- キャットフードは正しく保存しないと味や風味が落ちてしまうんですよぉ。ドライフードもウェットフードも開封前は、冷暗所で保存しましょう~。いったん封を開けたら必ず密閉保存することが大切。ウェットフードは傷みやすいので冷蔵保存して、翌日までに食べきりましょう~。
猫ねこ部ディレクターとして猫に関する様々な情報をご提供するなか、特に猫の健康に直結する食事に関する知識を深めるため、ペットフード販売士資格を取得。様々な種類の猫や状況などに合うフードの提案、情報発信を行います。
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ペットフード販売士:一般社団法人ペットフード協会が認定している認定資格で、ペットフードに関する様々な知識及び情報を習得したペットフードの専門家です。ペットの適正な発育と健康維持・増進に寄与します。
キャットフードの味や風味を保つためには、正しい方法で保存することが大切!
保存方法を誤ると、キャットフードが酸化してしまい、猫の健康に悪影響を及ぼします。
ドライ、ウェットともに開封前は温度変化の少ない冷暗所で保存。
開封後のドライフードはなるべく空気に触れないよう密閉保存が基本です。
開封後のウェットフードは、別の器に移し替えて冷蔵保存、翌日までに食べきってくださいね。
今回はキャットフードの正しい保存方法をドライフード、ウェットフードにわけて徹底解説!
キャットフードの酸化についても詳しく説明します。
キャットフードの酸化とは
キャットフードに多く含まれる脂質は酸素にふれると酸化し始めます。
酸化とは物質の性質が変わってしまうことです。
脂質が酸化すると過酸化脂質と呼ばれる悪玉コレステロールに変化し、徐々に体内に蓄積されていきます。悪玉コレステロールは、アレルギーや動脈硬化、ガンなどの原因になると言われています。
酸化すると味やニオイが変わり栄養価が下がる
キャットフードが酸化すると味やニオイが変わり、栄養価も下がります。猫はニオイに敏感なので、酸化したキャットフードには食いつかなくなります。
ドライフードは酸化しても見た目の変化がほとんどない
キャットフードには、カリカリと呼ばれる硬い食感のドライフードと、水分量の多いウェットフードがあります。
ウェットフードは酸化すると色が変化しますが、ドライフードは見た目の変化がほとんどありません。しいて言えば、少しベタつきがある程度です。
酸化を防ぐには適切な方法で保存することが大切
ドライフードもウェットフードも開封前は密封された状態で販売されています。しかし、未開封であっても袋の中に空気がある以上、多少の酸化は避けられません。
また、誤った保管場所や保存方法も酸化を進めてしまう要因となるため、適切な方法で保存することが大切です。
- キャットフードは空気にふれると味や風味が変わってしまうので、保存方法がとっても大事なんですよぉ。
- 酸化したフードは美味しくないですもんね!せっかく美味しいごはんが、保存方法のせいで美味しくなくなっちゃったら悲しいですっ。
ドライフードの保存方法
ここでは、ドライフードの適切な保存方法について説明します。
開封前・開封後ともに温度変化が少なく高温多湿を避けた冷暗所で保存
ドライフードは、開封前・開封後とも以下のような場所で保存することが大切です。猫がイタズラをして食べてしまわないよう、猫の手の届かないところに置いておきましょう。
- 高温多湿ではない
- 温度変化が少ない
- 直射日光が当たらない
高温多湿ではない
キッチンの下や洗面所などは湿度が高いため保管場所には適していません。また、温度が高い場所では、たとえ未開封であっても酸化してしまいます。床下収納、パントリー、食器棚などの冷暗所がおすすめです。
特に真夏や梅雨の時期は部屋の中が高温多湿になりやすいので、エアコンや除湿機などをうまく活用しましょう。
温度変化が少ない
1日の温度変化が少ない場所で保存することが大切です。冷蔵庫は扉の開け閉めで結露が生じ、湿気やカビの原因になるため避けましょう。
直射日光が当たらない
直射日光が当たる場所に置いておくと、未開封であっても袋の中の温度が上昇し酸化してしまいます。直射日光が当たる窓際などは避けましょう。
開封後は空気に触れないよう密閉して保存
開封後はなるべく空気に触れないよう密閉して保存することが大切です。開封後のキャットフードの保存方法は以下の通りです。
保存用袋止めクリップを使う
袋の口を輪ゴムなどで止めて保存すると、袋の中に空気が入り込み酸化が進んでしまいます。なるべく他の容器やジップロックなどに移し替えるのがおすすめですが、購入した袋のまま保存する場合は、袋の中の空気を抜いて保存用の袋止めクリップでしっかり袋の口をとめましょう。
小分けにしてジップロックに入れる
1回分、もしくは1日分など小分けにしてジップロックに入れて保存します。その際、しっかり空気を抜いて、脱酸素剤やシリカゲルなどを入れておくと良いでしょう。ジップロックで小分けしたものをフードストッカーに入れておくとさらに酸化を防ぐことができます。
小分けにして真空保存する
酸化を防ぐには真空保存が最も効果的です。家庭用真空パック器を利用すれば簡単にキャットフードの真空保存ができます。専用ロール(袋)が必要な場合が多いですが、なかには市販のナイロンポリ袋を使えるものもあります。小分けにして真空保存した袋をフードストッカーに入れておくとさらに酸化を防ぐことができます。
関連記事:キャットフードの真空保存
密閉容器に入れて保存する
ビン、缶、プラスチックなどの密閉容器に入れて保存する方法もあります。便利なのは袋ごと密閉容器に入れて保存できるフードストッカーです。袋のチャックを閉めてストッカーに入れると二重で密閉できるのでさらに酸化を防ぐことができます。
また、キャットフードを入れてダイヤルをまわすと必要な分量だけ出てくるフードディスペンサーなら、フタの開け閉めがないぶんさらに酸化を防ぐことができます。フードディスペンサーのなかには、決まった時間に設定した量のフードが出てくる自動給餌器もあり、家を留守にしがちな飼い主さんにおすすめです。
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賞味期限内に食べきれない場合は冷凍保存
開封後、賞味期限内に食べきれない場合は小分けにして冷凍保存しましょう。解凍する際は食べる前日に冷蔵庫に移し自然解凍しましょう。電子レンジで解凍すると味が落ちてしまうので避けましょう。
開封後のドライフードの賞味期限は約1ヶ月です。
関連記事:キャットフードの賞味期限と注意点
- ドライフードは開封前も開封してからも常温で保存してくださいねぇ。ただししっかり密閉することがポイントですよぉ。
- 冷蔵庫に入れるのもアリかと思ってました!常温でいいんですね。とにかく空気にふれないようにする、と。勉強になりますっ。
ウェットフードの保存方法
ここでは、ウェットフードの適切な保存方法について説明します。
開封前は温度変化が少なく高温多湿を避けた冷暗所で保存
開封前のウェットフードは、ドライフードと同じく以下のような場所で保存することが大切です。
- 高温多湿ではない
- 温度変化が少ない
- 直射日光が当たらない
開封後は別の器に移し替えて冷蔵庫で保存(翌日までに食べ切る)
水分量の多いウェットフードは傷みやすいため、出しっぱなしにするのは禁物です。
なるべくその日のうちに食べきるのがベストですが、1回で食べきれない場合は別の器に移し替えて冷蔵庫で保存しましょう。ただし、翌日までには食べきるようにしましょう。
やむを得ず1日で食べきれない場合は冷凍保存(3~4日)
翌日までにどうしても食べきれない場合は、1食分をラップに包んで冷凍保存もできますが、少なくとも3~4日で食べきるようにしましょう。
解凍する際は食べる前日に冷蔵庫に移し自然解凍しましょう。電子レンジで解凍すると味が落ちてしまうので避けましょう。
開封後のウェットフードの賞味期限は約1日です。
- ウェットフードは傷みやすいので最低でも翌日までに食べきってくださいねぇ。保存するときは別の器に移し替えて冷蔵庫に入れましょう~。
- 水っぽいのですぐに腐っちゃいますもんね。出しっぱなし、、、たまにあるんで夏場は特に気をつけないとっ。
まとめ
キャットフードの酸化、保存方法については以下のまとめを参考にしてください。
- キャットフードが酸化すると味やニオイが変わり栄養価が下がる
- 酸化したドライフードは見た目ではあまり変化がない
- 酸化したキャットフードを食べると猫の健康に影響が出る
- キャットフードの酸化を防ぐには適切な方法で保存することが大切
- ドライフードは開封前・開封後ともに温度変化が少なく高温多湿を避けた冷暗所で保存
- 開封後のドライフードは密閉して保存
- 密閉保存の方法はジップロック、真空パック、フードストッカーなどの密閉容器
- 開封後のドライフードを賞味期限内に食べきれないときは小分けにして冷凍保存
- 冷凍したフードは食べる前日に冷蔵庫に移し自然解凍
- 開封前のウェットフードは温度変化が少なく高温多湿を避けた冷暗所で保存
- 開封後のウェットフードは別の器に移し冷蔵庫で保存し翌日までに食べきる
- 翌日までに食べきれないときは小分けにして冷凍保存し3~4日以内に食べきる
- この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。
猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフにした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。