- 子猫時代は白かったのにいつの間にかお顔やしっぽが真っ黒に。。。シャム猫の毛色ってとっても不思議ですよねぇ。今回はそんなシャム猫の魅力にたっぷり迫りますよぉ。
ブルーの瞳と長くしなやかな体つきで、美しく気高い猫として愛されるシャム猫。
気品あふれるその見た目とは裏腹に、意外と甘えん坊でイタズラ好きな一面も。
成長するにつれて色濃く「焦げていく」姿も愛らしいですよね!
今回は、そんなシャム猫の特徴や性格、飼い方のポイントを中心にご紹介します。
実際にシャム猫を飼っている飼い主さんにもお話を伺いましたので、これから迎えようと思っている方は是非参考にしてくださいね。
ルーツ
シャムとはタイ王国のかつての呼び名。その名の通り、シャム猫はバーミーズやコラットとともにタイ王国に古くからいた猫と言われており、14世紀頃のアユタヤ王朝時代の書物にも登場していたと言われています。3種類の猫のうち、最も”高貴な存在”として扱われていたのがシャム猫。タイの王室や貴族、寺院など由緒ある血筋を持つ人しか飼うことを許されなかったといいます。
そんな「門外不出」とされていたシャム猫が、世界に知られることとなったのは1885年のこと。その前年、バンコクのイギリス領事館に勤めていたゴードン氏が帰国する際、シャム王朝(タイ王国)からペアのシャム猫が贈られました。そして翌年、その猫はロンドンで行われたキャットショーで紹介されるとたちまち人気を博し、多くの賞を受賞しました。
1890年代に入ると、シャム猫はイギリスからアメリカへ輸出されるようになり、世界的にも有名な人気猫種に。ちなみに、日本にシャム猫がやってきたのは、明治後期頃。シャム猫と呼ぶのは日本だけで、海外では「サイアミーズ(Siamese)」と呼ばれています。原産国のタイでは、月のダイアモンドを意味する「ウィチアンマート」とも呼ばれているとか。
二度の世界大戦により一時は個体数が激減しましたが、ブリーダーの努力によって絶滅の危機を回避。この時に、昔からの丸くがっしりとした体型(トラッドスタイル)とスリム体型(モダンスタイル)に分かれて繁殖が進んでいきました。現在主流となっているのはモダンスタイルの猫で、キャットショーで紹介されるのもこちらです。
特徴
ではさっそく、シャム猫の主な特徴を見ていきましょう。
- 頭の形|直線的なくさび型
- 目|中くらいのアーモンド型でブルーのみ
- 毛|シルクのような光沢のある短い毛、4つのポイントカラー
頭の形|直線的なくさび型
頭の形は直線的なくさび型で、横から見ると、額から鼻の先までのラインはまっすぐ。顔に対して耳は大きく、先端がとがっています。
目|中くらいのアーモンド型でブルーのみ
目は中くらいの大きさでアーモンド型。目の色は宝石のサファイアのようなブルーのみです。
毛|シルクのような光沢のある短い毛、4つのポイントカラー
- 毛種:短毛種
- 毛色:シール、チョコレート、ブルー、ライラック
- パターン:ポインテッドのみ
シャム猫はお手入れのしやすい短毛種で、まるでシルクのような光沢があるのが特徴。毛の生え方はトップコートのみのシングルコート。保温性がないので寒がりの子も多いようです。
また、シャム猫と言えば、顔や手足、両耳、しっぽなどに色がつく独特の「ポイントカラー」が大きな特徴。最も多いのは、黒に近い焦げ茶色の「シールポイント」ですが、そのほかにもミルクチョコレートのような色合いの「チョコレートポイント」、青みがかったグレーの「ブルーポイント」、ブルーポイントよりもさらに薄い「ライラックポイント」の4種類があります。
成長するにつれて色が濃くなるのはなぜ?季節によって毛色も変わる?
つい最近、Twitterのハッシュタグ「シャム猫の色変わりすぎ選手権」で、成長につれて全体的に色が濃くなる(見事に焦げた)シャム猫の比較写真が話題となりました。「本当に同じ猫なの?」と二度見してしまうような毛色の変化に「シャムシャム詐欺」などの声も^^
なぜ、こうした毛色の変化が起きるのかというと、そこには「サイアミーズ遺伝子」と呼ばれるシャム猫の遺伝子が関係しているのだとか。この遺伝子は温度の影響を受けやすく、体温が高いと色素形成が抑えられ、体温が低いと色素が正常に形成されるという特徴があります。そのため、体温の高い胴体は白くなり、体温の低い体の末端部分(顔や手足、耳、しっぽなど)は色が濃くなります。
子猫のうちは体温が高いため全身真っ白ですが、成長するにつれて体温が下がるのでポイントカラーが現れ、全体的に色が濃くなるのです。
温度に応じて体の色が変わるわけですから、「気温の高い夏は白っぽくなり、気温の低い冬は濃い色に」と季節によってもシャム猫の毛色は変化します。
- 子猫のときは真っ白だったのに、今じゃすっかり真っ黒なんてことも珍しくないシャム猫さん。温度によって毛色が影響を受ける遺伝子を持ってたからなんですねぇ。
- 全然別人!みたいな猫さんいますもんねぇ^^夏と冬でも違いがあるなんてっ!よーく観察してみよっ。
大きさ
続いては、シャム猫の大きさについて。
- 体型|オリエンタルタイプ
- 体長|約25~27cm
- 体重|オス約3~4kg メス約2~3kg
シャム猫は、全体的に細身ですらりとした「オリエンタルタイプ」と呼ばれる体型です。手足が長くスレンダーな体つきで「美しく気高い」印象ですが、運動量は多く意外と筋肉質。細くしなやかなしっぽもとてもエレガントな雰囲気です。
こうした体型のシャム猫は「モダンスタイル」と呼ばれますが、アメリカから日本に入ってきたばかりの頃のシャム猫は、丸顔でがっしりとした「トラッドスタイル」と呼ばれる体型でした。気高い印象とはまた違った愛嬌のある雰囲気が愛らしいですね。
性格
続いてはシャム猫の性格について。個体差はありますが、以下のような性格の猫が多いと言われています。
- 人と触れ合うことが大好きな甘えん坊
- 飼い主さんに鳴いてアピール
- 活発でいたずら好き
- わがままで気難しい一面も
気品あふれる見た目からクールな印象があるかもしれませんが、実は人と触れ合うことが大好きな甘えん坊さん。最初は警戒心を持っていても、慣れるとひざなどに乗ってきて甘えてきてくれます。飼い主さんに向かって鳴いてアピールすることも多いので、しっかりコミュケーションをとってあげたいですね。
また、運動量が多く活発でいたずら好きな一面も。おもちゃなどを使ってたくさん遊んであげると喜んでくれるでしょう。
少しわがままで気難しいところもありますが、それも個性と受け止めて、愛情を持って接してあげてくださいね。
- クールそうに見えて実はとっても人懐っこい甘えん坊さん。いたずら好きっていうのも意外ですねぇ。
- あの見た目で甘えん坊さんとかっ。ギャップがたまりませんっ^^
かかりやすい病気
続いて、シャム猫がかかりやすい病気について見ていきましょう。
- 眼球振盪(がんきゅうしんとう)
- 角膜黒色壊死症(かくまくこくしょくえししょう)
- 進行性網膜萎縮症(しんこうせいもうまくいしゅくしょう)
- 幽門狭窄(ゆうもんきょうさく)
- ウールサッキング
- 斜視
- 先天性難聴
眼球振盪(がんきゅうしんとう)
自分の意思とは関係なく、眼球が動いたり揺れたりする病気で、眼振(がんしん)とも呼ばれます。生まれつきのものであれば日常生活に支障をきたすことはありませんが、神経や筋肉の病気が原因の場合もありますので、気になる様子が見られたら獣医師に相談しましょう。
角膜黒色壊死症(かくまくこくしょくえししょう)
黒目の部分を覆っている角膜に黒い斑点が見られる猫特有の目の病気です。シャム猫以外では、ペルシャ・ヒマラヤン・バーミーズなどがかかりやすいと言われています。
外傷や猫ヘルペスウイルス感染が原因のひとつと言われているので、外猫と接触をしないよう室内飼いを徹底し、ワクチン接種を行うことが予防策となります。ごく軽度の症状であれば、抗生剤の点眼などで改善しますが、状態によっては角膜の病変部を切除する外科的治療が行われることも。
日頃から、顔周りや目の状態に気を配り、少しでも異常が見られたら早めに獣医師に相談しましょう。
関連記事:【獣医師監修】猫のワクチンの疑問にお答えします!室内飼いの猫も必要?接種時期は?
進行性網膜萎縮症(しんこうせいもうまくいしゅくしょう)
進行性網膜委縮症は、目の内側にある網膜が変形して薄くなり、徐々に視力が落ちていく病気です。発症すると以下のような症状が見られます。
- 初期|夕方から夜にかけて目が見えにくくなる
- 明るい場所でも瞳孔が大きく開いている
- 暗い場所を怖がる
- おもちゃを追う遊びをしなくなる
- 高いところに登らなくなる
- 物にぶつかったり段差につまずいたりする
- 進行すると|昼夜問わず目が見えなくなり完全に失明してしまう
猫では非常に稀な病気ですが、遺伝性もしくは後天的な原因で発症すると言われています。現在はキャットフードの品質が高まったため、栄養不足を原因とする後天性の進行性網膜萎縮症はほぼ見られなくなっています。
少しでも視力低下が疑われるような症状が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。
幽門狭窄(ゆうもんきょうさく)
胃の出口(幽門部)の筋肉または胃粘膜の異常で、胃から十二指腸への排出機能が困難になる病気です。先天性と後天性がありますが、シャム猫は先天性のことが多く、特にオスの発生率が高いと言われています。発症すると以下のような症状が見られます。
- 慢性的な吐き気
- 食欲不振・体重減少
- 嘔吐
内科的治療と外科的治療がありますが、十分な効果が得られるのは、狭くなった幽門を広げる手術です。
明確な予防法はありませんが、嘔吐を繰り返したり食欲不振が続くような場合は、早めに動物病院で診てもらいましょう。
ウールサッキング
ウールサッキングとは、羊毛(ウール)を吸い込む(サッキング)という意味。ウールに限らず、ビニールやダンボール、スポンジや輪ゴムなど、さまざまなものを口に入れる行動を猫のウールサッキングといいます。
原因ははっきりと分かっていませんが、シャム猫などの東洋系猫種に多く見られる遺伝性要因のほか、ストレスなども関係していると言われています。
なるべくストレスのかからない環境づくりとかじってしまう物を撤去することが、予防法となります。また、ウールサッキングの行動を始めようとしていたら、手をたたくなど音をたてて制止し、おもちゃなどで遊ばせるなど他の行動を促してあげましょう。怒ったり叩いたりするのは禁物!上手くできたらご褒美をあげるなど褒めてあげることが大切です。
斜視(しゃし)
物を見る時に、両目の視線が向かわず、片目が内側(内斜視)や外側(外斜視)などに向かってしまう遺伝的な病気です。シャム猫をはじめ、バーマン、ヒマラヤン、トンキニーズなどのシャム系猫種に多いと言われています。
先天的な斜視の場合、猫自身が上手く調整しているため、日常生活に支障はありません。
先天性難聴
白い猫や青い目を持つ猫は、先天的な難聴になる確率が高いと言われています。
飼い主さんの呼びかけに反応しないなどの症状が見られたら、獣医師に相談しましょう。
- シャム猫さんの目はとっても素敵なブルーですけど、遺伝的な目の病気もいくつかあるんですねぇ。ちょっとでも気になることがあったら、獣医師さんに相談しましょう~。
- 予防が難しい病気もありますけど、日頃からしっかり猫さんの様子を見て早めに気づいてあげたいですねっ。
飼い方
シャム猫を飼うときには、以下のような点に注意しましょう。
- 運動ができる環境を整える
- 一緒に遊ぶ時間を確保
- 寒い時期は特に室温管理に気を配る
- 良質なたんぱく質を含むフードを
運動ができる環境を整える
運動量が多く活発なので、思いきり運動ができる環境を整えることが大切です。十分なスペースを確保し、高さのあるキャットタワーなどを置くと良いでしょう。
ただし、いたずら好きな一面もあるので、落とすと壊れてしまうようなもの、毒性のある観葉植物などは置かないよう注意を。誤食に繋がるような細かいものもしまっておきましょう。
家具に保護材をつけるなど安全に走り回れるような工夫も大切です。
一緒に遊ぶ時間を確保
飼い主さんに甘えることが大好きなので、できるだけ毎日おもちゃなどを使って一緒に遊ぶ時間を作ってあげましょう。性格には個体差もありますが、比較的自宅にいる時間が多い人に向いている猫と言えるかもしれません。
また、おしゃべりも大好きなので、呼びかけられたらしっかり応えてあげましょう。
寒い時期は特に室温管理に気を配る
ぴったりと皮膚に張り付くように生えた被毛は、とてもなめらかで美しいですが、保温性がなく寒がりの子が多いと言われています。
特に寒い時期には、エアコンやあったかグッズなどを使って室温管理に気を配りましょう。
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良質なたんぱく質を含むフードを
シャム猫は、運動量が多く見た目以上に筋肉質な体型です。その体型を維持するためにも、良質なたんぱく質を含むキャットフードを与えることが大切です。
また、やや神経質な一面もあるので、シャム猫に限ったことではありませんが、キャットフードを切り替えるときには慎重に。いつものキャットフードに、少しずつ新しいフードを混ぜていき、徐々に切り替えていきましょう。
シャム猫の食事について詳しくは、こちらの記事でご紹介しています。是非参考にしてくださいね。
寿命
シャム猫の平均寿命は15~20歳と言われています。
一般的に、純血種よりも雑種の方が寿命が長い傾向があります。
猫全体の平均寿命は15.33歳と言われており、純血種のシャム猫は猫全体の平均寿命よりやや長いと言えるでしょう。
少しでも長生きさせるためには、良質なフードとストレスのない生活環境を整えることが大切です。予防接種や定期健診などを積極的に受け、いざというときのためのかかりつけの病院を決めておくことも長寿の秘訣です。
また、室内で飼育された猫の方が外に出る猫より寿命が長いことから、長生きさせるためにも室内飼育を徹底しましょう。
犬全体の平均寿命は14.19歳、猫全体の平均寿命は15.33歳でした。犬は、超小型犬、 小型犬の寿命が長く、また、猫の場合、「家の外に出ない」猫の平均寿命は16.25歳、「家 の外に出る」猫の平均寿命は13.83歳と寿命に大きな差がありました。
- シャム猫は暑い国出身の猫なので寒さには弱いところも。。。冬場は特にお部屋の温度に気をつけてあげてくださいねぇ。
- 猫ちゃんによって暑さに弱かったり寒さに弱かったり色々ですもんねぇ。普段からしっかり様子を見て気を配ってあげることが大切ですねっ。
よくある質問
シャム猫と他の純血種や雑種を交配させて生まれた猫を「シャムミックス」と呼びます。代表的な猫はこちら。
- オリエンタル:シャム猫×アメリカンショートヘア、ロシアンブルー、アビシニアン
- オリエンタルバイカラー:シャム猫×バイカラーのアメリカンショートヘア→生まれた猫を再度シャム猫またはオリエンタルと交配
- オイイーボブ:シャム猫×マンクス
- カラーポイントショートヘア:シャム猫×アメリカンショートヘア
- ジャバニーズ:カラーポイントショートヘアからごく稀に生まれてくる長毛の猫が由来
- セイシェルワ:バイカラーのペルシャ×シャム猫またはオリエンタル
- スノーシュー:足の先が白いシャム猫×アメリカンショートヘア
- バリニーズ:シャム猫の突然変異でときどき生まれていた長毛種
- バーミーズ:ミャンマーにいたウォンマウという茶色の猫×シャム猫やアメリカンショートヘア
- ヒマラヤン:シャム猫×ペルシャ
シャム猫(シャムミックス)を飼っている飼い主さんの声をご紹介
ここからは、実際にシャム猫(シャムミックス)を飼っている飼い主さんの声をご紹介します。
あずきちゃん
最初にご紹介するのはのべ子(@yamanobejin)さんちのあずきちゃん。以前の最新猫ニュースで、「ツンデレ優しい」飼い主さん思いのシャム猫さんとしてご紹介させて頂きました。
イラストレーター兼漫画家ののべ子さん。ツイッターやアメブロで繰り広げられる、ちょっぴり破天荒なあずきちゃんとの日々を綴った漫画が大人気。昨年12月に出版された単行本「シャム猫あずきさんは世界の中心」では、のべ子&あずきちゃんワールドにハマる猫好きさんがさらに続出^^「ひたすらかわいい…」「もふもふに埋もれることができます」「あずきさんへの愛情がたくさん伝わってきます!」などの声が寄せられています。
そんなあずきちゃんとのべ子さんとの出会いは、雨の日のゴミ捨て場。のべ子さんに擦り寄ってきた小さな子猫、、、それがあずきちゃんだったのだとか。こちらは拾ったときのお写真。
今とは別人(猫)のようなあずきちゃんの表情。「今この手を離せばすぐ死んでしまうかも…」そう感じたのべ子さんは、あずきちゃんを保護。こうしてあずきちゃんとの暮らしがスタートしたそうです。
そんなあずきちゃんの性格はというと、のべ子さん曰く「とにかく甘えん坊でかまってちゃん」。起きているときは常に構われていないと気が済まないタイプだそうで^^
ということで、そんな甘えん坊全開なあずきちゃんの様子を拝見。
あるときは、のべ子さんの手をがっしりとロックオン。
またあるときは、ほぼじゅうたんと化して「コロコロニャされ」と待機。
あんこ感がとてつもなく違和感ないときもあったり。
全方位可愛いしか出てこないおひざすりすり~んもしょっちゅう。(実は、こう見えて職人気質なあずきちゃん。ダメージジーンズ職人として早朝から日々技術を磨いているとか^^)
あずきちゃんの甘えん坊な性格は、のべ子さんの描く漫画でも愛らしく描かれています。
モンスターを全然ハントできない優しいのべ子さん^^このエピソードだけでもお互いの「大好き!」がよく伝わってきます。
「とてもおしゃべりで、よくニャーニャー話しかけてきます。返事しないと怒られます。笑」とのべ子さん。どんなに疲れて帰っても相手をしないといけない大変さはあるけれど、そこがのべ子さんにとってたまらなく可愛いところでもあるんだとか。
のべ子さんのことが大好きすぎるがゆえ、あずきちゃんはこんな感情表現も。
人間よりもわかりやすい「フンハァァア~」^^
「昔野良猫だった時に患った病気の後遺症で体調を崩しやすいので、室温と湿度は一年中一定になるように気を遣っています。」とのべ子さん。
出会ったときはどこか不安げだった表情も、今ではこの通り。のべ子さんに拾ってもらって、心も体も健やかに大きく育ててもらえて本当に良かった!と心から思います。
▲ベランダ大好き芸人、現る。
あずきちゃん、これからも大好きな飼い主さんにたっぷり甘えて、その愛らしい仕草をたくさん見せてね!
結(むすび)くん&紡(つむぎ)くん
続いてご紹介するのは、むすび と つむぎ(@musubi_tsumugi)さんちのおむすび柄のむすびくん&むぎ柄のつむぎくん。むすびくん&つむぎくんも、以前の最新猫ニュースで「生まれた時からずっと一緒の保護猫シャムミックス兄弟」としてご紹介させて頂きました。
▲上)むすびくん、下)つむぎくん
なんという癒し寝スタイル^^
今から2年半ほど前、名古屋でTNRや地域猫活動を行う「みなと猫の会」より、むすびくん&つむぎくんを譲り受けたという飼い主さん。猫はもともと大好きだったという飼い主さんですが、初めての一人暮らしでの猫との暮らしに不安も…。「みなと猫の会」の方々は、そんな飼い主さんの気持ちに寄り添って、すでに2歳過ぎで体調も性格も安定している仲良しのふたりと引き合わせてくれたといいます。
トライアルが始まってすぐは警戒心からシャーシャーが続いたそうですが、1週間が過ぎた頃むすびくんがお腹を見せてくれるように。つむぎくんも1ヶ月ほどたつと次第に心を開いてくれるようになったとか。
そんなふたりはとにかく仲良し。「追いかけっこして走り回ったり、一緒にすやすや寝たり、仲良くお外を観察してニャルソックしたり。ふたりを見てるとお互いが大好きなのが伝わってきます。」と飼い主さん。
「つむにゃんがいるからいつでもあったかいニャ」
「今日のニャルソックも抜かりなくやるニャよ」
「いい顎枕発見ニャ」
そんな仲良し兄弟ですが、シャイでビビリ、人見知りな一面も。知らない人や慣れてない人が家に来ると、ふたりともベッド裏のわずかなスペースに逃げ込み、そのまま存在ごとなかったことにしてしまうところがあるとか^^少し姿を見せてくれても、ビビりすぎてシャーシャーが止まらないそう…。
でも、そんな時でも、ちゅーるはちゃっかりいただいていくちゃっかりモノなところも^^「仲良くなるのに時間がかかるのですが、そのぶん心を開いてくれたときの感動はひとしおです!」と飼い主さんは言います。
また、普段から心がけていることは食事管理や誤飲・誤食、怪我の防止。飼い主さん曰く少しおデブ気味(現在7kg^^)というつむぎくんは特に、ご飯を少なめにしておやつをごく力あげないようにするなど、肥満にならないよう注意しているそう。
「毛皮でそう見えるだけニャよ」
また、好奇心旺盛なふたりが不運な事故に遭わないよう、人間の食べ物を部屋に置きっぱなしにしない、部屋に細かい物を置かない、飼い主さん不在の時にキッチンや玄関先、水回りへ立ち入らないよう徹底しているとか。
特にキッチンには興味津々なおふたり。でも、ふたりの安全のためにも我慢我慢^^
日々のツイートからもふたりの仲良しぶりが伺えますが、ふたりとも飼い主さんラブな大の甘えん坊。「飼い主の姿が目に入ると、ふたりともにゃんにゃん言いながら近づいてきて♬ぺろぺろ♬が止まりません。至福のひとときです!!」と飼い主さん。
「普段から目を合わせて話しかけて、なでなでしまくって思う存分甘えてもらうことは意識してます!いつも飼い主に寄り添ってくれるにゃんずちゃんに感謝しつつ、これからもずっと見守っていきたいです!」飼い主さんの言葉のひとつひとつからは、ふたりのことを誰よりも大切に想う気持ちが伝わってきます。
おとな猫さんは子猫に比べると里親が決まりにくいもの…。むすびくん&つむぎくんもなかなかご縁がなかったといいます。でも、おとな猫であっても猫の愛らしさは一緒。こうしてふたり仲良く幸せそうに過ごしている姿を見ると、優しい飼い主さんがふたりに目をとめてくれて本当に良かったなと思います。
むすびくん&つむぎくん、これからもずーっとふたり仲良く、最愛の飼い主さんにたくさん甘えて、元気いっぱい過ごしてね!
晴くん&露ちゃん
最後にご紹介するのは、寝 ね こ(@keicham39)さんちの晴(はる)くん&露(つゆ)ちゃん。
6月中旬にお迎えしたばかりの生後3か月のシャムミックス兄妹ちゃんです。
Twitterに投稿されたふたりの「おちりくっついちゃった」写真は、「可愛すぎる」「ハートに見える」などと大きな話題に。これは、、、これは、、、もうずーーっと見ていたくなる可愛さですね!
実は今年2月、飼い主さんのお家の長男猫るうちゃんが急死。突然のことに飼い主さんも驚き、悲しみ、涙が止まらなかったとか。一緒に暮らす先住猫ビビくん、ロッタくん、リズくんたちに支えられ少しずつ元気を取り戻していったものの、るうちゃんのことを思い出すと辛く寂しさがこみ上げてくることも。そんななか、里親募集サイトで見つけたのが晴くんと露ちゃんだったのだといいます。
募集サイトに載っていたふたり。
保護されてわずか一週間ほどの全く人馴れしていない状態でやってきた晴くん&露ちゃん。最初はその小さなお口でシャーシャー威嚇する日々だったそう。
「先住猫を見ても大きくて怖かったのでしょう。シャーシャーが止まらず、先住猫の方がドン引きするほどでした。」と飼い主さん。徐々にお兄ちゃん猫たちとの距離は近づいていったものの、お兄ちゃん猫たちのなかでもナイーブなリズくんは、最初のシャーシャーが怖かったからかなかなか自分からは近づけず。。。そんなリズくんの気持ちにも寄り添いつつ、少しずつ少しずつ慣らしていき。。。
そして、晴くんと露ちゃんがやってきて3週間と1日。飼い主さんが夢にまでみた3匹の光景が。
長雨がようやくやんだ☔💦
— 寝 ね こ 🌻 (@keicham39) July 14, 2020
ほげっ!?
劇的に仲良くなっている!
晴と露がきて3週間と1日。
拒み続けたリズがこんなに✨
夢にまでみた光景です😭
やっぱり昨夜のあれか
(大運動会)
それにしても露にパクッて、またやったね…😂 pic.twitter.com/ielZxG3dee
「今ではすっかりお兄ちゃん達が大好きになり、逆に鬱陶しがられるほどです。」と飼い主さん。
毎日家中を全速力で走り回って楽しそうに遊んでいるというふたり。晴くんの大きめゴロゴロ音と、露ちゃんの甘えた時にする声にならないサイレントニャ―が毎日とても楽しみなんだとか。
里親募集サイトで初めて見たとき「珍しい柄だなぁ」と思ったという飼い主さん。その時初めてシャム系ミックスという種類を知ったそう。「シャム系ミックスは時とともに色柄の変化があるらしいということも驚きでした。 これから晴と露がどのような変化をしていくのかそれも楽しみです。」
すっかり穏やかな表情のふたり。毎日温かい家族に愛情をたっぷり注いでもらって、きっととても居心地が良いのでしょうね。ちょっと前まで、警戒心バリバリのシャーシャーっ子だったなんてとても想像がつきません。
晴くん、露ちゃん、これからも大好きな飼い主さんとお兄ちゃんたちに囲まれて、すくすくと元気に大きくなってね!
まとめ
気高く高貴な印象の見た目とは裏腹に、とても甘えん坊で人間が大好きなシャム猫。もちろん、上でもご紹介したとおり性格には個体差がありますが、家族として迎えたその日から、深い愛情を持って育ててあげることが何より大切です。
体調に異変はないか、ストレスや不満を抱えていないか、病気になりにくい生活環境を整えてあげているか。飼い主さんがこうした健康への配慮を日々意識することで、より幸せに長生きできるはずです。
愛猫の健康と幸せのために、是非役立ててくださいね。
- シャム猫はタイ王室から世界に広まった猫
- 運動量が多く活発なので、運動できる環境を整えて
- 人が大好きで甘えん坊な性格なので、なるべく一緒に遊ぶ時間を確保
- 寒い時期は特に室温管理に気を配る
- 筋肉質な体型を維持するために、良質なたんぱく質を含むフードを
- シャム猫の色が変わるのは温度の影響を受けやすい遺伝子を持っているから
- この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。
猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフにした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。