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保護猫のわ通信Vol.7|さまざまなボランティアのかたち

猫ねこさん

今年度加入新メンバーの活躍

ねこねっと山中湖には、今年度二人の新メンバーが加入した。

彼女たちは預かりボランティアとしていろいろな猫たちのお世話をしてきたが、その道のりは決して平坦なものではなかったという。

「預かった子たちが大病をして、在宅で点滴や注射をしなくてはいけない状況になったんですね。それをお二方ともきっちりやってくれました。長年猫を飼っていてもなかなかできることではないんですが、『命を救うんだ』という気持ちがとても強いメンバーだったので本当に助かりましたね。」と保科さん。

以前にも少しご紹介させていただいたWさんは、パルボウイルスに感染、発症した猫に朝晩の皮下点滴を行うなど毎日手厚いケアを重ね、大切な命を守った。

ジャッキー

「強制給餌が本当に辛くて…」そう話すのは元看護師のUさん。

ギズ▲Uさんが愛してやまない愛猫ギズモ。当初はTNRの予定で捕獲したものの、譲渡できるのではと保護に踏み切りUさんの家へ。その後まんまとギズモの魅力にはまり手放せなくなったパターン(保科さん談^^)

「薬の飲ませ方や強制給餌って、ある程度経験がないと分からないんですよね。今はYouTubeなどで探せば説明動画もたくさんでてきますけど、実際やるとなるとそんなに簡単なことではないんです。何度も心が折れそうになる…けれどそれをやらないと命が途切れてしまうので。。。」と保科さんは話す。

初めての経験に戸惑いつつも、決して諦めることなく懸命にサポートし続けた。全ては「大切な命を救う」ために。

ギズ▲可愛いお尻のお写真もどうぞ♡

高齢で猫を飼えない方でも

にゃんこ

高齢で今はもう猫を飼っていないけれど猫のために何かできることを、と思っている方にはおとなの猫の預かりボランティアをお願いすることも。

こちらは約2年前に道の駅に捨てられていたというにゃんこちゃん。結局飼い主は現れず、ねこねっと山中湖で引き取ることに。

今は、70歳を過ぎ猫を飼うことを諦めていたという預かりボランティアAさんのもとで、日々愛情を注いでもらっているという。

ただ、実際にボランティアをやるとなると「何かあった時に連絡がとれる=SNSを使いこなせる」ことが前提に。

「例えば、同居のお嫁さんがいたりして協力してくださるとかであればいいんですけど、単身者でそういったツールが使いこなせないと連絡が取りにくくなってしまう…そこがちょっと難しいところなんですよね。」

そもそも、高齢の方はSNSを使っていない方も多いので、こうしたボランティア募集に辿りつけないという問題もあるそう。

また、地域的に車社会ということもあり、「何かあった時に自分で動ける=車の運転ができる」ことも必須条件となる。

「東京などの都会なら交通手段もたくさんあって動きやすいと思うんですけど、山中湖エリアではそういうわけにいかない…自分で運転できる方でないと難しいんですよね。」

猫と暮らすことは単身の高齢者にとって日々の活力となり、何よりの癒しとなる。けれど、「生き物の命」を預けるからには、誰でもというわけにはいかず、ある程度ハードルを設けることも必要になってくるのだ。

全国からの寄付で多くの命が救われる

ねこねっと山中湖には、猫エイズの子、足の不自由な子など終生保護の必要な猫たちもたくさんいる。こうした猫を預かってお世話をしてくれるボランティアの方に関しては随時募集中とのこと。しかし、実際にはこういう猫だからこそお預かりしたい!という申し出はなかなかないのが現実だという。

けれど、そういった特別なケアが必要な猫たちへ心を寄せ、毎月のように必要なフードやグッズを寄付してくださる方は全国にたくさんいらっしゃるのだとか。

寄付

寄付

「これもボランティアの大きなヘルプなんですよね。『なんとかこの子のために役に立ちたい』と思ってくださる方が全国にいらっしゃる。今では、SNSで発信した翌日に全国から必要なものが届くという素晴らしい状況になっていて、本当にありがたいですね。そのぶんを医療費に使うことができますので。」

猫ねこ部でも毎月要望を伺って取材の際にフードやグッズをお持ちしている。今回お持ちしたのは、交通事故で半身不随となってしまったダイナちゃん用の”クリティカルリキッド”という流動食。少量で高カロリー、効率よく栄養がとれ、何より口を少ししか開けることができないダイナちゃんが喜んで完食してくれる「お気に入り」なのだそう。

クリティカルリキッド

今、どんなフードやグッズが必要かは、ホームページのねこねっと山中湖 ご支援お願い物資リストで確認できる。こうした継続的支援をすることも、ボランティアのひとつのかたちなのだ。

大切なのは「猫を救いたい」という強い気持ち~自分にできることを

チラシ

▲こうしたチラシを作ったり、HPの管理をしてくれているボランティアさんも。

「猫を救いたい」という強い気持ち。これがボランティアをするにあたって一番大切なことだ。

各団体によってボランティアのかたちはさまざま。なかには、譲渡会ボランティアやシェルターお掃除ボランティアなどを募集しているところもあるので、まずはどんなボランティアを募集しているのか情報収集することから始め、自分のライフスタイルにあったボランティアを見つけることが大事だ。

そして「楽しんで続けられるかどうか」も重要なポイント。今回お話を伺ったボランティアの方々に共通していたのは、みんなとにかく「楽しんで」やっていること。日頃からボランティア同士の連携が取れていて、信頼関係ができているからこそ、どんな時も声を掛け合って乗り越えていけるのだろう。

ボランティアと聞くと「自分には遠い世界のようで・・・」と思っている人もいるかもしれない。でも、どんな人にも「猫のためにできる何か」はきっとあるはず。少しでも猫の役に立ちたい、そんな優しい気持ちを是非活かして欲しい。あなたのその一歩が、大切な猫の命を救うのだ。

ねこねっと山中湖
公式サイト:https://www.nekonetyamanakako.org/
支援物資ご購入のお願い:ねこねっと山中湖 ご支援お願い物資リスト
里親さまのご希望の方:里親さま希望のお問い合わせ

猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター

保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。

猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフにした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。