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【獣医師監修】下部尿路疾患(FLUTD)・尿路結石が気になる猫におすすめのキャットフード5選

公開日:

目的別おすすめキャットフード

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猫ねこさん

下部尿路疾患(FLUTD)・尿路結石が気になる猫におすすめのキャットフード5選

猫ねこさん
猫は尿路結石にかかりやすいので、普段から水分をしっかり与えてストレスがかからないよう注意してくださいねぇ。尿路結石に配慮したキャットフードで普段から食事を見直すのも大切。もし尿路結石にかかった場合は獣医さんの指導のもと療法食を与えてくださいねぇ。早めの治療が肝心なので、普段から排尿の様子をチェックしておきましょう~。
ふくふく動物病院 院長 平松育子
【監修】獣医師・YICビジネスアート専門学校ペット科講師
平松育子
ふくふく動物病院 院長

猫がかかりやすい尿路結石は、食生活・水分不足・環境・ストレスなどが原因。
トイレに行く回数が増えたり、痛がって鳴く素振りなどが見られたら早めに先生に診てもらいましょう。

尿路結石の種類は大きく分けるとストルバイト結石とシュウ酸カルシウムの2種類。
治療は食事療法や手術。結石の種類や大きさ、猫の状態によっても変わります。

普段から予防のために尿路結石に配慮したキャットフードを与えるのも効果的◎
「カルシウム・リン・マグネシウムの量・バランスが良い」「尿のpHが調整される」「高たんぱくで消化が良い」「クランベリー・オメガ3脂肪酸・メチオニン配合」のものがオススメ。
ただし、療法食、維持食は必ず獣医さんの指導のもと与えてくださいね。

今回は下部尿路疾患(FLUTD)・尿路結石用キャットフード選び4つのポイント、おすすめフードをご紹介。

猫の下部尿路疾患(FLUTD)、猫の尿路結石、尿路結石の原因・症状・治療方法・治療費・普段からできる尿路結石予防法についても詳しくご紹介します!

下部尿路疾患の猫におすすめキャットフード

目次

猫の下部尿路疾患(FLUTD)とは

FLUTDとは、猫の下部尿路疾患(Feline Lower Urinary Tract Disease)の略で、「猫のおしっこに関連する病気全般」を指します。

  • 細菌性膀胱炎
  • 特発性膀胱炎
  • 膀胱腫瘍
  • 尿路結石
  • 血尿

猫の尿路結石とは

FLUTDのなかでも特に猫がかかりやすいのが尿路結石です。猫の尿路結石とは、尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)に結石ができる病気です。

猫の主な尿路結石はストルバイト結石とシュウ酸カルシウム

尿路結石にはいくつか種類がありますが、特に多くの猫がかかりやすいのは以下の2種類です。

  • ストルバイト結石
  • シュウ酸カルシウム

以下、それぞれの結石について説明します。

ストルバイト結石

ストルバイト結石とは、尿がアルカリ性に傾く(pHが高い)ことでできる結石です。pHが6.6以上で結晶化しやすく、1歳~6歳の猫に多い結石です。

ストルバイト結石は食事療法や薬を使って溶かすことができ、症状や石の大きさにもよりますが、およそ2ヶ月以内でほぼ消えるようです。そこからは結石予防の維持食に移行します。(必ず獣医の指示に従ってください。)

■尿のpH
尿が酸性かアルカリ性かを示す指数。0~14までの数字で表す。
pH=7が中性。7より小さいと酸性、7より大きいとアルカリ性。健康な猫の尿のpHは6.2~6.6(弱酸性)。

pH値

 ●ストルバイト結石ができるメカニズム

ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)ができる原因のひとつに「尿素分解菌の感染」があります。

尿素分解菌とは、尿素を二酸化炭素とアンモニアに分解する菌のことです。尿素が分解されてアンモニアができると、尿はアルカリ性に傾きます。尿に溶け出したリンやマグネシウムは、尿が酸性であればそのまま排出されます。しかし、尿がアルカリ性になると、リンやマグネシウムがアルカリ性の液体に溶けにくい性質から結晶化しやすくなります。

一度結晶ができてしまうと短期間で大きく成長し、ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)になります。

■結晶と結石
結晶・・・結石になる前の肉眼で見えない粒子。尿検査で発見できる。
結石・・・結晶が集まって肉眼でも見える大きさになった状態。レントゲン検査、エコー検査で発見できる。

シュウ酸カルシウム

シュウ酸カルシウムとは、尿が酸性に傾く(pHが低い)ことでできる結石です。

シュウ酸カルシウムは一度できてしまうと食事療法でも溶かすことは難しく手術が必要です。pHが6.0以下で結晶化しやすく、7~11歳の猫に多い結石です。

 

●シュウ酸カルシウムができるメカニズム

シュウ酸にはカルシウムと結びつきやすい性質があり、通常腸の中でカルシウムと結びつくと便としてそのまま排出されます。

しかし、腸内のカルシウムが少ない場合、行き場を失ったシュウ酸は尿として排出されます。尿が酸性に傾き尿中のカルシウム濃度が上がると、尿中でシュウ酸とカルシウムが結びつきシュウ酸カルシウムになります。

カルシウム、リン、マグネシウムのバランスが重要

カルシウム、リン、マグネシウムは猫の健康にとって必要不可欠なミネラル成分です。これらは互いに結びついて働く成分なので、どれかひとつの量に注意すれば良いというわけではなく、猫にとって良いバランスになっているかが重要です。猫にとって理想的なバランスはカルシウム:リン:マグネシウム=1.2:1:0.08と言われています。

カルシウムはリンよりも少し多め

リンとカルシウムは結びつくと「リン酸カルシウム」となり骨の主成分となります。リンがカルシウムより多いと骨を溶かしてカルシウムを取り出すこともあります。カルシウムがリンより少し多めのバランスは猫の健やかな成長に欠かせません。

カルシウムはマグネシウムより多めだが、マグネシウムが少なすぎてもダメ

またリン同様、マグネシウムもカルシウムと結びつくと骨を作る働きをします。マグネシウムが極端に少ないと心疾患、発育不全、筋肉の痙攣など健康に大きな影響が出ます。猫の健康維持には、カルシウムがマグネシウムより多く、かつマグネシウムが少なすぎないバランスが重要です。

マグネシウムはリンより少なめ

マグネシウムがリンより多いと尿中で結びつきストルバイト結石の原因となります。マグネシウムがリンより少なめのバランスは猫のストルバイト結石予防に繋がります。

尿路結石の原因がマグネシウムの過剰摂取と誤解されることも多いですが、マグネシウムだけを制限すれば尿路結石を防げるわけではありません。たしかに、マグネシウムが多いとストルバイト結石になりやすいですが、逆に少なすぎるとシュウ酸カルシウムの可能性が高まります。マグネシウムを適度に抑え、なおかつカルシウムやリンとのバランスをとって摂取することが大切なのです。

以下は、ストルバイト結石とシュウ酸カルシウムの特徴についてまとめた表です。

  ストルバイト結石 シュウ酸カルシウム
尿のpH 高い(アルカリ性) 低い(酸性)
結晶化しやすいpH値 6.6以上 6.0以下
かかりやすい年齢 1~6歳 7~11歳
治療法 主に食事療法(投薬・手術が必要な場合も) 手術
マグネシウムの量 多いとなりやすい 少ないとなりやすい
猫ねこさん
尿路結石にも大きく分けると2種類あるんですねぇ。マグネシウムを減らせばいいというものではなく、あくまでカルシウムとリンとのバランスをとることが大切なんですよぉ。
まったく真逆みたいな結石ですもんねっ。ぼくのような子猫はストルバイト結石ができやすいけれど、逆にマグネシウムを制限しすぎちゃうと、シュウ酸カルシウムができやすいということですね。
クロベエ
下部尿路疾患の猫におすすめキャットフード

尿路結石の原因

猫が尿路結石になる主な原因は以下の通りです。

  • 食生活
  • 水分不足
  • 環境
  • ストレス

以下、それぞれの原因について説明します。

食生活

キャットフードには、カルシウム、リン、マグネシウムなどのミネラル成分が含まれています。これらのバランスが悪かったり、過剰に摂取したりすると、尿に排泄されるミネラルが増え、尿のpHバランスが崩れてしまいます。尿のpHバランスが崩れることで結石ができやすくなります。

また、人間の食べ物も猫にとっては塩分、ミネラルが多すぎるため、結石の原因となります。

イリコやチーズなどのミネラルが多すぎる物、シュウ酸が含まれているホウレンソウなどの野菜類は避けてください。おやつのあげすぎにも注意です。

水分不足

猫は普段からあまり水を飲まないため、尿の濃度が上がり尿に溶けているミネラルが結晶化しやすくなります。

トイレ環境

「トイレが汚い」「多頭飼いでトイレの数が足りない」などトイレ環境に問題がある場合、猫はトイレを我慢するようになります。トイレを我慢すると膀胱炎を引き起こし、尿路結石にもかかりやすくなります。

ストレス

ストレスを感じることでも結石ができやすくなります。よくある猫のストレスは以下の通りです。

  • 多頭飼い(相性・トイレ不足)
  • 引っ越し
  • 来客
  • 騒音
  • 匂い
  • 普段使っているものの変化(食器・トイレ)
  • 運動不足
下部尿路疾患の猫におすすめキャットフード

尿路結石の症状

猫が尿路結石になると、以下のような症状が見られます。

  • トイレに行く回数が増える(一般的な猫の排尿回数は約2回/日)
  • 頻繁にトイレに行くが少量の尿しか出ない
  • 排尿時に痛みで鳴く
  • トイレにいる時間が長い(うずくまる)
  • トイレ以外の場所で排尿する
  • 尿の色が赤、オレンジ、茶色
  • お腹や足を触ると痛がる
  • 陰部や腹部を頻繁に舐める
  • 尿と一緒に砂状の結晶や結石が出る(猫砂がキラキラ光って見える)
  • 【危険】尿が出ない

尿が出ていないことに気づいたら一刻も早く受診

なかでも危険なのは、尿が出ない状態です。結石が尿道を塞いでしまうと排尿できず、尿毒症を引き起こします。最悪の場合わずか3日で死に至ることもあるため、尿が出ていないことに気づいたらすぐに病院に連れていきましょう。

尿路結石の治療方法

尿路結石になったら必ず獣医の診断を受けて治療を行う必要があります。ここでは、尿路結石の治療方法について詳しく説明します。

複数の検査を行って尿路結石の種類を特定

尿路結石が疑われる場合、まずは検査を行います。尿路結石の主な検査は以下の通りです。

  • 尿沈査検査:尿を顕微鏡で観察。結晶ができているか分かる。結晶の形から結石の種類を推測できる。
  • 尿性状検査:尿の色、尿比重、尿pH、尿糖、尿タンパクなどを調べる。
  • 画像検査:レントゲン検査、またはエコー検査。結石ができているか分かる(種類までは分からない)
  • 尿培養検査:細菌の種類が分かる。

治療方法は結石の種類や大きさ、猫の状態などによって違う

ストルバイト結石の場合の治療法は主に食事療法ですが、結石の大きさや原因、猫の状態によっては投薬や手術が行われます。食事療法を約4~6週間行うと結石が溶けると言われていますが、症状によって期間は変わります。

シュウ酸カルシウムは、食事療法で溶かすことができないため手術が必要です。

食事療法

獣医の指示のもと、結石を溶かすことを目的として作られた療法食を使って治療を行います。

尿路結石に配慮した総合栄養食は、あくまで健康な猫向けの予防食なので、療法食のような効果は期待できません。

尿石症になった猫は再発することが多いので、治療食は石が確認できなくなるまで続けますが、医師によっては継続するよう指示されることもあります。

投薬

排尿時の痛みを和らげる痛み止め、膀胱の筋肉の痙攣を抑える鎮痙攣剤、細菌感染の場合の抗生物質など。

手術

尿石が尿道に詰まっている場合はカテーテルで除去しますが、それができない場合は手術が必要になります。また、結石が大きく溶かせない、何度も再発を繰り返している場合なども手術となります。

なお、ストルバイト結石、シュウ酸カルシウムともに、まだ結晶の状態であれば食事療法やpH調整サプリなどで対応できるため、早めに治療をすることが大切です。

下部尿路疾患の猫におすすめキャットフード

尿路結石の治療費

猫の尿路結石の治療費の目安は以下の通りです。

  • 診察料・・・約500円~3,000円
  • 尿検査・・・約1,500円~3,000円
  • 血液検査・・・約10,000円~15,000円
  • レントゲン検査・・・約3,000円~8,000円
  • エコー検査・・・約5,000円
  • 処置料・・・約500円~3,000円
  • 内服薬・・・約2,000円~5,000円
  • 皮下注射・・・約5,000円~10,000円
  • 静脈点滴・・・約10,000円
  • カテーテル治療・・・約5,000円~10,000円
  • 食事療法(療法食)・・・約3,000円~4,000円
  • 入院費・・・約3,000円~10,000円/日
  • 手術費・・・約30,000円~100,000円

※診療費は地域や病院によって異なりますので、受診する病院で確認してください。

食事療法や投薬だけなら約5,000円~15,000円の治療費で済みますが、手術が必要になった場合は約150,000円~300,000円と非常に高額になるため、日頃から尿路結石にならないようケアを行うことが大切です。もしもの時のためにペット保険に入っておくのもひとつの方法です。

猫ねこさん
結石の種類、大きさ、体の状態によって治療法は変わってくるんですねぇ。食事で治せればいいんですけど、手術になればかなりの高額になりますよぉ。
さんじゅうまんっ!!おかあさん泣いちゃいます。。とにかく早め早めに尿路結石に気づいて、治療をすることが大事なんですねっ。
クロベエ
下部尿路疾患の猫におすすめキャットフード

普段からできる尿路結石予防法

猫が尿路結石になって辛い思いをしないよう、普段から尿路結石を予防することが大切です。主な尿路結石予防法は以下の通りです。

  • 水をしっかり与える
  • トイレを清潔に保つ・個数を確保する
  • ストレスを取り除く
  • 定期健診を受ける
  • 尿路結石に配慮したキャットフードを与える

水をしっかり与える

水はいつも新鮮なものを用意し、できればフードと離れた場所にも水飲み場を用意すると良いでしょう。また容器は小さすぎず、猫が飲みやすい平らなものが良いでしょう。猫によっては流れる水を好む場合もあるため、ウォーターファウンテンという循環装置を用意するのもひとつの方法です。また、水分量の多いウェットフードを取り入れるのもおすすめです。

トイレを清潔に保つ・個数を確保する

トイレを我慢させないためにも、トイレはいつも清潔にしておきましょう。また、多頭飼いの場合は、猫が我慢せずに済むよう、できれば猫の数+1個のトイレを用意するのがベストです。

ストレスを取り除く

猫によってストレスは違いますが、考えられる原因を探して猫が心地よく過ごせるようにしましょう。例えば、運動不足の場合、飼い主さんが積極的に遊びに付き合ってあげると良いでしょう。

定期健診を受ける

年に一度は必ず健診を受けに行きましょう。いつでも相談できるかかりつけの動物病院を決めておくと、万が一のときも安心です。

尿路結石に配慮したキャットフードを与える

市販のキャットフードのなかには、普段から猫の尿路結石を予防したい方のために、尿路結石に配慮した総合栄養食があります。これは療法食と違って、健康体の猫向けに作られています。低マグネシウム、低リン、尿pH調整など利尿を促すような工夫がされているのが特徴です。

下部尿路疾患(FULTD)・尿路結石の猫に適したキャットフードの選び方については、次項で詳しく説明します。

キャットフード選び方4つのポイント

下部尿路疾患・尿路結石用キャットフードは、以下の3種類に分けられます。

  • 下部尿路疾患・尿路結石に配慮した総合栄養食(尿路結石ケア・FLUTDケア)・・・予防が目的(健康な猫用)
  • 療法食・・・治療が目的(治療中の猫用)
  • 維持食・・・症状改善後の再発予防(治療後の猫用)

療法食、維持食は必ず獣医の指導のもと与えるようにしましょう。

下部尿路疾患・尿路結石が気になる猫に適したキャットフード選びのポイントは以下の4つです。

カルシウム、リン、マグネシウムの量を抑え、かつバランスが良い

カルシウム、リン、マグネシウムの理想的なバランスは1.2:1:0.08です。これらのミネラル成分の過剰摂取やバランスの崩れが原因で、尿のpHバランスが崩れ結石ができやすくなります。

ただし、マグネシウムが少なすぎるフードはシュウ酸カルシウムを引き起こす可能性があるため、適度な量に抑えられたキャットフードを選ぶことが大切です。また各ミネラル成分がバランスよく含まれるフードであることも重要です。

尿のpHが調整される

尿のpHが酸性あるいはアルカリ性に傾くことで結石ができやすくなります。そのため、フードを食べると尿のpHが中性弱酸性になるよう調整されたキャットフードを選ぶと良いでしょう。

また、猫の年齢によってマグネシウムとカルシウムが結晶化しやすいpHの値が変わってくるため、年齢にあわせてpH調整することも大切です。

高たんぱくで消化が良い

肉や魚など動物性たんぱくの豊富なキャットフードは消化が良く、尿pHを弱酸性に促します。

また、高たんぱくフードを食べると、尿の量が増えるため、尿路結石ケアに良いと言われています。

食は粗蛋白質含量が乾物当たり29%(対照食)および55%(高蛋白食)の2種類のドライフードとした。高蛋白食給与により尿pHが低下する一方、飲水量には差がなかったにもかかわらず尿量が増加した。また、高蛋白食給与により尿中NH4+濃度は増加したものの、Mg2+ならびにPO43+濃度が低下したため、それら イオンの濃度積(ストルバイト活性積)は低下した。このことはストルバイトが結晶化しにくいことを意味し、実際、高蛋白食給与群では尿中ストルバイト結晶の濃度および日量が減少した。

引用:ネコにおける高蛋白食給与が尿中ストルバイト結晶数ならびに尿不溶性有機成分濃度に及ぼす影響

クランベリー、オメガ3脂肪酸、メチオニン配合

ビタミンCが豊富に含まれるクランベリーにはキナ酸が豊富に含まれており、猫の尿路ケアに役立ちます。

クランベリーに豊富に含まれるキナ酸は体内で吸収されると肝臓で変化し、最終的には馬尿酸に変化して尿を酸性に保つ働きがあり、細菌の増殖を抑えるのによいとされています。

引用:日清オイリオクランベリーシリーズ

また、抗酸化作用の高いオメガ3脂肪酸が豊富に含まれているフードも、下部尿路疾患が気になる猫におすすめです。尿をアルカリ性から酸性に促すメチオニンが配合されたものも良いでしょう。

また、尿のpHをコントロールする作用があります。尿がアルカリ性に偏ると、結石の原因となるストルバイトという結晶ができやすくなりますが、メチオニンによって尿が酸性化されるので、FUS(猫泌尿器症候群)の予防効果が期待されています。

引用:日清ペットフード株式会社

猫ねこさん
尿路結石を予防するには、普段から水分やトイレ環境、ストレス、食事などに気を配ることですねぇ。定期検診も大事ですよぉ。
療法食や維持食をお医者さんの指示なしに勝手に使っちゃいけないんですね。勉強になりますっ。
クロベエ
下部尿路疾患の猫におすすめキャットフード

猫の下部尿路疾患(FLUTD)・尿路結石に関するよくある質問

ここでは、猫の下部尿路疾患(FLUTD)・尿路結石に関するよくある質問をまとめています。

なりやすいのはどんなタイプの猫?

尿路結石になりやすいのは以下のような猫です。

  • 遺伝・体質
  • オス猫
  • 3~5歳
  • 長毛種
  • 純血種
  • 肥満気味

親猫が尿路結石にかかったことがある場合、子猫も発症する可能性が高いので、普段から尿路結石に配慮したキャットフードを与えるようにしましょう。

また、オス猫はメス猫と比べて尿管が狭くカーブしているため、尿路結石になりやすいと言われています。

すぐに食事療法を始めた方がいい?

猫の症状がひどい場合は、まず症状を改善する必要があります。食事療法を始めるのは状態が安定してからです。必ず獣医の指示に従って始めるようにしましょう。

予防食はずっと続けるの?

予防食は半年くらいで普通食に戻してもらってもよいですが、医師によっては継続するよう指示されることもあります。

療法食と尿路結石ケアフード、どちらを与えるの?

尿路結石用の療法食は、結石を溶かすことを目的として作られたキャットフードです。食事療法では療法食を与えるようにしましょう。自己判断で与えるのではなく、必ず獣医に診てもらって指示を受けましょう。

市販のキャットフードのなかには、「尿路結石ケア」「FLUTDケア」などと記載のある総合栄養食がありますが、これはあくまで健康な猫向けの予防食なので食事療法では使いません。

療法食と一緒におやつをあげてもいい?

療法食以外の食事を与えると、食事療法の効果が十分に期待できない可能性がありますので、一般のおやつは与えないようにしましょう。ただし、療法食と同じ栄養成分のおやつタイプの療法食なら与えても良いでしょう。

療法食への切り替え方は?

いきなり療法食に切り替えるのではなく、今までのフードに療法食を少しずつ混ぜ、徐々に療法食の割合を増やしていって1週間程度で完全に切り替えるようにすると良いでしょう。

また、症状が悪化して食欲が下がる前に早めに療法食に慣れさせることも大切です。ただし、退院してすぐなどはストレスもかかっているため、その時期に療法食を与えるとなかなか食べてくれないことがあります。まずは慣れ親しんだ今までのフードで猫の気持ちを落ち着けてから、療法食に切り替えるのもひとつの方法です。

療法食を食べてくれないときの対処法は?

療法食を食べてくれないときは以下のような方法を試してみると良いでしょう。

  • 猫の好きなものを少し混ぜてみる(必ず獣医に相談)
  • 手にフードをのせて与える
  • 今までのフードから少しずつ切り替える
  • ドライフードに少しお湯を加えて人肌に温める
  • ウェットフードに変えてみる・ウェットフードをレンジで温める

体調や環境によって食べてくれないこともありますが、2日以上まったく食べない、あまり食事をとらない日が3~5日以上続いている場合などは、すぐに獣医に相談しましょう。絶食が2~3日続くと肝リピドーシスという病気を引き起こします。

療法食がなくなったら追加で同じフードを買って与える?

猫の症状や健康状態などにあわせて食事療法を見直す必要がありますので、必ず定期的に獣医の診察を受け、指示をもらってからフードを与えるようにしましょう。

症状が良くなってきた。療法食はいつまで続ける?同じものをずっと続けていい?

療法食を続けるかどうかについて自己判断は禁物です。必ず獣医に診てもらって指示をあおぎましょう。

また、できやすい結石は猫の年齢や環境などによって変わり、尿石の種類が違うと食事療法も異なります。そのため、必ず定期的に獣医の診察を受けて指導を受けてください。

下部尿路疾患(FLUTD)・尿路結石が気になる猫におすすめのキャットフード

【予防食】カナガン

カナガン

  • マグネシウムが適度に抑えられ、カルシウム:リン:マグネシウムのバランスが良い
  • 尿を酸性に保つキナ酸が豊富に含まれるクランベリー配合
  • チキンが主原料、高たんぱくで消化が良い
価格 4,277円/1.5kg(1kgあたり約2,851円)
原産国 イギリス
第一原料 骨抜きチキン
主な成分 たんぱく質:37.00% 脂質:20.00%以上 粗繊維:1.50%以下 マグネシウム:0.09% 390kcal / 100g

【予防食】シンプリー

シンプリー

  • マグネシウムが適度に抑えられ、カルシウム:リン:マグネシウムのバランスが良い
  • 尿を酸性に保つキナ酸が豊富に含まれるクランベリー配合
  • 抗酸化作用の高いオメガ3脂肪酸配合
価格 4,277円/1.5kg(1kgあたり約2,851円)
原産国 イギリス
第一原料 骨抜きサーモン
主な成分 たんぱく質:37.00% 脂質:20.00%以上 粗繊維:1.50%以下 マグネシウム:0.13% 380kcal / 100g

【療法食】カントリーロードプレシャスサポート F.L.U.T.D.ケア用 食事療法食

プレシャスサポート

  • 尿pH6.5になるよう調整、ストルバイト結石・シュウ酸カルシウムともにケア
  • 粗タンパク40%以上の高たんぱくフードが自然な飲水を促す
  • 適度なミネラルバランスが猫の健康をサポート
価格 1,899円/650g(1kgあたり約2,922円)
原産国 アメリカ
第一原料 サーモン生肉
主な成分 粗たんぱく質:40.00% 粗脂肪:15.00%以上 粗繊維:7.00%以下 386kcal / 100g

【療法食・維持食】ヒルズ プリスクリプション・ダイエット c/d

プリスクリプションダイエットマルチケアc/d

  • 尿路結石の治療食・維持食、治療後も継続的に使える
  • マグネシウム、リン、カルシウムを調整しストルバイト結石・シュウ酸カルシウム・特発性膀胱炎をケア
  • 抗酸化作用の高いオメガ3脂肪酸配合
価格 3,565円/2kg(1kgあたり約1,782円)
原産国 チェコ
第一原料
主な成分 たんぱく質:34.10% 脂質:16.50%以上 粗繊維:1.00%以下 マグネシウム:0.069% 386.9kcal / 100g

【療法食・維持食】ロイヤルカナン pHコントロール オルファクトリー

ロイヤルカナンpHコントロールオルファクトリー

  • 今までの療法食を食べない猫のために食欲をそそる香りをプラス
  • 尿pHをアルカリ性から酸性へ促すメチオニン配合
  • ミネラルバランスを調整し、ストルバイト結石・シュウ酸カルシウムをケア
価格 3,647円/2kg(1kgあたり約1,824円)
原産国 フランス
第一原料
主な成分 たんぱく質:36.9g 脂質:12.7g 食物繊維:15.7g マグネシウム:0.08g(単位/400kcal) 347kcal / 100g

まとめ

猫が尿路結石になる原因・治療法や予防法、FLUTD・尿路結石用キャットフードの選び方については以下のまとめを参考にしてください。

  • FLUTDとは猫の下部尿路疾患の略
  • 猫がかかりやすい尿路結石はストルバイト結石とシュウ酸カルシウム
  • ストルバイト結石は尿がアルカリ性に傾くことでできる
  • シュウ酸カルシウムは尿が酸性に傾くことでできる
  • 猫に必要なミネラルは極端に制限すると健康に害を及ぼす
  • マグネシウムを抑えるとストルバイト結石には効果的だがシュウ酸カルシウムを引き起こす可能性がある
  • 猫の尿路結石の原因は食生活、水分不足、環境、ストレスなど
  • 尿が出ず尿毒症になったら命の危険もあるのですぐに受診が必要
  • ストルバイト結石の治療法は主に食事療法、場合により投薬や手術を行う
  • シュウ酸カルシウムの治療は手術のみ
  • 結晶の状態ならば食事療法やサプリなどでも対応可能
  • 手術になると治療費が高額になるため日頃から尿路結石を予防することが大切
  • FLUTD・尿路結石に配慮した総合栄養食と療法食・維持食は別物
  • 療法食・維持食は必ず獣医の指導のもと与える
  • ミネラル成分を適度に抑え、なおかつバランスが良いキャットフードが効果的
  • 尿のpHは年齢にあわせて調整
  • 高たんぱくフードは尿pHを弱酸性にし、尿量も増える
猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 エディター
ふくふく動物病院 院長 平松育子
【監修】ふくふく動物病院 院長
平松育子
京都市生まれ
山口大学農学部獣医学科(現 山口大学共同獣医学部)卒業/山口県内の複数の動物病院にて勤務/2006年3月3日 阿知須にてふくふく動物病院開業
ふくふく動物病院
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