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【獣医師監修】高齢期の猫の食事 | 7才〜高齢期猫向けキャットフード

2018-05-15

猫ねこさん

高齢期の猫の食事について | 7才〜

猫ねこさん
7歳を過ぎたらそろそろ高齢猫用フードに切り替えていきましょう~。歳をとってくると運動量も必要なカロリーも減るので、今までと同じフードを与えていると肥満になってしまうんですねぇ。高齢猫用フードは、カロリーも控えめ、不足しがちな栄養を補ってあったりと年齢にあわせた工夫がされてるんですよぉ。

7歳を過ぎると多くの猫は高齢期を迎えます。
運動量が減り内臓の機能も低下し始めるので、7歳を目安に徐々に高齢猫用フードに切り替えていきましょう。

今回は高齢期の猫の食事の進め方とフードの選び方のポイントをご紹介します。

老猫・高齢期の猫とは

高齢の猫

7歳を過ぎると多くの猫は高齢期に入ります。

猫によって老化の進み具合は異なりますが、一般的には11歳を過ぎた頃から飼い主さんでも気づくような老化の兆候が現れると言われています。

  • 食事とトイレ以外寝ていることが多くなる
  • 食べ物の好みが変わり好き嫌いが激しくなる
  • 痩せる
  • 毛づくろいをあまりしなくなる
  • 毛艶が悪くなる
  • お腹がたるんでくる
  • 動きが鈍くなる
  • 皮膚のハリがなくなる

基本的に寝ていることの多い猫ですが、さらに寝ていることが多くなります。
元気な高齢期を過ごすためにも、できるだけ運動をし、遊ぶことで脳を活性化させてあげましょう。

高齢期の猫の食事について

高齢猫の食事はどのように進めていくのか、ポイントに分けてご紹介いたします。

  • 食事の与え方
  • 高齢期の猫の食事のポイント
  • 高齢期用ドライフードにいつから切り替える?

食欲を刺激する工夫を、水分補給に注意

歳をとるにつれ、運動量・代謝能力の低下により食欲が落ちたり、加齢が進むと歯の病気にかかりやすくなります。
そのため、フードをふやかしてみる、嗜好性の高い食べ物(ウェットフードやトッピングなど)を用いるなど、食欲を刺激する工夫が必要です。
また、もともと猫は積極的に水を飲まないことから脱水症状が起きやすくなるため、新鮮な水を必ず用意してください。また、水分をしっかりとっているかチェックし、あまり水分をとっていないようならば、ウェットフードを使用するなど水分補給しやすい環境を整えましょう。

動物性たんぱく質を十分にとる、腎臓病の猫はたんぱく質、リンの量に注意

動物性たんぱく質を十分にとれるフードを選ぶよう、配慮しましょう。食事量が減ってもたんぱく質を多く取ることが大切です。

ただし、高齢期に多い腎臓病は、リンを過剰に摂りすぎることで病気の進行を進めてしまうので、食事が十分取れているならばたんぱく質量の多すぎないもの、リン含有量の少ないものが良いでしょう。特にレバーや卵はリンを多く含む食材ですので注意が必要です。

塩分・脂質の過剰摂取を控え、ビタミン類、繊維質は増やしましょう。

7歳を過ぎた頃から徐々に、年齢とともに食事内容を変えていって

7歳を過ぎた頃から運動量が減り内臓の機能が低下し始めるため、7歳を目安に高齢猫用キャットフードへの切り替えを少しずつ進めていきましょう。ただし、高齢猫でも7歳と11歳では食事内容も変わってきます。

いきなり高齢猫用に替えるのではなく、7歳の頃は成猫期のフードよりややカロリーや脂質を減らしたもの、繊維質が多いものに。年齢とともに高齢猫用の食事に近づけていくと良いでしょう。

成猫用に少しずつ高齢猫用を混ぜ、高齢猫用の割合を徐々に増やしていくのもおすすめです。

また、高齢猫でも7歳と11歳では食事の内容も変わってきます。

高齢期の猫のフード選び方のポイント

では実際どのようなフードを選べば良いかご紹介していきます。

  • 良質な動物性たんぱくが第一原料だが多すぎない
  • 脂質・エネルギー控えめ
  • 炭水化物の量が少ない
  • 人工添加物が含まれていない

良質な動物性たんぱくが第一原料だが多すぎない

高齢になると運動量が減るため、成猫期ほどエネルギーを必要としません。食べられる量も減ってくるため、少量でも十分エネルギーに変えられる良質なたんぱく質が必要です。

キャットフードのパッケージには、内容量の多い順にすべての原材料が記載されています。原材料欄を見て、肉や魚などが最初に記載されているものを選ぶと良いでしょう。

ただし、たんぱく質量が多すぎると腎臓に負担がかかりますので、極端にたんぱく質量が多いものは避け、30%前後を目安に選ぶと良いでしょう。

また、肉類といっても「肉副産物、家禽ミール、ミートミール」などが原料になっているものはできるだけ避けた方が安心。高齢期は特に良質なたんぱく質が健康の元となるので、なるべく高品質のフードを選びましょう。原料ごとの原産国が開示されているものなどはより信頼度が高いです。どんな原料を使っているかわかりやすく明記されているものも良いですね。

脂質控えめ、食物繊維の多いもの

運動量が減ってくるので、なるべく脂質が控えめのものを選びましょう。
白身魚やターキー、鹿肉など、脂肪の少ない肉類を使ったもの好ましいです。

与える際には給与量をきちんと守り、与えすぎには注意してください。

また、便秘がちになるケースも多いので、その場合は食物繊維を多く含むフードを。
ただし、セルロースなど消化できない繊維を含むものは消化不良や便秘の原因になることもありますので避けた方が良いでしょう。

炭水化物の量が少ない

猫は、35%くらいまでの炭水化物であれば代謝できると言われていますが、それ以上になると消化しづらくなります。
特に高齢期の猫は消化機能が低下してくるので、炭水化物の過剰摂取は内臓に負担をかけてしまいます。
たんぱく質や脂質なども控えめになるため、炭水化物量が増える食事にはなってしまいますが、なるべく炭水化物量が少ないものを選びましょう。

人工添加物が含まれていないか

キャットフードにはさまざまな添加物が含まれており、なかには猫の体によくないものもあります。例えば、猫の健康を害する恐れのあるBHA・BHTなどの酸化防止剤や着色料が含まれているものは、なるべく避けた方が安心です。
天然由来の添加物が使われているキャットフードを選びましょう。

猫ねこさん
歳をとってくるといろいろと体にガタがでてきますよねぇ。フードも気になる体の症状にあわせて選ぶことが大切なんですよぉ。お肉も量を摂るのではなく質の良いフードを食べるよう心がけましょう〜
特に腎臓の病気には注意しなきゃいけないんですね。まだまだ先の話ですけど、勉強になりますっ。
クロベエ

高齢期の猫(老猫)向きキャットフードのご紹介

※価格は購入するショップや時期によって変動する可能性があります。

ピュリナワン  健康マルチケア 尿路・毛玉・体重 7歳以上

ピュリナマルチケア

  • 1kg約870円のお手頃価格なお肉メインフード
  • 主原料に新鮮なチキンを使用
  • 老猫に適切なたんぱく質・脂肪の栄養設計、天然の食物繊維配合
価格1,915円/2.2kg(1kgあたり約870円)
原産国アメリカ
第一原料チキン
主な成分たんぱく質:35.00%以上 脂質:10.00%以上 粗繊維:6.00%以下 約350kcal / 100g

ご紹介するフードのなかでNO.1の低価格フード。1kgあたり約870円とお手頃価格なわりに新鮮なチキンを主原料に使っているため、猫に必要な動物性たんぱく質も適度に含まれています。

天然の食物繊維配合で、老猫のお腹の健康をしっかりサポート。毛艶が気になる猫にも嬉しいですね。「食べてくれるか心配…」そんな方は2kgのサンプルから始めるのも◎。なんとワンコインでお試しできますよ。

ピュリナワン500円バナー

シンプリー

シンプリー

  • 正真正銘のグレインフリー!豆類も一切不使用で大豆アレルギーの猫でも安心
  • 消化の良いサーモンがメインなので消化機能の衰えた高齢猫にも優しい
  • グルコサミン、コンドロイチン、キナ酸、オリゴ糖など高齢猫の健康をサポートする成分配合
価格4,277円/1.5kg(1kgあたり約2,851円)
原産国イギリス
第一原料骨抜き生サーモン
主な成分たんぱく質:37.00%以上 脂質:20.00%以上 粗繊維:1.50%以下 約380kcal/100g

動物栄養学者との共同研究によって開発されたイギリス産プレミアムフード。消化の良いサーモンが主原料なので、消化機能の衰えた高齢猫のお腹にも優しいですね。豆類を一切使っていないグレインフリーなのもポイント。

食レポでは、香ばしい匂いに惹かれたのか、袋を開けるやいなや愛猫2匹がかけよってきました。やや食物繊維が少ないため、毛玉が気になる猫や便秘気味の猫は気になるかもしれません。

モグニャン

モグニャン

  • 高たんぱくながら低脂肪なので運動量の減ったシニア猫でも安心
  • グレインフリーで消化機能の弱った高齢猫の体に優しい
  • 子猫からシニア猫まで全年齢の猫に対応
価格3,960円/1.5kg(1kgあたり約2,640円)
原産国イギリス
第一原料白身魚
主な成分たんぱく質:30.00% 脂質:16.00%以上 粗繊維: 3.50%以下 365kcal / 100g

高タンパクヘルシー素材の白身魚が主原料のお魚系プレミアムフード。運動量の減ったシニア猫の体重ケアにも◎。子猫からシニア猫ま全年齢の猫に使えるので、年齢による切り替えの手間がないのは嬉しいですね。

食レポでは、ふんわりと甘い香りにつられ喉を鳴らしながら食べる様子が。普段鶏肉好きの子も喜んで食べてくれたのには驚きました。是非その食いつきの様子をチェックしてみてくださいね。

NOWフレッシュ シニアキャット&ウェイトマネジメント

ナウフレッシュ

  • 新鮮な七面鳥が主原料、良質なたんぱく質が高齢猫の健康をサポート
  • 穀物不使用なので消化機能の弱った高齢猫の体にも優しい
  • 野菜や果物などビタミン豊富、高齢猫の健康をサポートするプロバイオティクス、ココナッツ油配合
価格5,720円/1.81kg(1kgあたり約3,103円)
原産国カナダ
第一原料ターキー生肉(骨抜き)
主な成分粗たんぱく質:30.00%以上 粗脂肪:14.00%以上 粗繊維:5.50%以下 水分10.00%以下 357.1kcal / 100g

新鮮さと安全性にこだわるカナダブランド「NOW!」のシニア・肥満猫用フード。ミートミールや副産物は一切使わず、新鮮な生肉だけを使っているのが最大の魅力。良質な動物性たんぱく質がとれるのは嬉しいですね。

また、野菜や果物などビタミンも豊富。プロバイオティクス配合で猫のお腹の健康もサポートします。猫の健康に必要なたんぱく質はしっかりとりながらカロリーに配慮している点が、運動量の少なくなった猫におすすめです。

カントリーロード フィーライン コンフォート インドア

カントリーロード

  • すべての原材料生産地を公開、良質な原材料のみを使用して高齢猫に優しい
  • 高たんぱくながら低脂肪なので運動量の減ったシニア猫でも安心
  • チキン生肉、乾燥チキン、乾燥七面鳥を高配合
価格3,080円/635g×2p(1kgあたり約2,205円)
原産国アメリカ
第一原料チキン生肉
主な成分たんぱく質:38.00%以上 脂質:12.00%以上 粗繊維:6.0%以下  324.0kcal / 100g

すべての原材料生産地を公開し良質な原材料のみを使っているアメリカ産フード。人間への使用が禁止された原材料は一切不使用と公式HPで名言しているほど。飼い主さんとしてはとても安心できますね。

原産国はアメリカですが、日本のペットフードメーカーが日本の飼育スペースの狭さを考慮して作ったフードなので、脂肪とカロリーが抑えられているのも特徴。食レポではチキン系大好きな子が美味しそうに食べてくれましたよ。

よくある質問

成猫用キャットフードとの違い

成猫用キャットフードと高齢猫用キャットフードの違いはカロリーの量です。

年齢とともに、猫の運動量や基礎代謝量は落ち、必要とするカロリー量も少なくなります。そのため、高齢猫用のキャットフードは、成猫用フードよりもカロリーが少なめに作られています。また、高齢猫に必要な栄養素を強化し、衰えてきた消化機能をサポートするなど、高齢猫が健康を保つためのさまざまな工夫が凝らされています。

1日の給餌量と回数の目安

高齢期に入り脳の働きが弱まってくると、猫は自分の食事量をコントロールすることができなくなり、多く与えてしまうと食べすぎてしまう場合もあります。

高齢猫の食事回数の目安は1日1~4回ですが、猫の食べ方や体重の変化を見ながら調整してあげると良いでしょう。

また、15歳以上の高齢猫は食べるときと食べないときの差が激しくなるため、いつも決まった時間にキャットフードを与えるのではなく、いつでも食べられる環境を整えておくと猫のストレスも少ないでしょう。

以下の表は、高齢猫に与える1日の給餌量の目安です。あくまで平均的な目安ですので、活動量、食欲なども見ながら調整してあげましょう。

体重1日の給餌量
3kg47g
4kg53g
5kg69g
6kg79g
7kg89g

※100gあたり374kcalのキャットフードの場合
※1日あたりのエネルギー要求量(DER)÷フード1gあたりのカロリーで1日の給与量を計算
DER=安静時エネルギー要求量(RER)×活動係数1.1(高齢)

高齢猫がキャットフードを食べないときの対処法

高齢になると基礎代謝の低下、歯周病・口内炎、噛む力の低下、嗜好性の変化などさまざまな原因で、キャットフードを食べてくれないことが多くなります。そのようなときは、以下のような方法を試してみると良いでしょう。

ドライフードを温める

ドライフードを37~38℃に温めて与えてあげると、フードのにおいがより感じられるようになり食いつきが良くなります。

ふやかして与える

お湯やスープなどでふやかして食べやすくしてあげると食感が変わるため、噛む力の弱くなった高齢猫でも食べやすくなります。

ふやかす時には器にフードを入れ、ぬるま湯またはスープを半分くらい入れて10分くらい浸しましょう。水よりもぬるま湯の方がふやかす時間が短縮できます。好みの硬さに応じてふやかす時間を調節してあげましょう。鮮度が落ちてしまうため、まとめて大量にふやかすのではなく、手間はかかりますが毎食ごとにふやかすことをおすすめします。

食べやすい環境を整える

筋力の衰えた高齢猫が楽に食事できるよう、猫の体型にあわせて高さを調整できる台に器をのせてあげたり、スプーンや手で食べさせてあげたりすると良いでしょう。

ウェットフード、ペースト状のおやつを与えてみる

ウェットフードはドライフードに比べ消化が良く、猫の食いつきも良いと言われています。しかし、ウェットフードだけを与えていると歯石の付着などお口の環境が気になってしまうため、あくまでドライフード中心に取り入れることをおすすめします。

また、高齢猫に不足しがちな栄養素を補えるようなペースト状のおやつを与えてみるのもひとつの方法です。

猫ねこさん
シニア猫が食べないのにはいろいろ理由があるんですねぇ。食べないからといって諦めないで、いろいろ試してみることが大切ですよぉ。
たしかに歯の力が弱くなると硬いカリカリを噛み砕くのも大変ですもんね。。。あっためる、ふやかす、あの手この手でがんばりますっ。
クロベエ

まとめ

高齢猫用のキャットフードは以下のポイントに注意して選ぶようにしましょう。猫が健やかな毎日を過ごせるよう、キャットフード選びにはしっかりこだわってあげましょう。

  • 7歳を目安に成猫用キャットフードから高齢猫用キャットフードへ切り替える
  • 切り替えの際は成猫用に少しずつ高齢猫用を混ぜ徐々に高齢猫用を増やす
  • 高齢猫用キャットフードには不足しがちな栄養素を強化し、衰えてきた消化機能をサポートする役割がある
  • 高齢猫に必要な1日のカロリーは体重×60kcal
  • 高齢猫には少量でも充分に栄養がとれる良質な動物性たんぱくが必要
  • 高齢猫でも消化しやすいグレインフリー、穀物量が少ないキャットフードを選ぶ
  • 免疫力が低下している高齢猫には無添加のものが安心
  • 高齢猫の腎臓への負担を減らすリン・ナトリウムの少ないキャットフードがおすすめ
  • 高齢猫がフードを食べない時は食事の与え方を工夫する

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猫ねこ部編集室 エディター 守重美和
この記事を書いた人
守重美和
猫ねこ部編集室 編集&ライター

保護猫団体の活動を仔細にお届けする「保護猫のわ」・飼い主さんと猫との幸せエピソードをお届けする「なないろ猫物語」の編集担当。

猫を通して「人」の姿にフォーカスした記事をお届けする猫メンタリーライターとして 猫好きシンガーソングライター・嘉門タツオさんへのインタビューをはじめ、街の看板猫、猫カフェ、猫が住める住宅からキャットフードメーカー、ペット防災の専門家、猫雑貨店、猫をモチーフした漫画家さん、年間3000件ものTNRの不妊手術を行っている獣医に至るまで、半年間で約40名以上の猫と関わる方々に幅広く取材を重ねる。

ふくふく動物病院 院長 平松育子
【監修】ふくふく動物病院 院長
獣医師・YICビジネスアート専門学校ペット科講師
平松育子

京都市生まれ
山口大学農学部獣医学科(現 山口大学共同獣医学部)卒業/山口県内の複数の動物病院にて勤務/2006年3月3日 阿知須にてふくふく動物病院開業