- みなさん猫の爪切りうまくできていますかぁ?爪切りって、われわれ猫にとっても、飼い主さんにとっても、ちょっとドキドキレベルの高いケアですよねぇ。今回はそんな爪切りについてご説明しますよぉ。
いつもはとってもおとなしい猫も爪切りのときだけは豹変!暴れてひっかかれてトラウマ!もう無理~!そんな経験ありませんか?
それでも飼い主としては伸ばしっぱなしで放置、というわけにもいきませんよね。どうにか上手く爪切りできる方法はないかと悩む飼い主も多いもの…。
そこで今回は爪切りに自信のない飼い主さんへ、爪切りのコツや上手く切る方法をご紹介。そもそも猫に爪切りって必要なの?そんな疑問にもお答えしますよ。さぁ!これで猫もあなたもノンストレス爪切り!
猫の爪切りは必要?
まずそもそも室内飼いの猫にとって爪切りは必要でしょうか?答えは…
- 室内で過ごしやすくするためには必要である
- 爪とぎをしてても爪切りは必要である
早速その理由についてご説明していきます。
室内で猫が過ごしやすくするためには必要
野良ちゃんの場合は木登りやケンカなどに長い爪が役立つのですが、室内飼いの猫に長い爪は必要ありません。
爪を伸ばしたままでいると、引っかかれて飼い主がケガをする可能性はもちろん、猫自身も爪が折れてケガをする原因に。肉球に刺さり痛みや化膿などを伴うことも。また家具や壁の損壊など様々なトラブルも発生しやすいので、定期的な爪切りが必要です。
爪とぎは古い爪を剥がし鋭く保つために行うもの
「あれ?猫って自分で爪とぎしているから、爪切りは必要ないんじゃない?」と思われる人もいるかもしれませんが、爪とぎと爪切りでは役割が違います。
- 爪とぎ=何層にもなっている猫の爪をとぐことで古い爪を剥がしている
- 爪切り=爪とぎによって尖った部分及び伸びた部分をカットする
爪とぎをしていても爪切りは必要です。定期的にカットしてあげましょう。
関連記事:爪とぎのしつけ方や爪とぎ対策
爪切りの方法とコツ
では爪切りの方法、そしてコツをご紹介していきます。
爪切りの方法
さあいよいよ爪切りを実践!以下の流れで行っていきましょう。
- 後ろから抱っこして、爪切りを持つ手と反対の手で猫の足をそっと持つ
- 指で肉球をぷにっと優しく押す
- 根元のピンク色のところは神経!ピンクの部分から1.2mm外側をカット
- カットできたらたくさん褒めてあげる
爪切りのコツ
- 猫がリラックスしているときに行う
- 時間をかけない
- 思い切って一度で切る
- 足を持つときは優しく
猫がリラックスしているときに行う
嫌がっているのに体を無理に押さえて…という爪切りでは、猫はもちろん飼い主さんも辛いですよね。猫がまったりとくつろいでいるときが狙い目です。やさしく声をかけ安心させ、リラックスしているときに行いましょう。寝ているときでもOKですよ。
時間をかけない
時間をかけずさっとカットしてしまいましょう。猫が爪切りに気をとられないことが成功するポイント。のんびり、じっくりではなく短時間で。
また10本全部切るのではなく「今日は3本だけでOK」といった楽な気持ちで臨むことも大切です。
思い切って一度で切る
じわじわは禁物!思い切って一度でさっと切りましょう。例えば犬なら1本の爪に対し面取りも行うので少しずつ何度も切ることになりますが、猫はスパンと一回のカットでOK。
またできるだけ短く切りたい気持ちも分かりますが、慣れるまでは先端の尖った部分のみでいいでしょう。短時間で済ませ、猫にできるだけストレスを与えないことが大切です。
足を持つときは優しく
足を持って爪をだすときに強く押す必要はありません。足をギュッと引っ張られたり押さえられることを猫は嫌がりますよね。足をそっと持ち、優しくぷにっと押すだけでも爪はでてきますよ^^。
- 優しくぷにっとですよぉ。これらの順序や4つのコツをしっかり押さえていけば、徐々に爪切り成功率も上がるでしょう。
爪切りを嫌がる時の対処法
どうしても抵抗する…逃げてしまう…慣れないうちはよくあること。そんな時は以下の対処をしていきましょう。
- 嫌がる素振りを見せたらすぐにやめる
- 体全体をバスタオルで包む
- 撫でられて嬉しいところから触っていき徐々に足元へ
- どうしても無理な場合は動物病院につれていく
嫌がる素振りを見せたらすぐにやめる
嫌がっているのに無理やり押さえつけて爪切り決行…それではこの先もずっと爪切りを嫌いになってしまうでしょう。まずは猫の気持ちを尊重してあげてください。嫌がったらすぐにやめることが大切です。
体全体をバスタオルで包む
体をバスタオルなどでくるんであげると落ち着いておとなしくしてくれる子もいます。人間の赤ちゃんもタオルなどで全身を包むとすーっと落ち着いて眠りにつく場合がありますが、猫にも同じ効果がみられます。
また猫はもともと狭いところが好きという習性があるので、タオルに包まれる=狭い場所という感覚を持ち、落ち着いて爪切りをさせてくれる、そんな子も多くいます。なお引っかき防御にもなりますよ。
撫でられて嬉しいところから触っていき徐々に足元へ
ちょっと足から離れてみて、背中、首、お腹など、我が子の好きな場所をどこでもいいので喜んでくれるまで撫でてあげましょう。それからだんだんと足へ。
しかしすぐに足先とはいかずに、まずは足のマッサージをしたり、肉球をぷにぷにしたり、少しずつ足先に触れていくようにしましょう。
どうしても無理な場合は動物病院につれていく
暴れて怪我をしてしまったり、猫と飼い主の信頼関係にひびが入ってしまうことは避けたいところ。どうしても嫌がって無理だと判断した場合は、動物病院で爪切りをしてもらいましょう。案外動物病院にきたとたんおとなしくなる子もいます。いざというときには無理をせずプロにお任せしましょう。
よくある質問
- もし切りすぎて血が出てしまっても、慌てないで対処することが大切ですよぉ。
- さすがいつも冷静な猫ねこさんっ。ボクならひゃーとなってしまいますが、確かに飼い主さんが落ち着いてくれていたらドキドキもおさまりますねっ。爪切りが大切ということもよく分かったので、これからボク、爪切りがんばりますっ。
まとめ
今回は猫の爪切りの必要性や方法、コツなどをご紹介しました。猫の爪切りは、慣れも知識も必要です。そのため少々ハードルが高いと感じてしまう飼い主さんも多いと思いますが、今回ご紹介したポイントを守れば少しずつ慣れていきますよ。
定期的な爪のケアで猫の健康と快適な生活を手に入れましょう。
- 爪切りは室内で過ごしやすくするためにも、爪とぎをしている子にも必要である
- 爪切りの方法は、後ろから抱っこ→肉球を押す→根元のピンクから1.2mm残して切る→たくさん褒める
- コツは猫がリラックスしているときに、時間をかけず、一度で切る、そして優しく持つ
- 嫌がったらすぐにやめる、体全体をバスタオルで包む、一旦爪切りから離れて好きなところを撫でる、無理なら動物病院へ
- 子猫は生後1、2か月過ぎから、ハサミタイプの爪切りがおすすめ
- 人間用の爪切りでも代用は可能だが向きに気を付けて、慣れないうちは猫用の爪切りで
- 出血したら圧迫して止血、ペット用止血剤の利用も可、血が止まらなければ動物病院へ
- 【監修】獣医師・YICビジネスアート専門学校ペット科講師
平松育子京都市生まれ
山口大学農学部獣医学科(現 山口大学共同獣医学部)卒業/2006年3月-2023年3月ふくふく動物病院院長を務める/現在は勤務獣医師として自分の可能性にチャレンジ中
- この記事を書いた人
ほりえかよこ
猫ねこ部編集室 ライター猫のお役立ち、猫との暮らすための記事など「ニャイフスタイル」記事担当。
猫と暮らすためのヒントや飼い主さんのお悩みに寄り添った記事などを楽しくお届けするほか、キャットインストラクター坂崎清歌さんや猫カフェへの取材も行う。
主婦の視点を生かし、「猫×ライフスタイル」により共感がわくアイデアづくりを目指している。