- 今回はモグニャンやカナガン、シンプリー、ジャガーを販売しているレティシアンさんに突撃取材!素材の良さにこだわったフードに固定ファンも多く、ほとんどがリピーター!いったいなぜこれほど愛猫家から信頼されているのか、その秘密に迫ってきましたよぉ。
いまや、猫はただのペットではなく、“家族の一員”と考える人も少なくありません。
「少しでも健康で長生きしてほしい」「自分が食べても大丈夫なものしか食べさせたくない」
私たち人間の食生活と同じように、愛猫の食生活を気づかう飼い主さんが増えていると思います。
そんな“我が子”の健康を願う飼い主さんのために、世界の高品質なキャットフードを輸入販売しているのが株式会社レティシアンです。
今回猫ねこ部では、株式会社レティシアンで商品企画や広報を担当している方々にお話を伺い、レティシアンのフードやお客様サポート、キャットフード選びのコツについて語っていただきました。
左から鈴木さん、下荒さん、青山さん。実際猫を飼っていらっしゃる下荒さんと青山さんには、実体験を交えた興味深い話も語っていただきました。
レティシアンについて
レティシアンは「価値あるものをみなさまへ」をコンセプトに、「ジャガー」「カナガン」「シンプリー」などのプレミアムフードを海外から輸入している会社です。
また、近年では自社ブランド開発商品として「モグニャン」を発売。
インターネット通販を通して高品質なペットフードを日本中の愛猫家にお届けしています。
通販だからこそできる手間とコストの削減、猫にあわせた細やかな提案
通販サイトでのみ購入できるレティシアンのキャットフード。なぜ店頭販売ではなく通販にこだわるのか、その理由を伺いました。
- 御社の商品はどれも通販のみですが、実際にお店で手にとって買いたいという声もありませんか?
鈴木:たしかにお客様によっては自分で手にとって買いたいという方もいらっしゃいます。そういったときは、通販のメリットをお伝えしていますね。
まず第一のメリットとして、1〜2kgと重いキャットフードを持ち運ぶ手間をなくし、定期的にフードを届けてもらえるということがあります。
また、店頭販売ですと、卸業者をはさむぶん配送の日数やコストがかかってしまいます。最低限のコストで最大限の品質のものをお届けできるのも通販のメリットではないかと思います。
下荒:お客様がいつどの商品を購入されたかすべて記録できるのも通販のメリットですね。
お客様からよく聞かれるのが「給与量」なんですが、給与量は猫ちゃんの体重や生活習慣、避妊・去勢手術をしているかなどによっても大きく変わってきます。お客様のご利用状況を見ながら提案できるのは、実際にお客様に喜んでいただけているポイントかと思います。
お客様の問い合わせに正確に答えられるようチーム内で知識を共有
心配なことがあるときは電話やメール、FAXで対応してもらえるのもレティシアンならでは。よくあるお問い合わせやお客様サポートチームについて伺いました。
- 実際、お客様からの問い合わせには何人くらいで対応していらっしゃるんですか?
鈴木:今ですと25〜30名弱くらいですね。犬猫の専門知識を持ったものが分担して、電話やメール、FAXなどの問い合わせの対応をしています。ありがたいことにご相談が多く、まだまだ人手が足りない状況なので、ワンちゃん、猫ちゃんを大切に想う気持ちを共有できるスタッフを常に募集しています。
- なにか専門の資格を持っていらっしゃる方々なのですか?
下荒:そうですね。全員ではないのですが、もともとトリマーや動物病院で働いていた者、ペットの専門学校卒、栄養士やホリスティックケアカウンセラーなどの資格を持っているスタッフがいますので、チーム内で知識を共有してお客様からの問い合わせに正確に答えられるようにしています。
鈴木:月に1度チームスタッフで勉強会を開いているんですが、自分たちで犬猫の病気などに関する調査をして知識を共有しています。また、犬猫を飼っているスタッフも多いので、「うちの子の場合は・・・」など実体験を交えた話も共有していますね。
- お問い合わせでは、男女どちらの方が多い印象ですか?
鈴木:家族のごはんを考えるのは「お母さん」なので、お電話などを受けているとわりと女性が多いかなという印象はあります。ただ、男性で猫と二人暮らしという方も多いですし、 一概に女性が多いとも言えないかなとも思います。
どちらかというと、お父さんお母さん世代の方が多いかなという印象はありますね。
- お問合せの内容としてはどんなものが多いんでしょうか?
鈴木:周期を変えたい、個数を変えたいといった定期コースの変更に関するものが多いですね。
青山:「給与量」や「療法食ですか?」とか「ダイエット向けですか?」「アレルギー対策として使えますか?」といった質問もよくありますね。
下荒:なかにはお悩みの話から始まってねこ自慢になったり、こちらも猫好きなので盛り上がってしまうこともしばしばです(笑)
- 心配なことがあったときにすぐに問い合わせられるのはとても安心できますね。
ちなみに猫って積極的にお水を飲まないって聞きますが、そういった相談もありますか?
下荒:そうですね。基本的にはフードと一緒に毎日清潔な水を出してあげれば飲んでくれますけど、あまり飲まないときは缶詰の商品をご案内したりもしてますね。
単体でもいいですしトッピングとしてあげるのもオススメです。
ドライフードってとても水分が少ないので、あまりお水を飲まないと膀胱の病気も心配ですからね。
それと、なかには水道水特有のニオイが苦手な子もいるので、その場合は白湯をあげたり、ささみのゆで汁で香りをたたせてあげたりといったご案内もしています。
- 尿や便に関するお問い合わせもありますか?
下荒:「便の色が急に黒くなったんですけど」という問い合わせもよくあるんですが、黄色や赤などの着色料を使ったフードを食べると便にも反映されてカラフルな色になるんですね。
弊社のフードはそういった着色料を一切使っていないので、黒くなるのが通常と思っていただければよいかと思います。
また、「便の量が増えた」と言われることもありますが、これは便の量を調整するものを使っていないからなんですね。
すごく水っぽいとか便秘になったとかでなければ問題はないかと思います。
ただ、なかには病気が原因で尿に血が混ざっていたり結石があったりということもあるので、そのあたりの様子はチェックしていただきたいですね。
気になることがあればまずはご相談いただければ猫ちゃんにあったアドバイスができるかと思います。
- 便のニオイが強くなった、なんて声も見かけることがありますが・・・
青山:そうですね。明らかに薬品みたいなニオイがするとなると病気の可能性もありますが、便の色と硬さに異常がなければ、ある程度ニオイがするのは健康のしるしなので安心してよいかと思います。
ニオイに関してはその子の腸内環境によるところもありますね。
下荒:基本的に肉食の方が便のニオイが強くなりやすいので、たんぱく源としてお肉をたくさん使っていてグレインフリーにしている以上ある程度はしかたないんですが、あまりにも強い場合は腸内の悪玉菌が増えているのかもしれません。
ただニオイに関しては主観によるところも大きいので、便の色艶などを聞いて対応していますね。
ほとんどが定期コース!1回のお届けだけでも割引適用、キャンセル料や差額請求もなし
フード購入方法は、決まったタイミングでフードが届く定期コースと、その都度届く通常コースから選べます。定期コースに関する疑問や解約理由などについても伺いました。
- 定期コースと通常コースの比率はどうですか?
鈴木:圧倒的に定期コースが多いです。
もちろん最初は「食べるかどうかわからないから」と通常購入される方も多いのですが、通常購入された方でも、ものがすごくいいと実感いただけることが多く、「食べてくれたから定期にします」というケースがとても多いですね。
- ひとつのフードを長く使い続ける方が多いんですね。
鈴木:例えば先代の子が美味しそうに食べてくれていたフードだから新しい子にもあげたい、と長くご愛用いただく方は多いですね。
- 定期コースは1回の購入だけでも申し込みできるんですか?
鈴木:もちろん大丈夫です。
2回目以降は続けられないという場合でも、定期コースの割引は適用されますし、キャンセル料や差額の請求などもありませんので、安心してお申込みいただけるかと思います。
- 何回かは続けなきゃダメとかではないんですね。それなら気軽に申込できますね!
鈴木:そうですね。けっこう好みもあるので食べさせてみないとわからないという方も多くいらっしゃいます。
下荒:チキンを買って「最初は食べてくれたのだけど途中で飽きがきて食べなくなった」などの相談はけっこう多いんですけど、そういった場合は別のお魚のフードを提案することもあります。
猫ちゃんってちょっと賢くてワガママ(笑)なところもあって、「これを食べなかったら別のおいしいものをもらえるのかな」と食べなくなることもあるんですね。
弊社のフードは数種類の味があるので、そのなかでローテーションを組んで1か月ごとに変えているという方も多くいらっしゃいます。
- 猫にもけっこう好みがあるんですね。犬と猫だと猫の方が気まぐれなんて聞くんですけど、実際のところどうなんでしょう?(笑)
青山:そうですね。。。気まぐれだと思います。(笑)
- 急に食べなくなっちゃったりとか頻繁にあることなんですか?
下荒:毎日完食ですね。青山さん家はどうですか?
青山:うちもそんなにはないんですけど、季節の変わり目なんかに食欲がちょっと落ちたかなと感じることはありますね。
下荒:ワンちゃんの場合はあげたら全部食べちゃうので給与量もかなり気をつけなきゃいけないんですけど、猫ちゃんって「適量のごはんを好きなタイミングで食べる」っていう習性があるんですね。だからわりと気まぐれですけど放任主義ですかね。「飼いやすい」のでぜひ(笑)
レティシアンのキャットフードについて
グレインフリーでお腹に優しいレシピ、たんぱく源が違うので風味が異なる
- 御社が扱っているモグニャン、カナガン、シンプリー、ジャガーそれぞれのポイントや「こんな猫にオススメ」というのがあれば教えてください。
鈴木:弊社のフードはすべてグレインフリーで猫ちゃんのお腹に優しいレシピとなっています。また、それぞれたんぱく源が異なるので風味も変わってきます。
モグニャン
鈴木:モグニャンは、シンプリーと同じくお魚を使ったフードなんですが、たんぱく源を白身魚だけにしているのがポイントです。
「高たんぱく低脂肪でかつ、猫ちゃんの食欲をそそるうま味のある素材」を原材料に使いたいという思いで、弊社が原材料選びからこだわって作ったオリジナル商品です。
白身魚は赤ちゃんの離乳食にも使われるくらい安全でフレッシュなものを使っているので、素材そのものの香りがしっかり感じられるつくりになっています。
同じお魚フードのシンプリーに比べると、粒の大きさも小さめにしていますので、お口の小さな子猫にもオススメですし、カロリーを抑えているので室内飼いで肥満が気になる猫ちゃんにもオススメできるフードですね。
猫ちゃんは嗅覚が鋭いので、お魚の種類が変わるだけで好き嫌いも分かれますね。シンプリーは食べるけれどモグニャンは食べない、逆にモグニャンはお気に入りだけどシンプリーは見向きもしない、なんてことも。(笑)
たんぱく源ひとつで反応が変わるというのはありますね。
カナガン
鈴木:カナガンは肉類だけで60%以上のお肉メインのレシピになっています。
猫ちゃんにとって理想的な高たんぱく・低炭水化物の栄養バランスになっているのがポイントです。
また、豆類も一切使っていないグレインフリーなので、動物性たんぱく質の割合が多く、消化吸収率がよく少量でもしっかり栄養をとれるのも特徴のひとつですね。
主原料のチキンに加え、ビタミンやミネラルたっぷりの野菜やハーブを使っているので、健康面でもしっかりサポートしているフードです。
お肉の香りが強く、高たんぱく高脂質なので食が細い子や活動量が多い猫ちゃんにオススメですね。
シンプリー
鈴木:シンプリーは魚類だけで73%以上と、非常に多くのお魚を使ったレシピになっています。
サーモンをベースにニシン、マス、白身魚などこれほど多くの魚を使用しているフードは珍しく、栄養バランスが良いのがポイントです。
カナガンと同じく豆類を使っていないので、動物性たんぱく質が多く消化吸収しやすいフードですね。
上質な魚に加え、ビタミンや鉄分の豊富な野菜や果物、食物繊維たっぷりのオリゴ糖やサツマイモなども使っていて、腸内環境などの健康も考えられています。
お肉派、お魚派それぞれ好みが分かれると思いますが、特にお魚派の猫ちゃんにオススメしたいフードです。
ジャガー
鈴木:ジャガーは、お肉だけじゃなくお魚と卵をたんぱく源としてブレンドした、贅沢なつくりになっています。
新鮮なチキンに加え、鴨肉や生サーモン、生マスと数種類のたんぱく源をふんだんに使っているので、非常に栄養豊富なのがポイントですね。
また、レバーを入れることで、猫ちゃん本来の食事に近い栄養バランスになっています。
ビルベリーやクランベリーなど栄養豊富な食材も配合しており、猫ちゃんの健康を考えたレシピになっています。
猫ちゃんに必要な動物性たんぱく質が約80%も入っているので、猫ちゃんの食事バランスを再現したものです。
魚と肉両方の栄養も摂れますので、すべての猫ちゃんにおすすめです。
また、育ちざかりの子猫には特にオススメしたいフードです。
- お肉、お魚どちらもあるので、好みによって選べますね。実際、猫ちゃんって肉派・魚派どちらが多いんでしょうか?
鈴木:割合的にはほぼ同じくらいで、人間のようにお肉派とお魚派に分かれるのと一緒ですね。猫ちゃんが魚をくわえてるイラストなどけっこう見かけると思うんですけど、実際お肉メインのカナガンをずっと食べ続けてる猫ちゃんもいますし、本当に好みによりますね。
下荒:猫って味を感じ取れる舌の細胞があまり多くないんですね。なので、味というより香りで食欲が変わってくるというのはありますね。
- 食感も好みが分かれるんでしょうか?
下荒:猫ちゃんの場合、骨をかりかりっていう感じが好きですね。ワンちゃんだとセミモイストと言われるちょっと柔らかいタイプのフードもあるんですけど、猫ちゃんの場合はセミモイストというのはなくて、カリカリかウェットかなんですね。猫ちゃんは柔らかい感触はあまりお好きじゃないようですね。(笑)
高たんぱく低脂肪かつうま味のある原材料を求めてモグニャンを開発
- なぜ輸入販売だけでなく、モグニャンを自社開発しようと思われたのですか?
鈴木:モグニャンを開発したスタッフが実は7匹の猫を飼っていて、カナガンやシンプリーをおうちで食べさせていたんですね。
もちろん高品質なフードではあるんですが「誰もがまんべんなくできるかぎり健康で長生きしてほしい」という観点から、ワンランク上の健康に配慮したレシピにできないかということで考えたのがモグニャンなんですね。
- やはり子猫のうちは小さめの粒を好む猫ちゃんは多いんでしょうか?
青山:子猫の時期はまだ歯が生えそろっていないので、大きい粒だと噛めずに丸呑みしてあとで吐くこともあるんです。なので、小さい粒の方が食べやすいんですね。
- モグニャンを開発するなかで苦労したエピソードがあれば教えてください。
鈴木:今まで弊社で扱ったことのない粒の小ささ(従来より1mm小さく)と形(俵型)を完成させるのに時間がかかりました。
また、たんぱく源が白身魚だけなので、猫の食欲をそそるような香りの改良にも苦労しましたね。
- 白身魚ということですが、具体的にどんなお魚を使用しているんですか?
鈴木:タラなどですね。人間の赤ちゃんの離乳食にも使われるくらいフレッシュなものを使っているので、ドライのものよりも香りがわりとしっかり残っています。
下荒:最終的に白身魚にしたんですけど、途中の案にはサメやワニなんかもありました(笑)
「高たんぱく低脂肪でかつうま味のあるものって何だろう?」という観点で、本当にあらゆる可能性を探っていたんですが、最終的に白身魚になったのはうま味がすごく強いところですね。香料・着色料を一切使わなくても猫ちゃんが喜んで食べてくれるクオリティに仕上がっています。選択肢がたくさんあるなかで、でも選べるものはひとつだし、、、と原材料選びにも非常に悩みました。
- モグニャンの製造はイギリスですが、日本と距離が離れていて品質管理の面で難しい部分はないですか?
鈴木:たしかに、距離は遠く離れているんですが、ヨーロッパのペットフードの組合に認定された施設で、厳しい基準をクリアしているので信頼ができたというのがまずありますね。すでに世界各国に輸出されていて名の通ったカナガンなどを製造している工場なので、そういった実績からも信頼をおいています。
私も実際イギリスの工場に行ったんですが、原材料は工場に到着した時点でチェックをしてクリアしたものだけを使っていますし、各製造工程にも専門スタッフがしっかりいてチェックをしています。衛生管理の点でもプロフェッショナルだなと思ったので、安心して依頼できました。
- 衛生管理が行き届いているというのはとても安心ですよね。ただ、輸入にかかる日数やコスト面などを考えて、日本の工場で製造という選択肢はなかったんでしょうか?
鈴木:まず私たちがやりたかったこととして、「高品質な原材料を使いたい」というのが前提にありました。そこで、国内外問わず様々な工場を比較検討した結果、行きついたのがペット大国イギリスの工場だったんです。
外国だからとかではなく、よりよいペットフードをつくるには日本とイギリスどちらの方が実現できるか、ということを考えるとイギリスの工場がベストだったということです。
一番の強みは「素材の良さ」、人間の食品にも使われる安全なたんぱく源を使用
- すべてのフードを通して他社に負けない強みはどんなところですか?
鈴木:「素材の良さ」は弊社が一番重視しているポイントですね。肉や魚などのたんぱく源は人間の食品にも使われる安全なものを使っています。
また、猫ちゃんは嗅覚が鋭いので人工的な香料を使っている会社も多いんですが、弊社では一切使っていません。素材の香りだけというのも他社にはない強みかなと思いますね。
- 化学保存料も一切不使用ということですが、フードの酸化などの心配はありませんか?
鈴木:厳密にいうと、保存料をまったく使っていないわけではなく、猫ちゃんの負担になるような害のあるものを使っていないんですね。フードの品質を保つために保存料は必要です。ただ、猫ちゃんの負担になるようなものではなく、天然のビタミンEやローズマリーエキスといった自然由来のもので酸化防止という役割を果たしていて、できるかぎり優しい形で保存できるようなレシピになっています。
年齢による与え方の注意点と食いつきの悪い時の対処法
レティシアンのフードはすべて全年齢対応で、子猫からシニア猫まで安心して与えられるフードです。
年齢に応じた与え方の注意点や食いつきが悪いときのあげ方のコツを教えていただきました。
子猫にはふやかして、シニア猫にはすりつぶしてあげると食べやすい
- いずれのフードも全年齢対応ですが、猫の年齢によって与え方などで注意した方が良い点はありますか?
鈴木:歯が生えていなかったり離乳段階の子猫には、丸呑みを防ぐために水でふやかして与えるのをオススメしています。
ただ、お湯でふやかすと栄養素が壊れてしまうので、少し時間はかかりますが水かもしくは人肌くらいのぬるま湯でふやかしてあげてください。
またシニア猫で歯が抜けてしまっている場合は、すりつぶしてあげると食べやすくなります。
- なかなか食べてくれないときの対処法ってありますか?
下荒:そうですね。なかには、今までと違うフードは警戒して食べないって子もいるので、まずは普段のフードに新しいフードを混ぜて1週間くらいかけて徐々に移行していくと良いと思います。お腹の調子を整えるという意味でも。普段なじみのある香りに安心して食いつきがよくなることもありますね。
ほかには、香りをたたせると食欲が増すこともあるので、ぬるま湯を少しフードにかけてあげてもいいですね。
あとは、とっかかりとしてお気に入りのおやつに混ぜてあげると食べてくれたりします。
今まで強い香料に慣れている子の場合、最初は素材本来の香りだけでは食べてくれないということもありますが、徐々に慣れます。
青山:うちの猫限定かもしれないんですが。。。(笑)食べないときは、私の手の上に出してあげると食べてくれたりしますね。
下荒:うちのスタッフが飼っている猫ちゃんは、頭をなでなでしてないと食べてくれないって聞きました。(笑)
コミュニケーションをとりながらっていうのも大事かもしれません。
- かわいいですね(笑)コミュニケーションひとつで食いつきも変わってくるんですね。
下荒:「食べていいごはんだよ」というのを飼い主さんから言ってもらえると安心するっていうのはあるかもしれないですね。
猫ちゃんは基本的に警戒心が強いので、最初はちょっと苦労される方もいますね。うちは最初からぱくぱく食べてくれたので、その子にもよるかもしれませんが(笑)
今後作りたいフードについて
猫とのコミュニケーションツールとして使えるフードを開発中
- 今後、もしモグニャンのように開発するとしたらどんなフードを作りたいですか?
鈴木:今すでに進行中のフードが二つあって。
ひとつはもうすぐ発売なのですが、ワンちゃんも猫ちゃんも食べられる「鹿肉のシチュー」です。
これは、水と一緒にあげるだけで必要な栄養がとれる総合栄養食ではなく、誕生日や特別な日のご褒美としてあげていただくようなフードですね。
東銀座のフレンチのシェフとコラボしていて、レシピもかなり贅沢なつくりになっています。
お客様が猫ちゃんとコミュニケーションをとるために何かできないかと考えて、トッピングとかおやつという面から開発しました。
使っているのは国産の鹿肉で、ワンちゃん猫ちゃんのどちらにも害になるような食材を使っていないので安心して食べさせていただけますね。
また、パウチ状のレトルトフードですので、衛生面も安心で使いやすいかと思います。
下荒:もうひとつは私が今開発中の猫ちゃん用おやつです。
ドライフードに関しては栄養面や添加物などに配慮したフードのラインナップが増えてきたんですが、おやつに関してはまだなくて。
実際、「あげたいけれどあげられるおやつがない」という声も多いんです。
そんなにすぐに、、、というわけにはいかないんですが(笑)1年以内には完成できるように、今進行しているところです。
- せっかく主食のフードで添加物のない安全なものをあげていても、おやつに添加物がたくさん入っていると心配ですもんね。
下荒:そうですね。栄養面でも添加物などの面でも安心してご紹介できるものが作れたらと思っています。
犬用おやつはすでに2種類あるんですけど猫のおやつはまだなくて、私自身個人的に欲しいと思っていたものなので、できたらまずは一番にうちのこまちゃんにあげたいですね。(笑)
- おやつは猫ちゃんにとってもやっぱり特別感があるものなんでしょうね。
下荒:猫ちゃんってもともと自由が好きな動物で、抱っこさせてくれなかったり警戒心も強いんですね。
知り合いの猫ちゃんの話なんですが、なかなか懐いてくれなくてごはんすら食べてくれず寝静まってからカリカリ食べてたり。(笑)
コミュニケーションをうまくとれていないという悩みは、猫を飼っている人のあいだではよく聞く話なんですね。
そういった方のためにも、猫とコミュニケーションを深めてより楽しいペットライフを送るためのツールとして使っていただけたらと思います。
キャットフード選びのポイント
猫の原材料の好みにあう、信頼できる原材料を使っているフードを選ぶのがポイント
- キャットフードは本当にたくさん種類があってどれがいいのか迷う方も多いと思います。選ぶときのポイントってありますか?
青山:猫ちゃんがどんな味が好きかを知ることから入るので、最初はいろいろ試してみるといいと思います。肉が好きであれば、肉系のフードのなかで原材料を気にしてみたりとか。
下荒:好みがあるので実際食べてみないと分からないというのはあるんですけど、原材料表記を最初に見るっていうのはポイントかなと思います。
スーパーに並んでるキャットフードをよく見てみると、聞いたこともないような原材料が入っていることが往々にしてあるんですね。
また、よくあるのが肉類、魚類とか具体的な原材料名が記載されていないフードです。ペットフード業界では、チキンって書いてあるのは珍しいくらいで、、、。そういったことに不安を感じる方もいらっしゃいますし、知っている材料であることはすごく大事ですね。
弊社のフードは、スーパーにあるような誰でも知ってるチキンや白身魚などの素材で作られているので安心感を持っていただけると思います。
また、与え方にもコツがありますね。
すぐに変えてしまうと好みが分からないので、「しつけ」の一環として、食べるまでおいてみるとか忍耐強くあげることも大切です。
先ほど話に出たように、手からあげるなどごはんのあげ方を工夫してみるのもオススメですね。
まずは猫ちゃんの原材料の好みを知り、自分が信頼できる原材料が使われているものを選ぶと良いかなと思います。
- 買う前にまずは原材料欄を確認するということですね。実際、原材料までしっかり見て買う人って少ないんでしょうか?
下荒:そうですね。。。自分たちの買い物のことを考えてもそうですけど、産地くらいは気にしても、パッケージの裏面までしっかり見るとか習慣化されていないと思うんですね。
猫ちゃんの場合、食べてくれるかぎり同じものをあげ続けるという方が圧倒的に多いです。毎日のお食事で栄養バランスが偏っていたり、よくないものが入っているとその子の将来にもかかわってきます。
どんなものが入っているかをしっかり把握してあげたいなというのが、親心としてありますね(笑)
- 実際、好みかどうか判断するのにどれくらいを目安にするといいんでしょう?
青山:食べないからといってすぐに変えちゃうと、猫ちゃんも賢いので「食べなかったら新しいものくれるんだ」とわざとストライキすることもあるんですよね。
下荒:そうですね、、、たださすがに丸1日食べないと心配なので、食べないからと何日もあげないということはないですね。
基本的にお腹がすいたら食べるので、そこで慣れてくれたらその後栄養バランスの整った食事に移れるかなと思います。
アレルギー症状など出なければ続けて問題ないと思うので、少しでも食べてくれるようにあげ方を工夫しながら、繰り返し根気強くというのがいいかなと思います。
実際、アレルギーをかなり強くもってる子はそんなに多くはないんですね。もちろん診断が必要なこともありますけど、基本的には好き嫌いや気分が向かないので食べない場合が多いので忍耐強くあげることが大切ですね。
- ちなみに今飼っている猫ちゃんには御社のフードをあげていますか?
下荒:そうですね。私は去年の10月くらいにお迎えしてモグニャンをあげていました。
今はモグニャンメインで、たまにカナガンっていうローテーションです。
カナガンの缶詰もあるのでお留守番頑張ったときとか、機嫌をとりたいときなんかに使ってます(笑)
- お魚とお肉、どちらも好きなんですね。
下荒:どっちもよく食べますね。弊社のフードは全て試したんですけど、食べなかったものはひとつもなかったです。
ただうちの子は鮭の香りがあまり好きじゃないのか、シンプリーをあげたときはちょっと元気なしで「あっち食べたかったな」みたいな顔はしてました。(笑)
- モグニャン、カナガンをあげてみての体調の変化とかはありますか?
下荒:<spanお迎えしたのが子猫のときで、そのときからモグニャンをあげているので、特に毛並みが変わったとかは正直見えてないんですね。
ただ、ペットショップでおすすめされたフードを最初はあげていて途中でモグニャンに切り替えたんですね。
しばらくたって少し残っていたのであげてみたんですけど、クンクンとニオイをかいで「これじゃない!」みたいな顔して逃げていったことはありましたね(笑)
まだ若いのでそれほど気になる時期ではないんですけど、それにしても毛並みはすごく艶々だと私個人的には感じてます!
今後のレティシアンについて
まずはフードを知ることで食事を見直すきっかけにしてほしい
- 現在、ペットフード以外に力を入れている事業はありますか?
鈴木:ペットライフをトータルでケアできる商品としてペット用シャンプーを販売しています。また、お客様とのコミュニケーションを増やすために、SNSを利用したり、お客様から愛犬・愛猫自慢などを募集する会報誌を発行したりしています。
- プレミアムフードやグレインフリーなどまだまだ知らない方も多いと思うんですが、飼い主さんの意識が変わってきたのは最近なんでしょうか?
鈴木:そうですね。ペットじゃなくて家族、我が子と考えるお客様がほとんどで、自分の子にあげるものに関しては自分が食べても大丈夫なものしかあげたくないという方が多くいらっしゃいます。
また、ネットでいろんな情報を検索できる時代になっているので、猫ちゃんによりいいものをあげるにはどういうフードを選べばよいかという知見がお客様にもたまってきたのかなと思います。
下荒:ここ10年くらいでプレミアムペットフード市場は大きくなっていますね。フードが影響しているかと思うんですが、犬猫の寿命も伸び続けています。
また、飼育頭数については猫はずっと伸びています。犬は微減とも言われていますが、それでもドッグフードのプレミアムフード市場に関してはどんどん大きくなっている状況です。
犬だとプレミアムフードを選ぶ人は比較的多いんですが、猫はまだまだ少なくて全体の2.3割くらいと言われているんですね。
ですので、残りの7.8割のプレミアムキャットフードを知らない方にも知っていただいて、猫ちゃんがより長生きできる世の中になればと思いますね。
- もっと多くの飼い主さんの意識が変わってくると良いですね。
下荒:そうですね、知っていただくための手段としてイベントにも出たりしています。
日本で一番大きな「インターペット」というペットのイベントが毎年4月頃に開かれているんですが、そこにも出展させていただいてフードのPRを行っていますね。
まずはフードを知っていただくことで食事に関して見直すきっかけになれば、と思っています。
- レティシアンさんのペットフードに対する実直な想い、十分に伝わりました!このように素敵な想いで開発、販売されているフードに改めて共感しました。レティシアンさん、ありがとうございました!
まとめ
- みなさん本当に猫のことが大好きで、大切に考えてくれてるのがとっても伝わってきましたねぇ。
- 健康のことはもちろんですけど、ぼくたちの気持ちまでしっかり考えてくれているのは嬉しいですっ。
しかもみなさんとっても美人だし、ぼくも取材に行きたかったですっ!
- ンフフ、クロベエくんはほんと若いおねえさんに目がないですねぇ。。。。
猫好きなスタッフさんが多いからこそ、飼い主さんのささいな悩みにも気づいてあげられるんだと思いますよぉ。
- 先輩、今度はつれてってくださいねっ。ぼく、いっぱいかわいがってもらえそうな気がします!
- クロベエくん。。。(笑)もうわたしの話は耳に入っていないようですねぇ、、、ンフフ。
実際に担当者の方のお話を伺って、本当に猫のことを考えてフードづくりを行っていることがよぉくわかりましたよぉ。
- この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。
猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。