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保護猫のわ通信Vol.7|さまざまなボランティアのかたち

猫ねこさん

活動費を支えるフリマボランティア

東京から山梨県・忍野(おしの)村(山中湖の隣村)へ移住してきて11年というUさん。ご主人をを亡くし大阪で一人暮らしをしていたお母様の身を案じ、一緒に暮らすことに。Uさんのご主人の提案もあって、自然豊かなこの場所へ越してきたという。

小さいときから動物に囲まれて育った。移住の際動物病院を探していて、たまたまねこねっと山中湖代表と知り合い、ボランティアを始めたのだとか。

現在、Uさんが主に行っているのは活動費を支えるフリーマーケットの開催。10年前山中湖情報創造館からスタートし、徐々にその活動スペースを広げてきた。

4月から11月までは月に2回(第2・第4日曜)道の駅富士吉田にて開催。その他、地域の障害者施設や市町村のお祭り、、、そして今年度は河口湖ショッピングセンターBellでも出店。昨年4月から12月までの売上は、前年に比べ約20万円近く増えたという。

フリマ

▲長いときは4日間連続の開催に。衣類、食器、骨董品。。。など品物はさまざま。

Uさんを含めフリマ隊は約6人。最年長はなんと80歳だとか!でもみんな年齢を感じさせないパワーのある方ばかりとUさんは話す。

「ずっと犬の保護活動をしていた人とか、犬を飼っている人とか。。。考えたらそこまで猫派はいないんですけど、こういう活動があることを知って興味を持って、周りの人にも伝えてくれて。”これもねこねっと山中湖の活動のひとつ、できるかぎり続けていこうね”と言ってくれています。」

ボランティアを始めた当時は東京と山梨を行き来していたため不安もあったそうだが、「できることをやってもらえれば」という代表の一言でUさんの人生は大きく変わったという。

フリマ

「フリマレディースたちは、フリマを通していろんな人と交流できることをとても喜んでくれていて。。。今じゃどっぷりと浸って楽しんでくれています。みんなおしゃれもバンバンしてて本当に元気なんです^^」

ねこねっと山中湖のボランティア活動は猫のお世話をするだけじゃない。こうした活動も保護猫活動を支える大きな力となっているのだ。

地域の方々の相談役もこなす

Uさんの活動はフリマだけにとどまらず、今では、地域の猫問題で困っている方の相談を受け仲介する役割も担っているという。

「私たちにどう聞いていいものか分からない方もたくさんいらっしゃるんですよね。そういった方と”ご近所さんとして”話をしてもらって、『山中湖にこういう団体があるよ』とお話を繋いでもらっています。」と保科さん。

忍野村や道志村は近隣に比べて猫の相談が極端に少ないという。それはなぜか…。共通しているのは二つのエリアには川が近くに流れていること。信じがたいことに、「いらない」猫を川に流してしまう、ということが昔から当たり前のように行われてきたエリアなのだという。つまり、「自分たちで処分していたから」相談するほどのトラブルにもならなかったわけだ。

ピッピ

Uさんはこうした現状にとてもショックを受けたという。「なんとか猫の命を救いたい」そんな思いで、地域の方からの声を吸い上げTNR(※)を進めていくことに。

ある現場では餌やりさんの協力のもと、2年間で30匹くらいの不妊手術を行ったという。餌やりさんとのコミュニケーションを大切に信頼関係を築いていった結果、今では「このエリアにも未去勢の猫がいるので手術しましょう」と積極的に情報を寄せてくれるようになったという。

エイミー

「地元の方同士の繋がりはとても深いので、そういう方が動いてくださるっていうのはとても大きいですね。ただ、これも彼女がしっかり地元に根付いてコミュニケーションを取れているからこそできることなんです。」と保科さんは話す。

今でこそ「猫は完全室内飼いで」と環境省からもガイドラインが示されているが、昔は室内外を自由に出入りするのが当たり前な世の中だった。いまだに「家の中で動物を飼う」という感覚のない人が多い地域もある。特に高齢者の人ほどこだわりが強く、理解してもらうのが難しいというのが現状のようだ。

※TNR・・・外で暮らす猫を捕獲し(Trap)、不妊手術を行い(Neuter)、元の場所に戻す(Return)一連の活動のこと。

地域猫の餌やり当番

こうした活動に加え、UさんはTNRでリリースしたさくらねこたちへの餌やり当番も行っているそう。

当番制で餌やりをする曜日を決め、一日一回餌やりへ。メインで活動している5人で連絡を取り合い行っているという。また、別荘へ来る度に餌やりを手伝ってくださる心優しいご夫婦もいるとか。

「さくらねこがふっくらしているのを見ると安心ですね。ご飯をしっかり食べてさえくれれば、山中湖の寒い冬も凌ぐことはできるので。」

今では、車のエンジン音を聞くと「待ってました!」と言わんばかりにお出迎えしてくれるのだとか^^こうしてリリースしたあともフォローを欠かさないことで、さくらねこは幸せに生きていくことができるのだ。

ときには、いつも餌場に来る猫が瀕死の状態で弱ってしまっている場合も…。外の環境は想像以上に厳しい。体が弱っていればなおさら野生動物の格好の餌食となってしまう。そのようなときには、「最期はせめて暖かいところで。。。」と餌やりボランティアのメンバーが家に連れて帰り看取ることもあるのだという。