

腎臓病を予防するには、普段から腎臓に負担をかけない食生活を送ることが大切です。そのためには、適度なたんぱく質、リン・ナトリウム控えめ、オメガ3脂肪酸配合、猫に害のある原材料、添加物を控えたキャットフードを与えるようにしましょう。腎臓ケア、腎臓病対策用キャットフードの選び方については次項で詳しく説明します。

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定期健診を受ける

年に一度は必ず健診を受けに行きましょう。いつでも相談できるかかりつけの動物病院を決めておくと、万が一のときも安心です。

7歳を超えたら、年に2回以上の健康診断を受けたほうがよいでしょう。

猫の腎臓ケア・腎臓病対策用キャットフードの選び方

猫の腎臓ケア・腎臓病対策用キャットフードは、以下の2種類に分けられます。

  • 腎臓病に配慮した総合栄養食・・・予防が目的(健康な猫用)
  • 療法食・・・治療が目的(治療中の猫用)

療法食は必ず獣医の指導のもと与えるようにしましょう。

腎臓ケア・腎臓病対策用キャットフード選びのポイントは以下の3つです。

適度なたんぱく質

たんぱく質の多いフードは老廃物を増やしてしまい、腎臓の負担を大きくしてしまいます。負担を少なくするには、高たんぱくフードを避けることが大切です。

しかし、たんぱく質を制限しすぎるのも猫にとっては良いことではありません。元々肉食動物である猫にとって、たんぱく質は重要なエネルギー源だからです。猫の健康を維持するためには、適度にたんぱく質が含まれている(30%以下)フードを選びましょう。

リンの含有量が低い

リンは猫の骨や歯などをつくる重要なミネラル成分ですが、腎機能が低下すると余分なリンが体にたまり、病気を悪化させることが分かっています。

腎臓が気になる猫には、リンの含有量が低いキャットフードを選びましょう。

腎臓の働きをサポートするオメガ3脂肪酸配合

腎臓は血液をろ過する働きがあるため、血液が綺麗に保たれていることで、負担を軽減できます。

腎臓を健康に保つためにも、血液の流れをスムーズにするオメガ3脂肪酸配合のキャットフードを選ぶと良いでしょう。

「n-3系脂肪酸(オメガ3)」の機能について

α-リノレン酸

“血圧低下作用”がヒトで報告されている、α-リノレン酸。
血管を拡張させ、血液の流れをスムーズにします。

引用:キューピー

猫ねこさん
腎臓病を予防する方法は残念ながらありませんが、少しでも腎臓に負担のかからない食事をとることが大事なんですねぇ。
ぼくたち子猫にぴったりの高たんぱくの食事は避けた方がいいんですね。お水も忘れないようにしっかり飲まないとっ!
クロベエ
腎臓ケアにおすすめキャットフード

猫の腎臓ケア・腎臓病に関するよくある質問

ここでは、猫の腎臓ケア・腎臓病に関するよくある質問をまとめています。

新しい薬「ラプロス」は今までと何が違う?

今までは腎臓病が進行する際に現れるさまざまな症状に対する対症療法が中心でした。一方、腎臓病の新薬「ラプロス」は、薬単独で腎機能の低下を防ぐことができる薬です。ラプロスには以下のような働きがあります。

  • 血小板が血管の内側にくっつくのを防ぐ
  • 細い血管を広げ血流を増やす
  • サイトカインという炎症を促す物質の発現を抑える
数値BUNとは?

血液検査のメイン項目のひとつ、血液中の尿素窒素の数値です。BUNの数値が高い=血液中に老廃物が多いと言え、腎機能のろ過機能が低下して血液中に残ってしまっている状態ということが分かります。

BUNの正常値は15~40mg/dlで、それ以上の数値の場合腎機能の75%以上が失われていると言えます。しかし、BUNの数値は食べ物に含まれるたんぱく質量、脱水の状態、肝機能によっても左右されるため、BUNの数値だけで正確な判断はできません。

数値CREとは?

BUNと同じ血液検査のメイン項目。血液中のクレアチニンの数値です。クレアチニンは筋肉を動かすことでできる老廃物ですが、健康な猫であれば尿と一緒に排泄されます。しかし、腎機能が低下すると体外に排泄できず血液中に残ってしまいます。CREの数値が高い=血液中に老廃物が多いと言えます。

BUNとは違って、タンパク質量や脱水などの影響は受けないため、腎機能の状態を見るのに重要視されています。ただし、CREの数値は筋肉量に比例するため、筋肉の多いオス猫の方が数値が高くなる傾向があります。

すぐに食事療法を始めた方が良い?

食事療法を始めるかどうかは獣医の判断によります。自己判断で進めないようにしましょう。

療法食と腎臓ケアフード、どちらを与えるの?

腎臓病の療法食は、治療の進行を防ぐこと目的として作られたキャットフードです。食事療法では療法食を与えるようにしましょう。自己判断で与えるのではなく、必ず獣医に診てもらって指示を受けましょう。

市販のキャットフードのなかには、「腎臓ケア」などの記載がある総合栄養食がありますが、これはあくまで健康な猫向けの予防食なので食事療法では使いません。

療法食と一緒におやつをあげてもいい?

療法食以外の食事を与えると、食事療法の効果が十分に期待できない可能性がありますので、一般のおやつは与えないようにしましょう。ただし、療法食と同じ栄養成分のおやつタイプの療法食なら与えても良いでしょう。

療法食への切り替え方は?

いきなり療法食に切り替えるのではなく、今までのフードに療法食を少しずつ混ぜ、徐々に療法食の割合を増やしていって1週間程度で完全に切り替えるようにすると良いでしょう。

療法食を食べてくれないときの対処法は?

療法食を食べてくれないときは以下のような方法を試してみると良いでしょう。

  • 猫の好きなものを少し混ぜてみる(必ず獣医に相談)
  • 手にフードをのせて与える
  • 今までのフードから少しずつ切り替える
  • ドライフードに少しお湯を加えて人肌に温める
  • ウェットフードに変えてみる・ウェットフードをレンジで温める

体調や環境によって食べてくれないこともありますが、2日以上まったく食べない、あまり食事をとらない日が3~5日以上続いている場合などは、すぐに獣医に相談しましょう。
絶食が3日以上になると肝リピドーシスを起こしてしまいます。

療法食がなくなったら追加で同じフードを買って与える?

猫の症状や健康状態などにあわせて食事療法を見直す必要がありますので、必ず定期的に獣医の診察を受け、指示をもらってからフードを与えるようにしましょう。

猫が慢性腎不全の末期と言われた。末期症状とは?治療や余命は?

猫の腎臓病にはステージがあり、腎機能が10%以下になった状態を末期(重度の腎不全)としています。血液検査での血中クレアチニン濃度は5mg/dl以上です。

末期の症状としては、以下のような症状があります。腎臓で尿を作り出せない乏尿・無尿になると、余命数日と言われています。

  • 尿毒症
  • 慢性腎不全による貧血
  • 乏尿、無尿

末期の治療になると、残った正常な腎臓の負担を軽減し腎機能を保つことしかできません。腎臓の機能を元に戻すことはできないので、それぞれの症状にあわせた治療がメインです。

以下、主な治療方法です。

  • 点滴による水分補給/皮下輸液
  • 制吐薬、胃粘膜保護剤の投与
  • 血圧のコントロール
  • 吸着剤
  • 貧血治療
  • 血液透析、腹膜透析

慢性腎不全になると残念ながら完治はしません。末期と診断されて数日で命を落とすこともあります。尿毒症の治療で体調が回復することもありますが、繰り返し尿毒症を起こすことで衰弱し、数ヶ月~半年で亡くなることも少なくありません。

猫の腎臓ケア・腎臓病対策におすすめのキャットフード

【療法食】ヒルズ プリスクリプション・ダイエット k/d

プリスクリプションダイエット療法食k/d

  • リン、ナトリウムを制限し腎臓への負担を軽減
  • 腎臓の働きをサポートするオメガ3脂肪酸配合
  • 天然由来の酸化防止剤使用
価格 4,050円/2kg(1kgあたり約2,025円)
原産国 アメリカ
第一原料
主な成分 粗たんぱく質:24.00%以上 粗脂肪:19.00%以上 粗繊維:3.00%以下  421.5kcal / 100g

【療法食】フォルツァ10 リナールアクティブ(急性腎不全・慢性腎不全)

フォルツァ10リナールアクティブ

  • リン、たんぱく質の量を調整し腎臓への負担を軽減
  • 加水分解された良質なたんぱく質を使用
  • フィトケミカル成分(植物栄養素)が腎機能をサポート
価格 1,382円/454g(1kgあたり約3,044円)
原産国 イタリア
第一原料
主な成分 粗たんぱく質:24.00%以上 粗脂肪:19.00%以上 粗繊維:3.00%以下  421.5kcal / 100g

【療法食】アニモンダ インテグラプロテクト ニーレン(腎臓ケア)

アニモンダインデグラプロテクトニーレン

  • たんぱく質とリンの量を調整し腎機能をサポート
  • グレインフリーなので穀物アレルギーの猫でも安心
  • 人工添加物、人工香料、遺伝子組換食品一切不使用
価格 1,296円/300g(1kgあたり約4,320円)
原産国 ドイツ
第一原料 ドライポテト
主な成分 たんぱく質:26.00% 脂肪:24.50%以上 粗繊維:2.00%以下 445kcal / 100g

【療法食】ドクターズケア 猫用キドニーケア

ドクターズケアキドニーケア

  • リン、たんぱく質、ナトリウムを調整し腎臓への負担を軽減
  • 抗酸化作用の高いオメガ3脂肪酸配合
  • 可溶性食物繊維(フラクトオリゴ糖)配合で腸内環境を改善
価格 3,202円/1.5kg(1kgあたり約2,135円)
原産国 日本
第一原料 トウモロコシ
主な成分 たんぱく質:24.2% 脂質:22.9%以上 粗繊維:2.6%以下 426kcal / 100g

【療法食】ロイヤルカナン 腎臓サポート スペシャルドライ

ロイヤルカナン腎臓サポート

  • 今までの療法食を食べない猫のために食欲をそそる香りをプラス
  • リン、たんぱく質の含有量を調整し腎臓への負担を軽減
  • EPA、DHAなど複数の抗酸化物質を配合
価格 3,641円/2kg(1kgあたり約1,820円)
原産国 フランス
第一原料
主な成分 たんぱく質:26.4g 脂肪:17.3g 食物繊維:10.9g (単位/400kcal) 393kcal / 100g

まとめ

猫の腎臓病の種類・症状・治療法・治療費、腎臓が気になる猫に適したキャットフードの選び方については以下のまとめを参考にしてください。

  • 猫がかかりやすいのは慢性腎臓病
  • 慢性腎臓病は10歳以上の高齢猫がかかりやすい
  • 慢性腎臓病は進行が進んでからでないと症状が出ない
  • 一度腎機能が壊れてしまうと元に戻ることはない
  • 慢性腎臓病が進行した状態が慢性腎不全
  • 尿が出ず尿毒症になったら命の危険もあるのですぐに受診が必要
  • 慢性腎臓病の治療は進行を遅らせることがメイン
  • 慢性腎臓病のステージは血中クレアチニン濃度により4つのステージに分けられる
  • 慢性腎臓病の主な治療は保存療法と対症療法
  • 新しい腎臓病の薬ラプロスは単独で腎臓病の進行を遅らせることができる
  • 血液検査の項目が多いほど検査費用は高額に
  • 血液検査で定期的に行い数値を追うことが重要
  • 輸液費用は病院により異なる
  • 腎臓ケアの総合栄養食と腎臓病の療法食は違う
  • 療法食は必ず獣医の指導に基いて与える
  • 適度なたんぱく質
  • リンの含有量に注意
  • 血液の流れをスムーズにするオメガ3脂肪酸配合
  • 療法食への切り替えは少しずつ行う
猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 エディター
ふくふく動物病院 院長 平松育子
【監修】ふくふく動物病院 院長
平松育子
京都市生まれ
山口大学農学部獣医学科(現 山口大学共同獣医学部)卒業/山口県内の複数の動物病院にて勤務/2006年3月3日 阿知須にてふくふく動物病院開業
ふくふく動物病院
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