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保護猫のわ通信Vol.6|動物遺棄を減らすために私たちにできること

猫ねこさん

保護猫のわ通信Vol.6|動物遺棄を減らすために私たちにできること

猫ねこさん
悲しいことにわれわれ猫を捨てたり傷つけたりする人間がたくさんいるんですねぇ。今回のテーマはそんな動物遺棄について。正しい知識をみなさんにお伝えいたしますよぉ。

富士北麓地域で猫・犬の保護活動をしている「ねこねっと山中湖」にスポットをあてた連載企画第6弾。

今回のテーマはあとをたたない動物遺棄について。
ヒゲを切られた子猫が神社に捨てられている、山中に置かれたダンボール箱の中から子猫の鳴き声が…。ねこねっと山中湖には、日々多くの動物遺棄に関する相談が寄せられるとか。

猫を捨てる人が減らないかぎりこの問題は解決されることはありません。
動物遺棄はれっきとした犯罪です!動物遺棄を少しでも減らすためにも、多くの方に動物遺棄に関する正しい知識を知ってもらえたらと思います。

子猫保育園再び!

12月中旬。12月とは思えないまるで春のようにポカポカと暖かい日、今年最後の「ねこねっと山中湖」取材へ。

いつものように副代表・保科さんのお宅を訪れると、そこには前回のデジャヴかと思うような大量の子猫たちがワラワラ^^

こちらは茶白のチェルシーちゃん。以前の取材でもご紹介したスタンリーくん(現在はレイくんとして幸せに暮らしている)と同じ場所で保護された子。

チェルシー

同い年くらいの子猫たちに揉まれ、風邪をひいたりカビが移ったりしつつもスクスクとかわいらしく成長。取材日の午後、めでたくお嫁入り。新しいお名前はだんごちゃんだとか♡幸せになってね、だんごちゃん!

お次は10月中旬に保護されたサバ白のケニーくん。生まれつき上まぶたが欠損しているのだけど、それもケニーくんの個性なのだと保科さんは言う。

ケニー

保護した当初は目やにで目は閉じたまま、低体温・低血糖の恐れもあったため、保護主さんにすぐ搬送してもらい保護に至った。保護して5日目には哺乳瓶で上手にミルクを飲めるように。

ケニー

目やにでくっついていたお目目も綺麗になって、初めての湯船に気持ちよさそう~な表情も。絶賛里親募集中のイケニャンです!!

ケニー

こちらは10月の台風前日に民家の倉庫で保護された、キジトラ男子エリックくん。右端に映っている黒猫ニコールちゃんと、同じく黒猫のネリーちゃんと兄妹。この端正な顔立ち!見惚れてしまうわ~と思っていたら、さっそくご予約が入ったそう^^

猫

そして、こちらは前回ご紹介したバーニーくんの兄弟で、今いる子猫たちのなかで最年少の黒猫オリバーくん。保護時は低体温と低血糖で危険な状態…ひどい下痢で入院もしたものの、今ではとってもたくましい、お膝大好きのスリゴロさんに♡

オリバー

動画にもあげてますが、もう本当に全方位可愛い!!

猫

猫まみれ保育園、じゃらしを狙う真剣な園児たち。。。

猫

立ち上がるケニー王子^^

猫

▲男子には負けニャイわよ。私やるときはやるのよ。byチェル

猫

▲みんなすごいわね。あたし疲れちゃったから一回お休みするわ。byニコール

ごはんタイムはONE TEAMスタイルで。

猫

そんな子猫パワーに愕然!風ナラさま。(実際は子猫たちにまみれてときどきはしゃいでおられました~^^)

ナラ

大人女子シーラちゃんもめでたくご予約が入ったそう。

シーラ

はい、そしていつもの面々もみなさま元気でございます^^

安定のちぐら女王ピッピさま。

ピッピ

ミラクルトニーも寛解記録、更新中。トニー

なんでそこ^^ダブルバタリの大猫コンビ。

ナラランディ

この少し前「オレの方が上だぜ」対決をして、しっぽがアライグマ状態になっていたナラさま^^

ナラランディ

でも、しばらくたつとこの通り。令和2年も変わらず癒しです♡

ナラランディ

証拠がなければ何もできない??

さて、今回の取材テーマは動物遺棄について。

悲しいことに、動物遺棄はあとをたたない。先日も、テレビの報道で子猫を捨てる瞬間の防犯カメラの映像が流れた。ダンボールの中には6匹の小さな子猫たち。車から出てきた男性は、ダンボールをある猫グッズ店の前に置き、何事もなかったかのように立ち去った。

猫グッズ店の経営者によると子猫が捨てられるのはこれが初めてではなく、なんと今回で10回目だとか…。いとも簡単に、まるでゴミのように捨てる感覚がとても理解できず、悲しみと怒りの気持ちばかりが渦巻いた。

ねこねっと山中湖にも、こうした明らかに遺棄と思われる猫たちの相談が寄せられるという。

こちらは8月中旬に神社で保護されたキジ白兄妹。神社

実はこの兄妹が保護される前々日、同じ場所で発砲スチロールの箱に入った状態の子猫が保護された。発見した方から相談メールが届き、すぐさま電話で状況を確認したという。

後でも説明するが、動物遺棄の可能性がある猫を発見したら、まずは警察へ届け出るのが基本だ。なぜなら動物遺棄は紛れもない犯罪行為だから。

今回の場合は明らかに動物遺棄が疑われるケースだったため、相談者の方へ警察に通報するよう伝えたという。ところが、すぐに相談者の方から電話が…。「警察から市役所に通報してくれと言われて。。。」と。

その後、最初に通報した奥様に代わってご主人が警察へ通報。すると警察の対応は一変。現場に警察官がやってきたという。
「女性と男性で対応が変わること、よくあるんです…。」と保科さん。保科さんも直接電話で警察官の方とお話したそうだが、その対応は信じがたいものだったそう…。

『警察としてできることは一切ありません、証拠がないので、と。周囲に防犯カメラがないので犯人を特定することもできませんから』と。「事実を書類に残すこともできないんだそうです。こちらで保護します、と伝えたら警察官の声のトーンが変わりましたけど…。あぁ、そりゃ良かった、みたいな。」

こちらが最初に保護されたウィンストンくん。写真で見ても分かるようにヒゲを切られた形跡が…。

猫

ウィンストンくんだけじゃない。翌々日保護された2匹もヒゲを切られていた。そして保護された場所にはソーセージが。。。どう考えても何者かによって故意に傷つけられたとしか思えない現場だった。

神社

猫にとって大切なアンテナでもあるヒゲ。特に視力の弱い子猫にとっては欠かせないもの。いたずらに切るという行為は明らかに虐待であり、動物愛護法第44条に反する犯罪行為だ。

遺棄された可能性のある猫を見つけたらまずは110番を

警察庁の愛護動物の対応要項では、下記のような事例があった場合、警察がどのように対応すべきかがわかりやすいチャート形式になっている。

チャート

愛護動物の殺傷、虐待、遺棄。これらが疑われる現場からの通報があった場合、警察官は速やかに現場へ向かい採証活動、目撃者の確保などをすることが定められている。「証拠がなければ何もできない」という”言い訳”は通用しないのだ。

にも関わらず、今回のケースでは完全にその警察庁で定められた「ルール」を無視した対応がなされた訳で…。キジ白兄妹を保護した翌日、預かりお父さん兼交渉人でもあるスタッフが署へ向かい、このチャートを見せながら一連の対応に対し説明を求めたという。

「今後は署内できちんと動愛法の理解に務め対策を取ります、とお約束していただきました。ただ所轄の中で周知するのに時間がかかるため、今後このような通報は迷わず110番してください、と。」

神社で保護された3匹

こうしたケースのように、動物遺棄に関する対応は警察署、警察官による認識の差がまだ大きいのだという。つまり、現状では届け出た場所によって対応が変わる可能性もあるから迷わず110番を、そういう話だ。

そしてその数日後、今度は3匹を保護した神社からほど近いスーパーの駐車場で、同じくキジ白の女の子が保護された。この子もご覧のようにヒゲを切られていた。

ジャッキー

動物遺棄、動物虐待…。なぜこんなに可愛くて小さな子猫たちを面白半分で傷つけ、捨てることができるのだろう。。。懸命に生きようと鳴く子猫たちの姿を見るたび、心がぎゅっと締め付けられる。